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春のひかり
螺鈿のイヤリングを揺らして
君はブランコに乗っていた
涼やかな顔は春の夜風によく似合っている
ぼくのからだをその雑木林の
いちばんうす暗いところにちょっと埋めて
君はブランコに乗っていた
つよい風はぼくの上にかかった土を乾かして
簡単に払ってしまった
少し覗いているぼくの目には
君が大きく足を振っているのが映っているだろう
はげしく吹く風は君の起こした風なのか
君は服も顔も髪も乱れることなく
元気にブランコを揺らしてしている
乾いた空気を浴びている野ざらしの瞳の裡に
揺れ動く君がずっといる
風はどんどんと強くなり
頬や指先もすこし土から出てきてしまった
君のイヤリングが
古い外灯に照らされてきゅるきゅるとひかっている
ぼくの瞳はそのひかりを捉え
涙をこぼした
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診断メーカー 題詠ったー から
『埋める』『ちょっと』を題としてつくりました。
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