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知らないうちに顎の骨が溶けてた

どうも、ゲーミングPCおじさんです。

記事を出すたびにテーマがコロコロ変わって申し訳ないのですが、なんというかそれも含めて「しょうもないな~こいつ」と思いながらお読みくださいますと幸いです(他力本願)。
今後とも、話題になるようなことが起き次第、選り好みせず出していこうと思います!
よろしくお願いいたします。


歯を大事にしましょう

結論、コレです。
以下の文はただの思い出話なので、あんまり意味ないです。


ムズムズ

ちょうどダイエットが一区切りついたころだったと思います。

なんやかんやと出費だけは一人前だった僕は、季節の移り変わりとは裏腹に冷えてゆくだけの懐を暖めるべく、メルカリしたり節約レシピを調べたりなどやっておりました。
仕事も忙しくなってきており、楽したい・贅沢したい気持ちが高まるのですが、もう太らないぞ!ということで、食事に限らず自分に厳しくしていました。
具体的には、

  • UBEREATSや外食はしない!

  • 家電や照明をつけっぱなしにしない!

  • Amazonで要りもしない物を買わない!

  • 筋トレを休まない!

……あんまり厳しくないですね。


とかなんとかやっているうち、ある異変に気付きました。


なんか、歯がムズムズする。


噛んだら痛いとか、冷たいものがしみるとか、そういうのはない。
ただ、なにをしててもずーっと、ムズムズする。

かゆい、という感じですね。これがホントの「歯がゆい」か~、などと呑気に構えて1週間余り。原因を探るでもなく「歯みがき粉ちょっとイイのにしとくか」などと楽観していたのも束の間、
事態は急変します。


爆発

金曜の夜。
平日全てをフルタイム勤務&残業マシマシセットの5連コンボでブッ飛ばした僕は、最後の力を振り絞ってCoDのマルチ対戦を夜中の2時くらいまで満喫し、倒れ込むように眠りました。
フライデーナイトに夜の街へ繰り出すタイプではないので悪しからず。

で、翌朝の7時過ぎです。

大きな違和感で目が覚めました。

かゆみが、痛い。


「何を言っとる?」とお思いでしょうが、ちょっとこらえて引き続きご覧くださいますようお願いします。

先日まで「なんかムズムズする」程度だったのが、明白に、脈に合わせて「ゴォン…ゴォン…」
と痛んでいます。

なんだ、これは。

と思った矢先。
無意識に上下の歯を噛み合わせたら、


ッッッッッッバオォッンンアッッッッ!!!!!!


すごかったです。
車に轢かれたのかと思うくらいの衝撃(もはや「痛み」ではなく)でした。


ダメージを食らうと、視界って本当にチカチカするんですね~。


苦痛

「ふぉおお~~」
などと腑抜けた悲鳴を上げつつベッドでひとしきりジタバタし、あくび直前みたいな表情(それしかできない)のまま部屋の真ん中で直立不動。

軽いホラーですが、下手に動くとまた爆発するので慎重にならざるを得ません。
この時学んだのですが、顎に力が入っていると、なぜか全身がこわばってしまうのです。不思議ですね。

これは疑いようがない。歯医者に行くしかない。

スマホで近所の歯医者を検索。喋れないのでSiriもAlexaも無縁です。

「近くに歯医者あるかな~、駅の周りに2、3件くらいあった気がしたけど」と太古の記憶を探りながら検索すると、想像の10倍くらい結果が出てきました。こんなに歯医者あったんだ。
「思ったより多い」と一瞬だけ小学生並みの感想を抱きましたが、即座に激痛が現実に引き戻しやがります。
とにかく営業時間を確認。ですが……

まあ、土曜の朝からやってる歯医者なんて、そういない。

こんなにいっぱいあるのに……
段々泣きそうになりながらチェックを続けていると、「9:00~」の歯医者さんがありました。
お!比較的早い!!


今何時!?

↓↓↓

◆◆◆◆◆\\\ AM 7:40 ///◆◆◆◆◆



うそやろ。


もう絶望しかない。
開診まで1時間20分、こんなに果てしなく感じるなんて。
さっきまでグースカ寝ておいて何の説得力も無いのですが。

ともかく、耐え忍ぶしかない。


たかだか1時間待つだけ、ですが。
この時の僕にとっては高すぎるハードルです。
半日前までCoDで3時間以上簡単につぶしてたのに。

僕は勝手に「噛み合わせなければ大丈夫」と思っていたのですが、そう簡単な話ではないとすぐに気づきました。

先ほどの「ゴォン……」が、だんだん強くなってきています。
とてもまずい。焦る。

でもドタバタしてうっかり噛んだら今度こそ爆死してしまいます。
よし、一旦横になろう。安静にしよう。

ゆっっっっくり、太極拳よろしく姿勢を変えていきます。やったことないけど。
再びベッドに横たわったところ、痛みが増しました。

なんで。

しんどすぎる。

(後ほど歯医者さんに伺ったのですが、横になると頭の血流が良くなるので余計痛むんだそうです。頭痛も種類によっては同じ状況になるとのこと。)


あ!

