なぜアフリカに投資するべきなのか!?アフリカ各国の投資環境をランキング別で紹介!〜前編〜
今回はレポート「Where to Invest in Africa Report 2024(アフリカで投資するべき国)」をご紹介します。
このレポートはアフリカ31カ国を4つの指標から評価しており、54カ国あるアフリカのどこの国に投資するべきかを考える上で重要な視点を与えてくれます。
前編となる本記事ではこのレポートの包括的な要約をお届けし、後編では注目すべき国々の現状と投資機会を深掘りするため、エジプト、ナイジェリア、南アフリカ、ケニアなどの主要市場に焦点を当てて紹介します。
1)今、アフリカで投資するべき国は?
「Where to Invest in Africa Report 2024(アフリカで投資するべき国)」は、アフリカ大陸の経済と投資環境を包括的に分析し、今後の投資先を検討する際に不可欠なガイドとなる内容となっています。
このレポートでは、アフリカ大陸のGDPの92%を占める31カ国を対象に、経済パフォーマンス、社会的発展、市場アクセス、イノベーションなど、複数の視点から評価を行い、投資家にとって最適な国をランキング形式で提示しています。
アフリカは現在、複数の面で大きな変革と困難に直面しています。
地政学的には、ロシアとウクライナの戦争や米中間の緊張が世界経済に影響を与え、それがアフリカ市場にも波及しています。
経済的には、世界的なインフレが予想以上に持続し、主要な中央銀行が高金利政策を長期間維持する結果、アフリカ諸国における資金調達コストが増加しています。
このような背景から、アフリカのいくつかの国、特にザンビアやガーナは、痛みを伴う債務再編に直面し、通貨の価値が下落しました。
アフリカは一つの国ではなく、アフリカは多様性に富む大陸であり、それぞれの国が異なる強みと課題を持っています。
各国は経済的パフォーマンスや市場アクセス、イノベーション、投資環境、社会開発の面で大きく異なり、これらの要素がその国の投資可能性を決定します。
2)アフリカの投資魅力:なぜアフリカなのか
アフリカは広大で多様な地域であり、鉱業、農業、テクノロジー、観光などさまざまな経済活動が行われています。
しかし、この多様性を正しく理解しないと、誤解や過小評価が生じる可能性があります。
例えば、COVID-19パンデミック時には、多くのアフリカ諸国でデータの不足や信頼性の低さが課題となり、正確な公衆衛生政策の決定が困難でした。
投資家や経営者も同様に、アフリカ市場の評価に苦労しています。多くのアフリカ諸国は、統計データが不十分であり、これが市場の理解を難しくしています。
アフリカの人口動態は、経済的な未来を考える上で重要な要素です。
現在、アフリカには約14億人が住んでおり、これは世界人口の18%に相当します。2050年までには、この数字が25億人に達すると予測されています。
この若い労働力が適切に活用されれば、経済成長を促進する可能性がありますが、反対に、教育や雇用の機会が不足すれば、社会的な不安要素となるリスクもあります。
3)自然資源とインフラの可能性と課題
アフリカは鉱物資源や農地など、豊富な天然資源を有しています。
世界の重要な鉱物資源の約30%がアフリカに存在し、未開拓の耕地も世界の2/3を占めています。
しかし、アフリカは食料の純輸入国であり、農業の潜在力が十分に活用されていません。
また、鉱物資源も十分に活用されておらず、これにはインフラの整備が大きな課題となっています。
例えば、アフリカの道路インフラは未整備で、農村部では40%の住民しか年間を通じて利用可能な道路にアクセスできていません。
電力供給も不足しており、サブサハラアフリカでは人口の約45%しか安定した電力を利用できていません。
これらのインフラ不足は、アフリカの潜在力を解き放つ上での大きな障害であると同時に、投資の機会でもあります。
例えば、年間1,000億米ドルのインフラ投資ギャップが存在し、これはドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガルの年間支出を合算したものに匹敵します。
4)アフリカのどこに投資すべきか
このレポートは、アフリカにおける投資先を評価するためのモデルを提供しています。
このモデルは、経済パフォーマンスと潜在力、市場アクセスとイノベーション、経済の安定性と投資環境、社会と人間の発展の4つの柱に基づいています。
それぞれの柱には、GDP、都市化率、経済自由度、腐敗認識指数など、複数の指標が含まれ、総合的に国の投資魅力を評価します。
この評価に基づき、2024年のアフリカで最も投資に適した国としてセーシェル、モーリシャス、エジプト、南アフリカ、モロッコが挙げられています。
これらの国々は、全ての柱において高い評価を受けており、特に市場アクセスや経済の安定性が強みとなっています。
一方、ジンバブエ、コンゴ民主共和国、レソト、エスワティニなどはランキングの下位に位置しており、これらの国々は全ての指標で低いスコアを示しています。
5)今後の展望と結論
アフリカはその多様性ゆえに、投資先としての魅力も課題も多岐にわたります。
このレポートは、投資家に対して、どの国がどの要素において優れているかを包括的に示すツールを提供しています。
例えば、セネガルやガーナは全ての柱で上位にランクインしており、総合的に見ても投資先として非常に魅力的です。
このレポートはまた、アフリカ諸国の政策立案者に対しても、どの分野を改善すれば投資環境が向上するかについての指針を提供します。
投資家と政策立案者の両者が協力し、アフリカの潜在力を最大限に引き出すことが求められています。
後編では注目すべき国々の現状と投資機会を深掘りし、エジプト、ナイジェリア、南アフリカ、ケニアなどの主要市場に焦点を当てて紹介します。
お知らせ
アフリカに進出を目指す企業へ!
私が代表を務めるアクセルアフリカは『日本とアフリカ諸国を繋ぎ、社会課題解決型ビジネスを共創することで、アフリカの持続的成長に貢献する』をビジョンに日本企業のアフリカ進出をサポートするコンサルティング会社です。
事業開発支援
調査・マーケティング
アクセラレーション・VC支援
研修・トレーニングプログラム
ケニア現地で挑戦したい方へ!
ケニア現地で一緒に活動してくれるインターン生を募集中です!
またケニア現地でコミュニティハウスも運営しています!
これからアフリカに挑戦したい方へ!
アフリカに挑戦する方向けのオンラインコミュニティも運営しています!
オンラインでのインターンも募集しています!
記事参照元
レポートはこちらから無料でダウンロードできます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?