S.W 2.5リプレイ『ヴァイス×シュヴァルツ』①

序文

 冒険の舞台はアルフレイム大陸北部、コルガナ地方。この地方の北端にはとある街が存在している。『ヴァイスシティ』──この街は、かつては『モルガナンシン公国』と呼ばれていた。しかし、度重なる魔神の侵攻に抗うために蛮族と手を組んだ結果、命を長らえることはできたが、その代償として、蛮族と人族が共存する、治安もモラルもあってないような街に成り果てた。この街に足を運ぶ冒険者は、蛮勇か物好きかと笑われるような現状だ。
 そんな中、研究のため、あるいは再会のため、果ては復讐のため。三者三様の理由から、大金が必要になった冒険者たちがいた。ギルドに貼りだされた、高額だが内容が書かれていない「いかにも」な、普通の冒険者であれば見逃す依頼を受注し、悪徳の都ヴァイスシティへと彼らは向かうことになる。
 彼らの冒険はどのような結末を迎えるのか。それはだれにも分からない。(これを書いている時点でも全然分からない。なぜならシナリオが完成していないのに回し始めたからね)

第一話『冒険の始まり』

──何故養父は殺されなければならなかったのか。空っぽの墓前で、遺志を継ぎ闇を暴くことを誓う。

導入…の前の自己紹介

GM:それでは『ヴァイス×シュヴァルツ』の導入編シナリオ始めていきたいと思います!
A:名前ダセッ。
E:パクリじゃん。
F:私はいいと思いますけどね。
GM:お前ら頃すぞ。……まあそんなことなんてどうでもいいじゃないですか。今回のシナリオはストーリー型サプリメント『S.W 2.5 ヴァイスシティ─悪徳の都─』を含めた4部作くらいをプレイしてもらいます。
A:魔神化があるやつね。翼を授かりたい。
F:まあリスクもありますけど……ロマンがあっていいですよね。
B:初めてだから何も分からない。
D:右に同じ。
GM:そう、今回初プレイの人もいるわけだし、あと私GMするの初めてなんで……今回は慣らしといいますか。チュートリアル的な冒険をしてもらおうかなと思っています。今回のシナリオは「怪しい依頼を大金欲しさに受ける」という感じで始まりますので、皆さんにはキャラメイクと「お金が必要な理由」を考えてきてもらっています。じゃあ早速ですけど、自己紹介からやってもらおうかな?
A:じゃあ俺から。俺の名はアデル、「アデル・クロンウェル」だ。20歳の人間から生まれたナイトメアで、冒険者ギルドには所属していない『放浪者ヴァグランツ』だ。ファイターLv2、デーモンルーラーLv1の魔法剣士だな。探索は他の人に任せるつもりだ。
GM:ナイトメアの魔法剣士か……いいですね。アデルにお金が必要な理由も聞かせてもらってもいいですか?
A→アデル:ヴァイスシティで生まれ、生後間もなく捨てられた。ナイトメアだからな、そういうこともあるだろう。だが運良く養父──ラハに拾われたんだ。ラハから生きるための方法を教わってなんとか生き抜いていたんだが、ある日家に帰るとラハは無残な姿で殺されていた。
C:なかなか重たい過去だ。
アデル:何故ラハが殺されなければいけなかったのかを知るため、そしてラハを殺したやつに復讐をするために……そのためには先立つものが必要でな。
F:なるほど……正統派ダークヒーローって感じでいいですね。
GM:(これは……ヴァイスシティのあそこに繋げられそうでいい設定だなぁ)ありがとうございます。それでは次の方お願いします。
B:それじゃあ次はわたしがいこうかな。わたしはウィル・A・ツェペリ。人間の男爵で今年で50歳じゃの。育ての親が怪物になった原因の『石仮面』を探し出してこの手でブッ壊すために冒険に出るつもりなんじゃが……研究やらなんやらで今はお金が尽きてしまってのお。
D:なるほど、そのためにお金が必要と。
B→ツェペリ:その通りじゃ。技能はグラップラー2、エンハンサー1、スカウト1じゃ。波紋の呼吸で戦うぞい。前衛は任せてもらおうかの。
GM:原作再現だ、いいですね。それでは次の人お願いしようかな。
C:それじゃあ僕がいくのだ。僕の名前はズ・ダモンなのだ!エルフの14歳なのだ!性別は公式準拠で女なのだ。キルヒアのプリーストでプリースト2とセージとレンジャーを1ずつ持っているのだ。
F:かなりイロモノ感強いですが……精神力と知力ボーナスが4ずつあってかなり優秀なヒーラーですね。