そうだ! セデスあったんだ!!!


筋トレのしすぎでまともに歩けないほど太ももを痛めたとき、ゾンビみたいな歩き方でマツキヨに行ったじゃないか!
あんなに恥ずかしい思いをしたのに、もう忘れてた!

我が喉元スルースキルの高さを存分に体感しながら太極拳で起き上がり棚を漁ると、ありました。

痛くなったらすぐセデス~♪


これで助かった。
すぐさま服用して横になります。

……さて、痛みは増すばかりです。全然効かない。

もう「ゴオォォォォォオゴオォォォォォオゴオォォ……」
て感じで、痛くないときがありません。目盛が”強”と”最強”しかない。

気を散らすためにYouTubeを観たり(観てない)、ライフハック情報を調べてみたり(読んでない)、合谷を指圧してみたり(効かない)、いろいろ手を尽くしますが全く好転の気配はありません。

スマホは8:20を示しています。
……よく耐えた。がんばったよ俺は。もう充分だ。

自己判断で自分に100点をあげて、歯医者に電話しました。


鬼電

が、当然まだ8:20。つながりません。
そりゃそうだ。アポや面接で40分前に登場されても対応する人いないですよね。

でも、こちらも非常に危険な状態。次の爆発が起きてしまったら、助かる保証なんてありません。
ぶっちゃけ限界なので、次行きます。

土曜朝から開いている歯医者さんは幸いいくつかあるので、ローラー作戦で電話していきます。

3件目で電話を取ってくれました。
「予約してないけど診てほしい、いくら待ってでも診てほしい」と必死こいて頼むと(顎を動かしていないので相当聞き取りにくかったと思います)、受付の方でしょうか、女性は事も無げに

「20、30分とかお待ちいただくかもですけどぉ~、いいですかぁ~?」

と仰るので即承諾。かなり間延びした声でしたが、そんなんどうでもいい。

そのまま玄関を出ました。部屋着だけどしゃーない。


宣告

歩いて行ける距離ですが自転車で最速アプローチ。
僕は2番目で待合室に滑り込めました。さらに!
幸運にも1人目の患者さんが早めに診察スタートしたうえ数分で終了。即座に僕の番です。間延びした呼び出しボイスも全然気にならない、むしろありがたい。


奥へ進むと先生が朗らかに出迎えてくれて、もうでしたね。


僕より一回りいかないくらい年上でしょうか。まあでも若いころから頼れる兄ちゃんだったんだろうなーという感じ。人生って差がつきますね。

ライフステージの違いを感じながら着席して症状と経緯をモゴモゴ話すと、

「それは歯じゃないかもしれないですね」

とのこと。


?????


疑問を噴出させつつ案内されるまま小部屋に行くと、レントゲン室でした。

防弾チョッキみたいな前掛け(放射線防御かな?)をつけて撮影し席に戻ると、既に僕の顎骨が画面いっぱいに写されていました。久しく病院には行っていなかったので、こんなにデジタル化が進んでいるとは知りませんでしたね。
もう光ってる壁に下敷きみたいな半透明写真をシュパッと挿す、ドラマとかの感じじゃないんですよ!

……無知ですみません。


先生は数秒それを見て、

「やっぱりかー。ここですね、黒いでしょ? 歯の根が大きく膿んでます」

根??

「正確には、根尖性歯周炎っていいます。
歯の中って神経があるんですけど、それが死んで腐って、細菌が繁殖して、歯の中だけじゃ収まらず根元に降りちゃうんです。神経は顎からずっと繋がってきてますから、それを辿って。
で、根に病巣を作って毒素を出しまくる。
そうすると炎症を起こして強く痛むし、骨は感染を防ぐため自ら溶けて接触を回避するんです。
そうしてできた空間がこの黒いところです。」


はえ~。
勉強になったンゴ。


レントゲンの再現イラスト(ひどいクオリティ)


痛みも忘れて感心してしまいました。
(実際はもっと丁寧にご説明いただいたのですが、はしょりました)

すごいですねー、お医者さんってのは。


え、てか、じゃあ僕の骨って溶けてるんですか?


