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吃音者であることを忘れていた中学高校

昔、吃音持ちの有名人を調べて勇気をもらっていました
にんげんです。

吃音シリーズです!

今回は、僕の人生の中で、吃音が存在していなかった、
楽園のような時代、中学高校時代について
書かせていただきます。

ちなみに、小学校時代、大学~社会人時代は
吃音に悩まされていました。
社会人の時、吃音に悩みすぎて、うつ病になりかけました。

そんな辛い中、吃音の捉え方を
僕の中で確立できるようになってからは、
今のところ、吃音に縛られることなく、
自由に、元気に生きています。

詳しくは、こちらの記事に書いてあります。
無料なので、ぜひ一度ご覧頂きたいです。

話を戻して、
なぜ、僕は中学高校時代は吃音で悩まずいられたのか。
それを僕なりに考察して、公開させていただくことで、
今、吃音に悩んでいる方のヒントになったり、
吃音者の心の状態の理解につながるかなと思います。

ぜひ最後まで、お付き合いよろしくお願いいたします!

▶なぜ、中学高校で吃音を悩まなかったか

まず、いきなりですが、
僕が考える、悩まなかった要因をお書きします。

要因①:決まったセリフを話さなければいけない場面が少なかった
要因②:吃音を笑ってくる友達がいなかった
要因③:大人になれば、自然と吃音は治ると思っていた

一言で、言えば、
”吃音を気にしていなかった”

吃音で悩まなかったとは書いていますが、
吃音が出なかったわけではありません。
僕の記憶で、中学・高校時代吃った記憶はありませんが、
覚えていないだけだと思います。笑

吃ってはいたけど、悩まず、幸せだった。なぜか。

これが、吃音持ちで悩んでいる方のヒントになると思います。

▶焦りが吃音を増幅させる

社会人時代、吃音の専門家である言語聴覚士の方に
カウンセリングをしていただいた時、
「焦りや緊張が吃音を増幅させる」
とおっしゃっていました。

どういうことかというと、
吃音者というのは、緊張していなくても、何もなくても
吃るという症状が出ます。

そして、吃ってしまったことによって、
「やばい、どうしよう。変に思われたかな。」
「また、吃っちゃった。自分なんてだめだ。」
マイナスな感情によって、
さらに症状を誘発する
ということです。

吃る

▶気にしない自分、気にさせない周り

僕の中高時代からわかる、
吃音の正しい向き合い方は

吃音者は気にしない。
その周りの人は気にさせない。

ということです。

中高時代の僕は、
「吃音は大人になったら自然と治る」
と根拠なく思っていました。
また、周りにバカにしてきたり、笑ってきたりするような人は
いなかったので、気にすることもありませんでした。

しかし、社会人になると簡単ではありません。

まず、大人になっても吃音持ちであるということは
僕が中高時代に持っていた、根拠のない自信は
持てないです。

また、社会に出ると、どうしても決まったことを
話さないといけない場面があります。
なので、上司は良かれと思って、

「もっと、ゆっくり話したほうがいい」
「話すことを決めておいたほうが話しやすい」
と”話す”ということにアドバイスをしてきます。
(もちろん、吃音をバカにしてきたりするような人からは
 すぐに離れるべきだと思います。)

なので、吃音を気にしないという環境を作ることは
とてもむずかしいです。

▶吃音者にできること

吃音者本人ができることは限られます。

1つは、自分の中で、吃音に対する捉え方を
しっくりいくところに収めることです。

人それぞれ考えがちがうと思うので、
はっきりと
「こう考えるといい!!!」
とは言えませんが、
僕の捉え方は、こちらの記事に書いています。
もちろん無料ですので、ご参考にしてください。

2つめは、自分は吃音であると伝えることです。
でも、これって、凄い勇気が入りますよね。
僕も同じです。

僕は吃音ということで
「仕事ができないことに言い訳をしている」
と思われるのではないかと不安だったり、
吃音持ちと伝えたとたんに「お前はいらない」と
言われるのではと怖いです。(今でも)

でも、吃音持ちであることは事実だし、
それで、仕事が滞る可能性があるなら、
社会人の責任として、しっかり上司に報告するべきだと思います。

そして、自分ができるだけの努力はしましょう。
吃らないための努力ではありません。
吃っても、大丈夫なように準備をし、対策をかんがえます。

僕がやっていたのは、
家電量販店で掃除機の販売員をやっていた時、
まず、一番意識していたのは、
明るい好印象な雰囲気を出すこと
でした。
印象を絶対に悪くしないように、
表情、声のトーンなど、身振り手振りを
工夫しました。
第一印象が良ければ、吃っても、
お客様は不快には感じないと考えたからです。
あとは、パンフレットを手元に用意して、
読みながら説明する流れを作ったりもしました。

