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いったい何時間煮出したら良いの?

「いったい何時間煮出したら良いのか?」
 私がボーンブロスを作り始めた頃、それが一番の悩みでした。

 ボーンブロスの煮出し時間は、骨の径によって変わってきますが、例えば同じ鶏ガラであっても、レシピによって1時間〜24時間と様々です。
 どれが正解というわけではなく、24時間〜48時間も煮込むなんて無理! と諦めるより、1〜2時間なら煮込めるというのであれば、それを続ける方が少なからず骨の恩恵を受けられるわけです。ですから、厳密に何時間煮込まなくてはいけないと考える必要はありません。 

 「ルークス芦屋クリニック監修オリジナルボーンブロス」では、ボーンブロスの火付け役の一人であるケリアン・ペトルッチ医師他、アメリカの自然療法医が推奨している時間を採用し、冷凍ボーンブロスは鹿骨を48時間煮出しています。

 ペトルッチ医師の著書「3週間で身体と心が劇的に変わる 最強『ボーンブロス(骨スープ)』食事術」(福井久美子訳.集英社.2017年)は、ボーンブロスファンのバイブルと言えます。         

 ご参考までに、推奨煮込み時間をまとめます。

 魚のアラ:50分〜3時間 

 魚のアラを使ったフィッシュボーンブロス は、動物の骨にはないヨウ素が摂れるメリットがあります。スーパーでも入手しやすく、煮込み時間も短いのですが、水銀の蓄積や海洋汚染の問題から毎日の利用はお勧めできません。他の骨とのローテーションの中に組み込むのが理想です。

鶏(ガラ・手羽先・手羽元)合鴨(ガラ・手羽先・手羽元):6時間〜24時間

 鶏は比較的入手しやすいですが、平飼い・自然養鶏のものは希少なので、いかに健康な骨を確保するかが課題になります。馴染みのある味で、モミジも入れるとコラーゲンがたっぷりとれます。季節が秋から冬に限られ、やや入手困難ですが、合鴨農法の鴨であれば、飼料等育ちが明らかです。

 豚・猪・羊・鹿・牛:36時間〜48時間

 骨の径が太い豚・猪・羊・鹿・牛は、骨の栄養素をしっかり煮出すという観点からはどうしても煮出し時間が長くなります。しかし、3〜4時間から出汁は出ており美味しく飲めますので、飲みながら、水を継ぎ足して断続的に煮込み、3日間くらいで食べきる方法もあります。手作りでは臨機応変にできることもメリットです。具を足して、最後はカレーにするというお客様も多くいらっしゃいます。

 「しっかり骨を煮出したいけれど、そんなに火の番はできない! 」という方には、便利なスロークッカーがあります。

 いずれにしても、あまりこだわり過ぎずに、無理なく、楽しく続けることが「健康的な食事」の秘訣と言えます。