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チュヴァシの片思い男の歌:Хура хурлăхан「カシス」

こんにちは!boltwatts です。沿ヴォルガ地域で話されるタタール語やチュヴァシ語の歌を紹介する新コーナー「沿ヴォルガの歌」を始めてみました(完全に自己満です)。

学んでいる言語の歌を聞くことは、語学の最大の楽しみの一つでしょう(少なくとも私にとってはそうです)。最近はあまり聞いていませんでしたが、数日前に以下の記事で歌をとりあげたのと、エストニアのチュヴァシバンド Tarai のニューアルバムが出たのを機に、また色々聞き始めました。そこで、せっかくなので気に入った曲をご紹介しようと思った次第です。

Tarai のニューアルバムについては、後々とりあげようと思います。今回紹介するのは、最近ラジオで聞いたチュヴァシ語の歌、Анатолий Ефимов(アナトリー・イェフィモフ)の Хура хурлăхан「カシス」です。哀愁あるメロディにのせて歌われる、片思いする男性の曲です。いい感じの弾き語りの動画を見つけたので、和訳付きの歌詞と一緒に載せておきます。

Йăлтăр-йăлтăр хĕвел тухнă чух
燦燦と輝く太陽が昇るときのようだ
Çамрăк хӗрӗм хире утнă чух.
若いあの子が野を行くときは
Мĕншĕн эс ялан пăрăнан манран?
なぜきみはいつも僕を避けるの?
Çăлтăр куçăм хура хурлăхан.
つぶらな瞳の、カシスのようなきみ

Каçхи уйăх сапсан çутине
夜の月が光を照らすと
Кашни каччă тупать телейне.
男たちはみな幸せを見つける
Мĕншĕн эс ялан пăрăнан манран?
なぜきみはいつも僕を避けるの?
Çăлтăр куçăм хура хурлăхан.
つぶらな瞳の、カシスのようなきみ

Эп туятăп сан ăшă чунна
僕は感じる、きみのあたたかい心を
Эп сисетĕп хаваслăхуна.
僕は感じる、きみの喜びを
Мĕншĕн эс ялан пăрăнан манран?
なぜきみはいつも僕を避けるの?
Çăлтăр куçăм хура хурлăхан.
つぶらな瞳の、カシスのようなきみ

出典:https://pesni.guru/text/анатолий-ефимов-хура-хурлхан(和訳は筆者による)

上半身裸の男性が、バイクの上で弾き語りするというなかなかシュールな感じでしたが、歌唱力は素晴らしいですね。ざっと歌詞を見ると、きれいに韻を踏んでいるのが分かります。日本語訳の方はそうもいきませんが。ちなみに、日本語訳は一部意訳をしています(間違っているかもしれませんが)。語学のためということで、未習単語をメモしておこうと思います。

пăрăн-「避ける」:пурӑн-「住む、生きる」と聞き間違えました。
сап-「撒く」:条件形は сапсан「ハヤブサ」と同音。

今回はここまで。Тепре тӗл пуличчен!(ではまた!)

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