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悩む選択 v2-36:アレコレやるべき? いやいやフォーカス、選択と集中すべき

ボクともぐらさん。「やさしいリーダー」づくりに邁進中。自分も仲間も。組織の中で色んな苦労をしてきた。組織なんてそんなもの、って考えを捨てて、いやいや組織って素敵・仲間と何かを目指すって素敵、っていう環境・場所にすべく、やさしさで組織を自走させ、強くすべく体系中。やさしさの強さを学べる絵本「ぼくモグラキツネ馬」から互いをあだ名付け。最近は職場で直面する悩ましい「どっちを選択する問題」をアレコレ整理し、やさしさ、組織、職場の人間関係ははどうあるべきか、などの学びに役立て中。

今日の悩み:

A.いろんな可能性に手を出すべき。ひとつにフォーカスしてそれがぽしゃったらおしまいだ。アレもコレも症候群で行く

B.時間やお金、人のリソースは限定的。何かにフォーカス、注力しないと。選択と集中って言うでしょ。ぽしゃらないように集中したことに注力して成長・成功させるべき

これ、難しい組織の悩み、です。で、組織のみならず、家庭でも子育てでも当てはまります。人生、時間もお金も何事も有限ですから。。。

会社の話に絞ると、大企業になるためには、アレもコレも、やらないと大企業にはなれません。コングロマリット、多角化、ポートフォリオ、M&A、シナジーと言うような言葉がありますが、必ずアレもコレもが大企業への成長の条件です。ただ、その多角化するタイミングは今か、アレもコレもにリソースを投下するのは今か、これは悩ましい意思決定となります。リーダーの”直観”の見せ所。将来のことなんて誰もわかりませんから、ある意味、直観です。リスクをヘッジしながらのリスクへの挑戦。リーダーのリーダーシップと仲間の一致団結した成功への強い想いをもった行動にかかっています。

一方、まだまだ初期のころの会社、成長模索中の頃の企業や中小企業には必ず当てはまる、常日頃の、日々の、悩ましい選択肢です。

ボクが属したことがあるベンチャーというのでしょうか小さな会社の社長は「アレもコレも派」でした。1つに絞ってそれが失敗すると、それで終わりだから、との考えでした。ならびに、社員が残業ばかりで死にそうでなければ、時間がある間は、なんでもつまみ食いしたらいい。何が発展するかわからないもの、って思考です。

たまごを同じかごに入れて、そのかごを落としたら全部の卵、割れちゃうものね。集中は怖いよ。とのこと。分散だよ分散!とのこと。

ちなみにボクが仲間と一緒に会社つくったときは、アレもコレもは絶対にしないと心に誓い、フォーカス志向でした。3人で初めて、10人ぐらいになって、20人を超えてきて。フォーカスしないとやっていけないと思っていましたし、フォーカスしたからうまく行ったと信じています。

ま、ひとが変われば、状況変われば、でしょうか。ひとそれぞれの性格や成功体験の違い、価値観の違いでしょう。

もちろん、アレもコレも、にも程度があります。同じサービス・製品を同じ業界に販売するのだけど、顧客開拓を広く浅くするのか、ターゲットを絞って深く販売しようか。同じサービス・製品を異なる複数の業界に同時に攻めるのか、単一の業界にフォーカスするか。異なるサービス・製品を開発して、異なるそれぞれの業界に同時に攻めるのか。

アンゾフの成長マトリクス(=既存と新規の市場×既存と新規の製品・サービスの2×2で4つの成長領域を定義。「市場浸透」「新市場開拓」「新製品開拓」「多角化」)のような話。あるいは、さらにもっと小さなレベルのアレもコレもあります。アレもコレも過ぎるとなんか胡散臭くなります。

「もぐら小児科クリニック: 小児科・内科・外科・整形外科・脳外科・胃腸科・耳鼻咽喉科・眼科 も診れます」って、アレもコレも過ぎない? 病院ならわかるけど、クリニックでしょ?という信用失墜は避けたいところ。二兎を追う者は一兎をも得ず、です。

ボクの経営思想的には、「Small is Beautiful」の「アレもコレも症候群から脱却したフォーカス主義」の「ダメならすぐ止める」です。つまり、圧倒的にB.派です。だから、ボクの思考では大企業は作れないですね。たぶん、大企業には多角化は必須ですから。

でも、それでもB.派です。こっちのほうが良いと信じています。仲間や役割をなるべく小さく分解して、でも、つまらなくなるほどには小さくし過ぎずに、その範囲内・役割内でやるべきことにフォーカスします。集中して、その役割に責任を持って、オーナーシップを持って、小さな成功かもしれないけど、それを積み上げる。期限を決めてダメっぽいと思ったら止める。止めれずにもう少しということも、あることはある。。。けど、ダメそうならさっさと止める

利益が会社の規模に対して潤沢にたまったら、あるいは資本を得られたら、アレもコレもしてもイイかもですが、それで失敗する例、ありますね。闇雲に手を出し、シナジーという言葉を巧みに使って脚色し、正直に社員は疑心暗鬼でモチベーションわかず、会社の現状の強みも発揮できず、そもそもビジョンとも整合せず。うまく行くわけがありません。

アレもコレも手を出すという方針の上記の社長のくちぐせが最低です:「お金、あまりもらえないならテキトーにやるか、このPOC。」とか、「とりあえず断る理由もないからちょっとダメもとでやってみてよ。相手任せでいいから」です。ダメですね。リーダー失格の失格です。これでは成功するわけないし、そもそものアレもコレもやることの意義・目的が失われています。本末転倒です。

こんな言葉聞いたら仲間も部下もやる気なくしますね。アレもコレもやっても、結局、今時点での「価値」が伝わらないと、概念的には30点、40点の作業になり、フォーカスしてみなで本気になったら成功したかもしれない事業が、失敗です。

アレもコレもやるなら、アレもコレものそれぞれに、本気で一生懸命、愚直に一歩一歩諦めず、限られたリソースだけど知恵を絞って、やるべき。担当する仲間にもその意義を明確に伝え、理解・納得してもらい、鼓舞する。つまり、仲間自体のスキルや考え方などの何が成長できるのか。同時に会社のビジョンとはどう整合しているのか。なかなか難易度がは高い。でも、それができないなら、アレもコレもやる意義がない。

ま、どちらでもですが、フォーカスが好き。

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