この、販売員時代は、僕は吃音と向き合いながら
働けていたと思うので、とても、学びの多い時期でした。
ぜひ、皆様ともシェアしたいので、無料記事として、
公開させていただく予定です。

▶周りの人ができること

周りの人は、前にも書かせていただいていますが、
吃音者に吃音のことを気にさせないことが必要です。
(難しいというのは重々承知しております。)

僕が、働いていた時に職場の上司に言われて、
一番つらかったことは、
吃音を改善するように言われることや、
改善するためのアドバイスです。

吃音者は当たり前ですが、吃りたくて吃っているわけではありませんし、
みんな吃らないように自分なりに対策をとって、仕事場に立っています。
それでも、吃ってしまっているところに、
そういった言葉をかけられるのは、辛いです。

なぜ吃るのか、言語聴覚士でも、吃音者本人でもわからないし、
治せないのに、
非吃音者の上司がどんなアドバイスができるでしょうか。
(僕の愚痴に聞こえてしまったら、ごめんなさい。
 その当時を思い出すと、辛さが少しだけ蘇り、
 自分でもびっくりするくらい言葉が出てきます。笑
 ただ、僕みたいに辛い思いをする人が一人でも減ればいいなと思い、
 書いていますので、ご了承ください。)

では、周りの人はどうすればいいでしょうか。
仕事ができないままでいるのは、困りますよね。

僕の意見はこうです。
(前提として、吃音への正しい知識に基づいた理解が必要です)

・「吃った、吃らなかった」から「伝わった、伝わらなかった」に着目し、  
 評価する。そして、アドバイスする。
・ある程度任せてみる。(放任してみる)
・無理なら、仕事内容を変えてあげる

1つめは、前の項目で書かせていただいたことと重複します。
吃音者本人がもし、「吃った、吃らなかった」という結果に
執着しているようなら、その着眼点を変えてあげる必要があります。
そのために、「伝わったか、伝わらなかったか」という
コミュニケーションの本質に関するアドバイスをしてあげてください。

2つめは、本人に任せてみることです。
優しい方ほど、あれこれ口を出したくなると思います。
(個人的に凄くわかります。)
でも、僕は吃音者の方は任せてあげたほうがいいと思います。
なぜかというと、吃音者というのは、
小さい頃から、話したいことを話せないという経験を
何度もしているので、
人一倍、”話す”ということへの執着が強いです。
なので、「仕事で吃って失敗しちゃった」という時、
吃音者というのは、激しく落ち込むと同時に、
次回への熱意にも燃えています

「今回はこれを意識してだめだったから、次はこうしてみよう!」
「家で話すことを練習して、仕事に臨もう!」
というような具合です。

言われなくも、しっかり、やる人たちです。
なので、任せてみて、可能なら横で見ているのではなく、
そばから離れるくらいでいい
と思います。
(横で見られているのが緊張するということは大いに考えられるため)

そして、3つめです。
これは最終手段ですが、仕事である以上仕方がないと思います。
吃音者のその人でも、同じ部署内で、できる仕事がきっとあるはずです。
あれば、その仕事を任せてください。
もし、なければ部署異動もやむを得ません。

ここで、必要不可欠なことがあります。
それは最大限の配慮と、その人へのリスペクトです。
この部分に関しては、一朝一夕で成立するものではありません。
日々の後輩への接し方で決まります。
この領域は、僕の専門外なので、
鴨頭嘉人さんのYou Tubeをご覧ください。笑

この最終手段は、吃音者にとって、もっとも恐れている手段です。
『戦力外通告』にしか聞こえないです。
ですので、最大限の配慮をしてあげてください。

また、吃音者の方は、その職場だけが居場所ではありません
視野を広く持って、もし不服なら、
もっと自分らしくいられる環境への転職も考えてみてください。

▶さいごに

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
予想以上に長くなりすぎてしまいました。
(吃音のことになると、たくさん書けてしまう・・・笑)

僕の中学高校時代の経験をもとに、
お読みになった方が明日から実行できる
具体的なアクションプランまで書けて満足しております。

とはいっても、吃音者が
「自分を吃音です!」っていうのは凄い勇気のいることだし、
その周りの方たちが
仕事という成果を求められる場で、どれだけ
我慢できるか、、、
実際行動に移すことは難しいと思います。

ですが、この記事を読んで、吃音の理解が少しでも深まり、
吃音者が能力を発揮して、
その組織・会社も大きくなれるような
そんな理想の未来に近づければいいなと思い書かせていただきました。
(理想高すぎ笑)

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

また明日、書きます。

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