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放射線技師になりたい?やめとけやめとけ

皆さんは放射線技師という職業を知っているだろうか。

僕は放射線技師になるための大学に入学・卒業し、技師として二年間働きました。

後悔はないですし、放射線技師という職業はとってもかっこいいし、意味のある職業だと思います。

が、高校三年の大学進学の願書を送ろうとしている自分にLINEできるなら、

この記事のタイトルをそのまま送ると思う。


この記事では、なぜ僕がそう思うのか。

放射線技師とは、どんな人に向いているのかまで、僕なりの考えを話せたらなと思います。

この話は放射線技師だけではなく、看護師とか検査技師とかにも共通する話かなとも思います。

現役高校生で、まさに放射線技師に進もうとしている方の

参考になれば僕は幸せです。

最後に内容のまとめも書いているので、時間がない方はもくじと最後だけ読んでいただいても内容を理解できますので、ぜひ読んでください!


1.放射線技師とは

放射線技師は主に病院にいて、
レントゲン写真を撮る人です。

一番わかりやすいのが、健康診断や風邪を引いて近所のクリニックに行った時に、「息を吸って~止めてください。(パシャリ)はい、楽にしてください~」ってやってる人です。その人が放射線技師です。

他にも、怪我をして整形外科病院に行ったら、MRI(音うるさいやつ)を撮ったり、胃のバリウム検査(辛いやつ)をするのも放射線技師です。

放射線技師の職業としての知名度は意外と低いのかなって思います。

技師現役の頃、初対面の人に何やってる人って聞かれて、放射線技師って答えても、ピンと来てない人が案外いました。

でも、頭良さそうって言われるし、女の子への第一印象がいいので、

初対面の女の子にはすぐ、

「放射線技師!!」

って言ってました。

(それ以外に誇れるものないから??)


給料に関しては、大卒にしては
思っていたより高くないなと感じました。

もちろん就職先が病院なのか、クリニックなのか、はたまた検診センターなのかで大きく異なりますし、

病院と言っても、大学病院なのか、こじんまり病院なのかでも異なります。

ですが、一般企業にサラリーマンとして勤めた友達とさほど変わらなかったし、むしろ低いです。

安定というところで見ると、
一般企業と比べると安定していると思います。

今回のようなコロナがあっても潰れることはほぼありません。

そういう面ではいいかもしれないですね。

クビになることもほとんどありませんしね。


2.僕が放射線技師になった理由

端的に言うと、「楽そうで、安定してそうだから」です。

大学時代の友人と話していても、

ほとんどの人はこの理由だったと思います。

(みんな僕に話し合わせてくれただけだったら怖い。。)

要はコスパがいい。

僕の父は放射線技師です。

だから、仕事の大まかな内容や家に帰ってくる時間から推測される労働時間、ストレス度、など、もちろん職場やその人によって異なりますが、

僕は、楽そうな仕事だなと思っていました。

実家は一軒家だし、お金がないないと小言が絶えない家庭ですが、

お金で不自由を感じたことは一切なく、

給料もそこそこなのではないかと思っていました。

(大人になって気づく。
親が子を育てることがどれだけ大変なことか。)

また、父からは、

就職先に困ることはなく、
病院は基本潰れないから将来安泰

だと聞いていました。

実際、技師の大学に通い、技師になってみて、その予想は9割当たっていたと思います。

でも、僕は辞めました。

そして、今から目指すのはおすすめしません。

なぜか。それをお話していきます。


3.放射線技師はやめとけ

今から放射線技師を目指すことをおすすめできない理由は

ずばり一点です。

就職先が少ない


え、、、?

さっきと話違うやん。



先程、僕の父の話の中で、

放射線技師は就職先がたくさんあると言っていました。

しかし、その点においては、父の見解は間違いだと思います。

父(2021年現在還暦)の時代と今では全く状況が異なります。

父が学生だったころ、放射線技師という職業は今以上にマイナーであり、

技師の専門学校や大学の数も少なかった。

なので、父が就活はめためたイージーモード

行きたいところに行けたんです。

でも、今は、「放射線技師がおいしい職業なのでは!」ということが

バレ始め、技師の学校が増えています

つまり、技師になりたい人の数が増えました。

加えて、技師という仕事がおいしいことは事実のため、

一度職に就いたら離れる人は稀です。

病院やクリニックの数もバンバカ増やせるわけもないため、

就職口は増えません


その結果何が起こるかというと、新卒の就職難です。僕は2018年卒ですが

その頃でさえ、市内の就職口は少なかったです。

辛うじて、地方に目を向ければ就職できるかなっという感じでした。

もちろん、優秀であれば、大きな市内の病院に就職はできます。

ですが、放射線技師の就職難はこれからが本番だと、私は予想します。

もし、この記事を高校生がご覧になっていたら、反対はしませんが、

「コスパいいじゃ~ん」みたいな安易な意気込みで進むべき進路ではないと私は言いたいです。



(僕の印象で、放射線技師になりたいって言ってる人のほとんどは、

業務内容に魅力を感じている人が少なくて、

安定・高給料・楽そう

って考えてる人が多いなと思う。

もちろん、勉強していく中で業務が好きになる人はいますが。)


