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2024/2/24 今週の日本米国経済まとめ
⭕ 今週は、エヌビディア決算(2/22)、日経平均最高値更新(2/22)FOMC議事録(2/22)、S&P PMI(2/22)について簡単にまとめてみました。
① エヌビディア決算発表 2/22
⭕ 「エヌビディアは地球上で一番重要な銘柄」(Gサックス・スコット・ルブナー氏)との発言に誰もがその言葉に共感を生む結果となった。
✅ エヌビディア決算発表
2023年4Q(11-1月期)
● 売上高 221億ドル(市場予想 203億ドル)
● 純利益 122億ドル(市場予想 108億ドル)
● EPS 4.93ドル(市場予想 4.20ドル)
2024年1Q(2-4月期)
● 売上高見通し 240億ドル(市場予想 219億ドル)
⭕ AI、半導体関連銘柄はこれに釣られ時間外で大きく上昇。エヌビディアは時価総額でアマゾンを抜き全米3位にランクアップしました。
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「エヌビディア」は1993年、台湾出身のジェンスン・フアンCEOがアメリカのシリコンバレーで創業した半導体メーカーです。
画像処理を行う半導体=GPUを手がけています。
自社の工場を持たずに製造は受託生産の企業に委託し、設計に特化しているいわゆる「ファブレス」のメーカーとして知られています。
このメーカーのGPUはもともとゲーム用に開発されました。
1990年代に日本のゲーム大手セガが発売した人気ソフト「バーチャファイター」にも使われ、よりリアルで迫力のある映像を求めるユーザーの声に応えるため画像処理の技術を高めていきました。
「エヌビディア」の技術が広く知られるようになったのは2011年。
AIの研究者にもGPUが注目されるようになりました。
そして2012年、アメリカのIT大手「グーグル」が2000個のCPUを使って行った画像認識の実験を「エヌビディア」のGPUはわずか12個でやり遂げられる能力があることが分かり、知名度が一気に高まりました。
高性能のGPUはAIにいかせるとしてグーグルやアマゾンなどがこぞってこのGPUを採用しました。
さらに、このメーカーのGPUは「オープンAI」のChatGPTを動かすためのデータ処理にも活用されています。
生成AIの利用拡大にともなって高性能な半導体の需要は急増しており、独走態勢で受注を伸ばしています。
② 日経平均最高値更新! 2/22
⭕ 2024年2月22日、ついに日経平均が失われた30年を取り戻し終値で史上最高値を更新した。(3万9098円68銭で終え、34年ぶりに最高値を更新)
特に生成AI(人工知能)への期待から半導体関連に大規模資金流入した事が大きな要因にあげられます。
✅ 東京エレクトロン
AIブームとエヌビディア経済の恩恵を受け、半導体製造装置、液晶パネル製造装置で日本最大手の「東京エレクトロン」がキーエンスを抜き時価総額3位に浮上。
東京エレクトロンは半導体製造装置の中でも「前工程向けの装置」に強みをもっており、前工程の4つの基幹工程のすべての製造装置を作っている世界唯一の企業として世界中に7万台を出荷しています。
※半導体製造の前工程(設計した電子回路を半導体ウェーハ表面に形成する工程)
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✅ 台湾積体電路製造(TSMC)熊本工場
24日、エヌビディアの受注を多く請け負うファウンドリー(受託生産企業)世界大手の、タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(台湾積体電路製造・TSMC)の日本熊本工場の開所式が行われました。(熊本県菊陽町)
政府やソニーGが企業誘致に尽力し、2022年から着工、24時間交代制の工事の結果、2年で竣工となりました。工場稼働により新たな雇用、地域経済発展と汎用型半導体(スマホや自動車向け)の国内安定供給が保障される事になります。今年末までに稼働を予定しています。
最新の2nm、3nmとまではいきませんが、熊本に第二、第三工場の新設も予定しており10nm台の高性能半導体生産を視野に入れているとの事です。
✅ ソフトバンクG、アーム社
ソフトバンクGもAIブームとエヌビディア経済の恩恵を受ける事になった。保有するアーム社の好決算で、アーム社、ソフトバンクGともに大きな買いが入り株価は爆上がり。アーム社は続伸を続け、なんと親会社のソフトバンクGの時価総額を追い抜いてしまいました!
