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2024/6/8 今週の米国経済指標まとめ
⭕ 今週は、ISM製造業景況感指数(6/3)、ISM非製造業景況感指数(6/5)、米国雇用統計(6/7)、について簡単にまとめてみました。
① 5月 ISM製造業景況感指数 6/3
🟡 結果 48.7(予想 49.7 前回 49.2)
⭕ 総合は48.7と予想(49.7)を下回る。高水準の借り入れコストや設備投資の抑制、個人消費の弱含みによって、米製造業がなかなか回復できないでいる状況を映し出す。また、投入コストの高止まりも逆風だ。
Bloomberg 2024/6/3
● 生産 50.2 (▲1.1p)
● 新規受注 45.4 (▲3.7p)
● 雇用 51.1 (+2.5p)
● 価格 57.0(▲3.9p)
回答者の声
●「販売量は引き続き厳しい状況が続いていますが、その主な原因はインフレの影響です」[食品・飲料・タバコ製品]
● 「受注残は、注文に追われて減少しています。新規受注は、受注残が減少するほど堅調ではありません。インフレは、原材料の価格と金利の問題であり続けています。2024年は、特に大統領選挙の年であることを考えると、横ばいになると予想しています。」[機械]
● 「6月の市場は全体的に軟化しています。北東部、南部、南東部の天候が続くと、地域ごとにいくつかの影響があります。出荷の遅延は複数の地域で続いています。[石油・石炭製品]
② 5月 ISM非製造業景況感指数 6/5
🟡 結果 53.8(予想 51.9 前回 49.4)
⭕ サービス業の総合は53.8と予想(51.1)を大幅に上回る。
1-3月期実質GDP成長率の下方修正や製造業の伸び悩みなど、直近で予想より弱いデータが続いていたため、過度な景気後退が懸念されたが、今回の指標は経済に対する一定の安心感をもたらしている。
ISM非製造業景況調査委員会のアンソニー・ニエベス委員長は「調査への回答からは、ビジネス全般が拡大しているものの、成長ペースは業種や企業によってまちまちな状況が続いていることがうかがわれる」と発表文で述べた。Bloomberg 2024/6/5
● 業況 61.2 (+10.3p)
● 新規 54.1 (+1.7p)
● 雇用 47.1 (+0.5p)
● 価格 58.1(▲1.1p)
● 「先月は、しばらくして見たことのないレベルの安定をもたらしました。バイデン政権の関税措置に関する最近のニュースは、混乱に対する懸念が高く、どの材料や製品が実際に影響を受けるかについては、除外プロセスに関する情報がほとんどありません。」[宿泊・飲食サービス]
●「ほとんどの業界の企業は、従業員と非従業員の雇用決定を慎重に行い続けています。次期大統領選への懸念が大きく、現在の経済情勢、特にインフレをめぐる不確実性も大きい」と述べた。[企業経営・サポートサービス]
●「米連邦準備制度理事会(FRB)の将来の金利に関する立場と現在の政治環境に関する全般的な不確実性が、消費者心理に影響を与えている」と述べた。[専門的、科学的、技術的サービス]
●「景気の減速が感じられる」[小売業]
③ 5月 米国雇用統計 6/7
🟡 非農業部門雇用者数 +273,000人(予想+180,000人)
🟡 失業率 4.0%(予想3.9%)
🟡 平均時給増減 +4.1%(予想+4.0%)前年同月比
⭕ 非農業部門雇用者数が市場予想を上回る大幅増となる。インフレ圧力に影響が大きい平均時給増減の伸びも加速、米国の労働市場は予想外の力強さを示し、発表後に米国債10年利回りは10bp近く上昇、年内利下げ観測は後退した。
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2つの調査
雇用統計は2つの調査から構成される。1つは雇用者数と賃金のデータを作成するための事業所を対象とした調査。もう1つは失業率を算出するための家計を対象としたより小規模な調査だ。
家計調査でも独自の雇用者数のデータを算出している。同ベースでの雇用者数は5月に40万人余り減少し、減少幅は今年最大となった。家計調査ベースの雇用者数と事業所調査での雇用者数との乖離(かいり)が大きくなっており、エコノミストの間ではどちらが労働市場に関するより正確なシグナルなのかという議論が起きている。
④ 重要経済指標のおさらい
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⑤ 政策金利予想 6/8
🟡 2024/6/12、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定において、市場参加者の意見は「金利据え置きが97.8%」【5.25-5.50】
🟡 利下げ観測【5.00-5.25】
★ 2024/9/18 「50.5%」
★ 2024/11/7 「64.4%」
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⑥ まとめ
🟡 堅調な米国経済
強い雇用統計に結果により利下げ観測は後退したが、今週の経済指標は米国経済の堅調さを示す結果となった。急速な景気減速の懸念が浮かんでいただけに、グッドニュースと捉えられ安心感を得られた。
先週こぞってマイナスであった3指数とも今週はプラスで終えた。
🟡 インド減速
モディ首相の3期目が当確となったが、著しく議席を失う結果に経済の失速を懸念しインド関連株は急落した。
🟡 FOMCと日銀政策金利決定会合
来週12-13日とFOMC、14日は日銀政策金利決定会合。お金に米国で働いてもらって、日本で生活する我々には為替の今後の見通しは、やはり重要です。
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)6/8現在
★ 米国10年債利回り 4.433%(6/1 4.503%)
★ 日本10年債利回り 0.970%(6/1 1.054%)
★ 1ドル=156.734(6/1 157.251円)
★ 原油(WTI)1バレル=75.38ドル(6/1 77.18ドル)
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 6/8現在
★ NYDOW 38,798 +0.29%(先週比)▲1.49%(先月比)
★ S&P500 5,346 +1.32%(先週比)+2.55%(先月比)
★ NASDAQ 17,129 +2.36%(先週比)+4.79%(先月比)
★ 日経平均 38,660 +0.45%(先週比)+1.54%(先月比)
🔅 来週の経済指標
6/12 消費者物価指数 CPI
6/12 連邦公開市場委員会 FOMC
6/13 生産者物価指数 PPI
6/14 日銀政策金利決定会合
6/14 ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
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