C→ずんだもん:ともだちのキリタンに憧れて僕も冒険に出ることにしたのだ。依頼は折角なら報酬がイイものを受けたほうがお得だと思ったのだ!やっぱり僕は賢いのだ!
GM:なるほどなるほど。この時点でかなりキャラが固まっていていいですね。優秀なヒーラーがいればかなり安定しそうですし頼もしい。それでは次の方お願いします。
D:それじゃあ次ね。私はシルフィード・アルク。レプラカーンの女で17歳。技能はフェアリーテイマーを2Lvとセージとアルケミストを1Lvずつ持っているわ。
GM:レプラカーンですか。私が二番目に好きな種族ですね、センスがいい。
アデル:GMはグラスランナーのキャラしか持ってこない終わってるロリコンだからな。俺がGMするときは毎回こいつのキャラを見て頭を抱えるんだよ。
F:性癖は人それぞれですからね…私はいいと思いますよ。
GM:グラスランナーって最強の種族なので。それはそれとしてシルフィードさんのお金が必要な理由を伺おうかな。
D→シルフィ:長いと思ったらシルフィかシルフって呼んで頂戴ね。私は市長の次女だったから生まれが良いんだけど……冒険者になってからもその感じでお金を使ってたらあっという間にお金が無くなっちゃって。
ずんだもん:実家が太いなら頼ればいいのに。
シルフィ:ちょっと親と喧嘩して勘当されちゃってるのよね。それが冒険者になった理由でもあるの。
アデル:勘当って……何したんだよ。
シルフィ:うちの街にあった守りの剣をこっそり持ちだしてるのがバレちゃって。なんか好きだったのよね。
F:結構ヤバ目のことをしていらっしゃる。でも市長の娘ですし、種族特徴もありますし。できないことはないんですね……
シルフィ:まあそうね。これからも生活の質を落としたくないから、この依頼を受けたわ。私が居れば百人力よ、よろしくね!
GM:面白い種族特徴もありますし、守りの剣に触れたことがあるという設定も活かしていきたいですね。ありがとうございます、それでは次の方。
E:……(キャラシを指さす)
GM:……?どれどれ……えーと。「ナインチェ・プラウス、タビットの6歳の女の子」……なるほど。技能としてフェアリーテイマーを2とソーサラーを1持っているんですね。
シルフィ:無口な設定なのかしら?
E→ナインチェ:……(うなずく)
GM:「高名な魔導士の家系であるプラウス家の生まれだが、ある理由で生き別れて育ての親に拾われる。だが5歳の頃に家族が心配になって家族に会うために冒険に出た」……なるほどなるほど、旅のためにお金が必要と。
ナインチェ:……(うなずく)
GM:タビットですから耳とかで感情表現するのは面白そうですね。優秀な魔法後衛になりそうだ……というかこの時点で知力ボーナスが指輪込みだけど5あるんですね。
ツェペリ:賢いウサギじゃの。
F:それでは最後は私ですね。私はノーナ……ノーナ・ポミヤ・モルタなの。グラスランナーの13歳、クールな淑女レディなの。
GM:素晴らしい。グラスランナーって最強の種族なので。
F→ノーナ:それは個人の意見ではあると思うの……私はかつてパーティーを組んでいた友達を探しているの。そのために先立つものが必要なの。
GM:みなさん割と先立つものを必要としているんですね。
ノーナ:お金はいくらあっても困るものではないの。私にかかればこの程度の依頼はらくしょーなの。早くあの子に会いたいの……技能はフェンサー2とウォーリーダー、レンジャー、エンハンサーを1ずつ取得しているの。
GM:おお、〈挑発攻撃Ⅰ〉を所持しているということは回避盾ですね。
ノーナ:そうなの、前衛は任せるの。
アデル:種族特徴で魔法も無効化できるし頼もしいな。ただ、錬技は……
ツェペリ:グラスランナーはMPが無いんじゃな。どうやって錬技を使うんじゃ?
ノーナ:MPの代わりに消費できる〈魔晶石〉というものがあるの。ただ、そこそこお値段はするの……
シルフィ:じゃあ、使いどころには気を付けたいところね。いざというとき以外は私たちに任せなさい!
ノーナ:頼もしい限りなの。
GM:それでは一通り自己紹介も終わったということで、早速導入の方に移らせてもらいましょうか。

次回、導入から始めます。

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
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