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昭和硝子の嵌った台所の窓のところに、ずい分水気が飛んでどす黒くなったしょう油。 何年も動…
ベランダにならべた プランターのプチトマトの 花がしおれていくのを眺めている 毎日 プチトマ…
みみず腫れを指の腹で撫でつけて 私と夕景の境界線を消す 稜線は朱鷺色に発光し 民家の土壁を…
螺鈿のイヤリングを揺らして 君はブランコに乗っていた 涼やかな顔は春の夜風によく似合ってい…
家へ着くとブレザーを脱ぎ捨て ネクタイを引き抜いてそこらに投げる わたしは袖を煩雑にまくり…