「そうですね。あと、歯の神経は死んでます。
というか、神経が死んで、更に骨が溶けた、という流れですね。」

???え???

???まじ???


真相

色々教えていただいて、どうしてこんなことになったのかがわかりました。

まず、痛くなっていた僕の歯ですが、何らかの理由でとっくの昔に神経が死んでしまっていたようです。
歯ぎしり癖があるので、その影響なのかもしれません。
強い衝撃があったり、長期に力がかかり続けたりすると、見た目が無事でも中の神経がダメになってしまうことがあるそうです。僕の場合は後者の可能性が高そうですね。

そうして知らないうちに歯の神経は死に、しばらくして死んだ歯は虫歯になってしまいました。

既に神経が機能していないので、歯の中で虫歯が進行しても僕は全く何も感じることができません。
表面的には見ても気づけない状態のまま、歯の中で事態はどんどん悪化していったようです。

そして細菌の繁殖がとうとう歯の根にまで及んだことにより、歯根膜に軽く炎症が起き冒頭の「歯がムズムズ」が始まったというわけです。まだ無事だった根っこの組織が異変を感じ取っていたんですね。

歯根膜というのは噛んだ”感触”を司るパーツで、大変敏感だそうです。
根っこの感染に気付かず放置したおかげで歯の中~歯の根まで大量の膿がパンパンに溜まり、この歯根膜を始めいろいろなところに強く炎症発生&かなりの圧力がかかることで激痛地獄が始まったのです。
これはもう末期に近い状態で、僕の骨も自壊してまで毒素とソーシャルディスタンスしていたと。
(人によっては、歯茎を膿に押し破られて穴ができることもあるそうです。怖すぎる)


治療

というわけで状況はよくわかったので、オペ開始です。

「歯に穴を空けます。すごく痛いと思いますが辛抱してください」

どうやらここまで炎症や痛みがひどいと、鎮痛剤や麻酔が効かないのだそうです。僕はこの激痛に終わりが訪れるという事実だけを心の支えにすることとしました。


キュイーン。


例の音がします。そして。


ッッッッッッバオォッンンアアアアアアアアああああああああああああああああああああッッッッ!!!!!!


今朝の爆発が持続型になって帰ってきました。

「ぅぅうおおぉぉうぅぅぅ!」
たぶん僕の人生初断末魔です。

「すいませんねー、はーいもう少しー」

先生はあくまで冷静に僕の歯を穿って行きます。

そして。


ドリルが止まり、すううーー……と痛みが引いていきました。


思わずほろりと涙をこぼす僕。

促されるままうがいをすると、吐いた水が真っ赤で、黄色いのも結構あります。

「うーん!すごい量の血と膿ですね。久しぶりです、このレベルは。」

なんかちょっと楽しそうな先生。

痛みが引いたのは、ドリル穴が貫通して一気に病巣の膿が噴出したからでした。
すいません、ずっと汚い話で。

その後は木ネジみたいな針(これが結構えぐいビジュアル)でゴリゴリ歯の中を掘削して掃除し、最後に消毒して詰め物して一旦終了。消毒はプールの匂いでした。

で、骨が溶けてしまっているのもあって歯の根付近がスカスカです。また、消毒したと言っても膿の入っていた袋やらなんやらは全然残っていますから、本来の状態ではありません。

そういうわけで経過観察は必須なので、週一ペースで通院となりました。


予後

その後は薬を飲んだり穴を掃除したりと治療を続けまして、約2ヶ月で根治。ちゃんとレジンで取れないように詰め物をして完了。

骨の再生を見届ける意味でも今後定期健診に来るよう勧められたので、全力で受け入れました。

結局なぜこのタイミングで急激に症状が進んだのかというと、冒頭お話したように残業しまくり休み無しで忙しい中、毎晩遅くまでゲームしてろくに休息もとらず、食事は節約節食とか言って貧相なものしか食べてないし、そのうえで筋トレだけは無駄にコツコツ続けていたせいで疲れから免疫力が弱り、今までなんとか抑え込んでいた雑菌の暴走を許してしまったというのが最有力かと。

健康って本当に尊いですね。



まとめ


歯を大事にした方がいい。まじで。



以上です。
歯痛って痛みトーナメント常連の上位ランカーなので、皆さんも検診などマメにいくことを今更ながらオススメします。
僕は経験に学んだ愚者ですが、賢者の皆様はこの激痛伝を踏まえていただけると幸いです。

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