一応僕が技師を辞めた理由も補足的に

書かせていただきます。

それは

キャリアアップが見込めない

からです。

僕は、社会人になり、自分の不甲斐なさ、モノの知らなさを痛感しまし。

そして逆に、

「もっと仕事ができるようになりたい、もっと色んなことを知りたい!

出世したい!!成り上がりたい!!」

みたいに思うようになりました。

何かを成し遂げようと思った時に最初にすることは目標設定です。

よね?

ですが、

放射線技師の最高到達点は、病院内の放射線部、部長です。

(稀に、その施設の役員になることはあるかも)

自分で、クリニックを立ち上げて起業!なんてことはできません。

病院・クリニックを立ち上げられるのは医師のみです。

放射線技師の最高到達点を知った時に、僕はなんだかやる気が削がれました。今思えば、転職を考えだしたきっかけでもあります。

なので、バリバリ仕事して、自分を高めて、いつか起業したい!

みたいな方は技師は向かないかなと思います。

ですが、安定していることは事実です。

なので、いつか結婚して、マイホームを持って、老後をのんびり過ごしたい~みたいに考えている方は、放射線技師などの医療従事者への就職はありだと思います。

(でも、自分がどっちの思想を持ってるかなんて、社会に出てみないとわからないんじゃないって思います。僕は学生時代、自分のこと後者だと思っていたんですけど、全然違いました。)


4.放射線技師に向いてる人、向いていない人

前述ともかぶりますが、放射線技師に向いているのは、

人生、安定して、ほのぼの暮らしたい~みたいに考えている方です。

そういう方にはむしろ最適。


また、仕事は医師の指示通りに決められたルーティンワークをこなす感じなので、仕事の自由度は高くありません。

(もちろん高度になれば、自分で検査内容を考えますが、「放射線×医療」という領域から出ることはありません)

なので、黙々と作業をこなせる方は向いていると思います。


また、意外と見落とされがちなのが、学会発表。

就職しても、若手のうちは学会発表を半ば強制的にさせられます。

なので、就職しちゃえば、勉強せず、言われたことやっていればいいんでしょ~って考えていると、ガックシきてしまうかも。

基本、医療従事者は、就職しても勉強は続きます。

なので、技師ということにプライドを持ち、勉強し続けられている友達は

楽しく仕事を続けているように見えます。


逆に向いていない人ですが、基本的に向いている人の逆です。(ほぼ僕)

・仕事をバリバリしていって、いつか起業したいと考えている

・総合的なスキルを使って、自分で考えて、自由に仕事したい

・「放射線×医療」というニッチな分野に全身全霊できない

みたいな感じです。


・おまけ~医療は水~

医療の大学に行き、その業界で勤めた上で、経済記事を読み漁っていると

医療業界は稼げない業界なのかなと感じています。

(稼げないというよりは、稼ぐべきではない)

このテーマを深ぼった記事を今後書きたいので、今回はざっくり書かせていただこうと思います。

医療サービスって、値段をつけるのは、国です。

そして、病院を建てるのは国の許可がいる。

そしてそして、医療は人にとってなくてはならないものなんです。

誰かが独占してたりしてはいけないものですよね。

だから、医療って、個人の利益よりも社会全体の利益

重視すべきだなって思います。

だから、利益のバランス感が難しい。

でも、確実に人のためになる業界ですね。


~まとめ~

1.放射線技師は病院でレントゲンを撮っている人。給料は悪くはないが高くもない。安定している。

2.僕が放射線技師になってのは、父が放射線技師で、楽そうだと思ったから。

3.今から放射線技師になることがおすすめできない一番の理由は

(仕事が楽で安定しているから辞める人が少ない)×(学校は増えている)

                      =就職が難しくなる

4.放射線技師に向いている人 

・安定のある、ほのぼのした暮らしをしたい

・黙々と作業するのが苦じゃない

・就職以降も、学会発表など積極的にできる

向いていない人はこの逆。


最後まで、読んでくださってありがとうございます。

思ったことを一筆書きでnoteに殴り込んで参りますので

ぜひフォローして、見ていただけると幸いです。

ありがとうございました。

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