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FF7リバースは豪華すぎる怪作

ファイナルファンタジーVIIリバース(FF7リバース)をクリアした。

スクウェア・エニックスには金が湧き出る泉でもあるんか?と思わされるくらい、前作にあたるFF7リメイクから四方八方にボリュームを膨らませた、豪華すぎる怪作だった。

「傑作か?」と聞かれると「はい」とは答えにくいが、プレイする価値のある作品であることは間違いない。


狂気的な作り込みのグラフィック

FF7リバースをプレイしてまず驚くのは、狂気的なまでに作り込まれたグラフィック。

グラフィックの美しさ自体は他のAAA作品と同等レベルだと思うが、圧倒的なのはその量と多彩さ。何かイベントが起こるわけでもない街の一角も丁寧にデザインされている。

ミッドガルという一つの街が舞台だったFF7リメイクと異なり、FF7リバースでは草原や砂漠などの雄大な大自然から、港町や遊園地など、多種多様なロケーションが登場する。そのすべてが高いクオリティで表現されており、手抜きに感じるところは最後までまったくなかった。

ゲーム制作がどういうものかはよく知らない素人から見ても、「どれほど金をかけたんだ?」と疑問に思うレベルであった。

過剰なまでのボリューム

前作のFF7リメイクはほぼ一本道で、サイドクエストをこなしても30時間ほどでクリアできた。

それに対して、FF7リバースのボリュームは異常である。

サブクエストや探索を残さずやっていたら終わりが見えないので、途中からはひとまずメインストーリーのみを追うようにしたが、それでもクリアまで50時間くらいかかった。すべての要素を遊びつくすと100時間は優に超えるだろう。

十分広いオープンなフィールド

FF7リバースはいわゆるオープンワールドではなく、それぞれ独立した6つのエリアに分かれている。

各エリアは十分に広く、それでいてアクティビティも大量に用意されているのでスカスカ感もない。すべてが繋がっていないというだけで、昨今の大作オープンワールドゲームに負けないくらいの世界の広さを感じられた。

FF7リメイクがミッドガルの中だけでどうしても窮屈さを感じるゲームだっただけに、最初のグラスランドエリアに出たときの開放感は格別だった。

操作キャラが7人もいるバトル

バトルシステムはFF7リメイクの真っ当な進化版といった感じ。仲間との連携コマンドや連携アビリティが追加された。

特筆すべきは操作キャラの多彩さである。

FF7リメイクではクラウドとバレット、ティファ、エアリスが操作できたが、FF7リバースではその4人に加えて、ユフィ、レッドXIII、ケット・シーも操作できるようになった。それぞれのキャラごとに特徴があり、プレイフィールが異なる仕上がりになっている。

7人の操作キャラ全員に異なる特徴を持たせるというのは、この規模のゲームでは異常である。

次から次へと迫りくるミニゲーム

そしてミニゲーム。

ことあるごとにミニゲームが始まる。正直、もうええわ、と言いたくなるほどミニゲームが乱れ打ちされる。

メインストーリーを進めるだけならスキップできるものも多いが、それにしても何でこんなにミニゲーム作ったの?と疑問になるほど大量にある。繰り返しになるが、「どれほど金をかけたんだ?」と疑問に思うレベル。

…ただしイライラポイントも大量

過剰なまでのボリュームを誇るFF7リバースであるが、そのすべてが最高かといわれると残念ながらそんなことはない。イライラするポイントも大量にある。

別記事にまとめた。

ゲームとして面白いか?

色々書いてきたが、結局のところ、FF7リバースはゲームとして面白いのか?

よく分からない。

クリアまでしといて何だその答えは、とお思いかもしれない。しかし、本当によく分からない。

はっきり言って、最初から最後まで最高!100点!というような出来ではない。イライラポイントでも書いたが、一部のミニゲームやダンジョンのギミックはどう楽しめばいいのか理解できなかった。

しかし、クソゲーだ!0点!というような出来でもない。多彩なロケーションをウロウロするのは楽しいし、戦闘も楽しめた。

面白い部分と面白くない部分が混在している。

どんなゲームも多かれ少なかれそういうものだと思うが、FF7リバースはその落差が激しい。情緒不安定なクラウドくんのように、さっきまで面白かったのに次の場面では面白くなくなったりする。まあまあちょっと落ち着きたまえ、と言いたくなる。

プレイする価値はあるか?

面白い!傑作!と断言できるゲームではないが、プレイする価値はあるか?と問われれば、興味があるなら買ってプレイしてみるべき、と答える。FF7リメイクという核を全方向に膨らませたような狂ったボリュームは体験する価値がある。

アサシンクリードやスパイダーマンのような海外スタジオの大作オープンワールドゲームは、ボリュームがありながらもムダがないというか、計画的に作られている感じがするが、FF7リバースの歪さは他では味わえない。

興味があったらぜひプレイしてみてほしい。

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