ロシアの人々は、私たちが思うほど中国を信頼していない
「蜜月関係」にあるとされるロシアと中国。しかし、それはあくまで「国同士」の関係。ロシアの人々は、私たちが思うほど中国を信頼していないように感じられます。
以下は、あるグループチャットでのやり取りです。
Тепӗр енчен Китай ҫывхарать вет. Приморье унӑн ҫӗрӗсем пулнӑ-ҫке. Раҫҫей чӑнах та йывӑр лару-тӑрӑвра халь.
Aさん「反対側からは中国が忍び寄っているじゃないですか。沿海州は中国の土地でしたからね。ロシアはいま本当に厳しい状況にあります」
Ҫапла, Китай выҫӑ куҫӗпе пӑхса сӗлекине юхтарса кӑна тӑрать пуль.
Bさん「そうですね、中国は飢えた目をして、よだれを垂らしてばかりいるに違いありません」
沿海州は、ウラジオストクを州都とする日本海に面する地域で、かつては清王朝の一部でした。19世紀半ばの条約でロシア帝国領とされて以降、ロシアが支配しています。
中国の人々の中には、当時の条約は不平等条約であり、沿海州は「奪われた領土」である、と考える人たちもいるようです。近年は中国人の流入が著しく、ロシアの人々は警戒しているといいます。
先ほどのやり取りは、極東から遠く離れたヨーロッパ・ロシアに住むチュヴァシ人の間で行われたものです。サンプル数2なので、見出しのような一般化をすべきではないかもしれませんが、中国を警戒するロシアの人々が少なくないことを感じさせます。
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