● 2/24日現在、時価総額
ソフトバンクG 約13兆円
アーム社 約19兆円
● アーム社の強みは
「低消費電力プロセッサ設計」で半導体のIP(回路の設計 情報などの知的財産)を持ち、ロイヤリティが入る仕組みです。モバイルプロセッサの設計ベースでは、ARMアーキテクチャが世界シェア90%と言われています。
● 以前、ソフトバンクGの決算プレゼンテーション資料に「アーム社の優位性」が載ってましたが、こうやって結果として表れると、結構凄い事だったんだと感じました。
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東京株式市場では22日、日経平均株価が前日比836円52銭(2.2%)高の3万9098円68銭で終え、34年ぶりに最高値を更新した。生成AI(人工知能)への期待が半導体関連にマネーを呼び込んだ。株高の底流には日本企業が守りから攻めの経営に転じ、海外投資家が評価する動きがある。株高の恩恵は家計に行き渡らず、賃上げを起点とした好循環実現に課題が残る。
日経平均は終値でバブル経済期の1989年末に付けた3万8915円を上回った。年初からの上げ幅は5600円に達する。半導体製造装置を手がける東京エレクトロンとアドバンテスト、SCREENホールディングスに、半導体設計会社を傘下に持つソフトバンクグループを加えた4社で日経平均を約2300円押し上げた。
前日の米エヌビディア決算はAI向け需要の爆発的な拡大を映す内容だった。日本の株式市場には製造装置から素材まで幅広い関連企業が上場し、海外投資家の関心が高い。
③ FOMC議事要旨 2/22
⭕ 消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の結果から、月末発表の個人消費支出(PCE)も予想を上回る伸びが予測される。FRBはインフレ退治の失敗は許されない。決議権を持つFRBメンバーの多くがより慎重になっている。
これでもかという証拠が確認できなければ、利下げに踏み切る事が出来ないという事でしょう。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が1月30-31日に開いた会合では、大部分の当局者が時期尚早な利下げに懸念を表明し、高金利を過度に長く維持するよりもリスクが大きいとの考えを示唆していた。2月21日に公表された議事要旨で明らかになった。
また当局者は依然としてインフレの道筋を注視しており、一部の当局者は2%の目標に向けた進展が停滞しかねないとの懸念を示した。今回の議事要旨からは、インフレが確実に鈍化していることを示す一段の証拠を確認したいと金融当局者が考えていることが裏付けられた。
政策金利はピークに到達した可能性が高いとの認識で当局者は一致しているが、利下げ開始のタイミングについては不透明なままだった。
④ S&P PMI 2/22
✅ 総合PMI 51.40(先月 52.00)
⭕ S&P Globalが発表する2月の総合PMIは、やや鈍化はしたものの、50を上回り企業活動は活発を維持している。製造業は上向き。
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⑤ 重要経済指標のおさらい
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⑥ 政策金利予想 2/24
✅ 2024/3/20、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが96.0%」
★ 2024/5/1の会合での利下げ観測は「26.2%」
(2/17の観測では38.2%)
★ 2024/6/12の会合での利下げ観測は「66.9%」
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⑦ まとめ
⭕ 今週は日米ともに「半導体祭り」となった(主催エヌビディア)
⭕ 現状での利下げ時期は6/12の会合以降が濃厚。2/29発表の個人消費支出(PCE)も予想を上回る伸びが予測され、利下げ時期の後退と年内の利下げ回数予測にも影響がありそうです。
米国経済は高金利にも関わらず、堅調な推移をしています。インフレ退治が第一であるとFRBメンバーも利下げを急いでおらず、年初の予想と異なり「確たる証拠が得られるまでは動かない」と考えられる。
★ 今は利下げ時期を楽しみにしながら、愚直に順張りしたいと考えます。
✅ 大英帝国が二期連続で実質GDPがマイナス成長となった。英中央銀行は、インフレは予想以上に鈍化したとの判断ですが、景気回復の為にも早く利下げをしたいのが現状でしょう。インフレ率4.0%、政策金利5.25%
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)2/24現在
★ 米国10年債利回り 4.248%(2/17 4.281%)⤵
★ 日本10年債利回り 0.711%(2/17 0.725%)⤵
★ 1ドル=150.523(2/17 150.182円)⤴
★ 原油(WTI)1バレル=76.57ドル(2/17 79.20ドル)⤴
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 2/24現在
★ NYDOW 39,131 +1.30%(先週比)+2.84%(先月比)
★ S&P500 5,088 +1.66%(先週比)+3.98%(先月比)
★ NASDAQ 15,996 +1.40%(先週比)+3.14%(先月比)
★ 日経平均 39,098 +1.59%(先週比)+7.90%(先月比)
🔅 来週の米国日本経済指標
2/27 日本 消費者物価指数
2/29 米国 個人消費支出(PCE)
3/1 ISM製造業景況感指数
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