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【ss】ピノキオ

おもちゃ職人のおじいさんは、木材を使って人の子を模した操り人形をひとつ作りました。

ある日、子供が欲しいと願ったおじいさんのために、妖精が人間の魂を操り人形に宿しました。

人の心を宿した操り人形は、元気な人間な子供「ピノキオ」として、おじいさんに育てられることとなりました。

しかし、ピノキオは、学校にも行かずにイタズラ三昧。おじいさんを困らせておりました。

そんな姿に見かねた妖精は、ピノキオが嘘をついたときに鼻が伸びてしまう魔法をかけてしまいました。

ある日、ピノキオは学校に行かず、サーカスを観に行きました。
しかし、サーカスを観るには沢山のお金が必要です。ピノキオにそんなお金はありません。

どうしても観たいピノキオは考えました。

そして、あることを閃きました。
ピノキオは物陰に隠れて呟きました。

ボクは大金持ちさ!
ボクはとてもお利口さんだよ!

ピノキオが嘘をつくと、鼻がグイーンと伸びました。
ピノキオは伸びた自分の鼻を切り落とすと、薪として街の人々に売りました。
嘘をつけばまた鼻は伸びますから、薪が作り放題になるとピノキオは考えたのです。

ピノキオは薪を売ったお金でサーカスを観ることが出来ました。

これが、「身を削る」という言葉を語源と言われています。

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