空き家が伝えるストーリー、守るのはお掃除ではなくて住むということなんだなと実感するお話です。
おはようございます。
ためちゃんこと岸隆幸と申します。
僕らの集会所という、ヤギ牧場と菜園果樹園が目の前に広がるアイデア発信基地古民家を運営しています。
(しっくりくるキャッチフレーズを探しています)
夏休み9連休の5日目、
いよいよ折り返し地点を過ぎました。
しかし今日も暑いですね。
僕集のヤギたちは毎日柵から外に出して、野草を食べさせてあげています。
今日は昨日と違って風もなく、さすがに炎天下での放牧は過酷なので、
大きな栗の~木の下で~♪
放牧していました。
今日は朝から隣町の仲間のお宅で小麦の唐箕がけを行ってきたんですね。
作業の合間に、差し入れの冷たいメロンやらスイカやら自家製梅酢ソーダやら頂いてエネルギーチャージ!!!
ますますテンション上がって僕集に帰ってきて、昨日の続きのお掃除をやっていました。
僕は、実家の空き家をセルフビルドでリノベーションして「僕らの集会所という」空間をつくり続けています。
今回お伝えしたいのは空き家のお掃除について。
空き家を維持するのに大切なお掃除のこと。
でもお掃除よりも大切なことがあるんです。
それは・・・
住むこと(使うこと)
なんです。
今日はそんなことをお話しようと思います。
お掃除やらお片付けやらやっていると必ずイメージしてしまうのが
「5S活動」
企業でも5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)というのは、
昔から基本的な活動でもあり、僕が初めて努めた電子機器のメーカー時代にも推進委員の事務局として取り組んでいたなぁって。
企業の5S活動って多岐にわたっていて、それはそれは幅広いし勉強にもなるし。
そんな中、僕は会社の樹木の剪定と駐車場のライン引きを率先してやっていなぁ(会社の5Sもアウトドア担当)、って。
何故かそんなことを思い出していました。
すみません・・・
どうでも良い話でした^^;
さて、お掃除の内容はというと、洗濯したり、お布団を干したり、不要なものを処分したり。
どちらかというと僕にとっては苦手な分野の作業です。
僕らの集会所は木造2階建て建坪45坪という田舎の一軒家でして、
普段はここに暮らしているわけではないので、まともにお掃除するとなると
1日じゃとってもとても終わりません。
僕がこの僕集に来るのは、基本土日と平日の朝晩のみ。
最近土日はイベント等で利用していることが多いため、
掃除できる時間も限られてくるし、とてもとても僕だけでは手が回りません。
かと言ってホコリだらけだったりトイレが汚れていたりキッチンが荒れていては、利用していただく方に申し訳ないし。
お掃除や整理整頓は僕自身苦手な分野でして、
このように苦手分野だったり時間がなかったりした場合は、
従業員を雇ったり外部の清掃会社に委託したりというのが真っ先に浮かぶ対応策なのですが、さすがにそんな対応ですと僕集自身が維持できないだろうなぁって答えは明白。
僕の僕集運営の一つのコンセプトとして、サラリーマンとして働きながらでも一人でできる活動(ビジネス)を作り上げたいという思いがあります。
とりあえず今の段階ではですが。
僕集が地域に認知されるにつれ、問い合わせも徐々に増えてきて、利用者も増えてきて、今まで以上に土日のイベントのない時間や平日朝晩だけでは対応するのがとても難しい状況になってきていました。
そんな時ですね、ハッ!と気づいたんです。
僕が辛い思いしてまでお掃除しなくても、清掃会社にお掃除をお願いしなくても、この集会所(レンタルスペース)をきれいに維持する方法があるってことを。
何だと思いますか???
あまり大きな声では言えないのですが・・・
(小さめの声で)それは、利用者の方にお掃除してもらう 笑
僕らの集会所はお掃除がセルフサービス形式 笑
例えば出店者の方が使うエントランスのところにクモの巣が張っていたり、落ち葉が飛んできたりしていたら、その出店者の方自らオープン前にきれいにお掃除してくれているんです。
出店メニューを書く黒板の下がチョークで汚れたままになっていたら、
気づいた方が雑巾で拭いてくれているんです。
普通、使おうとしている場所に蜘蛛の巣が張っていたりホコリが溜まっていたらクレームになったり次回から使ってもらえなくなってしまうのですが、ここ僕集は使ってもらえるんです。
それは、僕集という空間やそこに集まる仲間たちの価値観を共有できているからです。
僕がやっているお掃除は主にトイレ掃除とキッチンのゴミの処分、そしてお布団の整備くらい。
あとは出店者さんのお力をお借りしています。
昨年末は、いつも使ってくださる出店者さんが
「大掃除やらせてくださーい!」って立候補してくれて、
天井から床の拭き掃除、トイレのお掃除までしていってくれました。
最近では、朝早めに来た方がお掃除してくれたり。
本当に感謝しています。
もちろん、お掃除がセルフサービスの僕集を続けていくことが良いのかどうか、きちんと検証しながらシステム作りしていこうと思っていますし、
今の状態が当たり前だとは思っていません。
(ちょっと当たり前のように言ってしまったような気がして反省)
それから、ここが僕が伝えたい一番の内容なのですが、
やはり、建物ってそこに誰かが存在するってことが大切だってことなんです。
もし僕らの集会所が4年前のまま空き家の状態だったら、
・ホコリが溜まるでしょう
・ネズミやゴキブリの住処となるでしょう
・雨漏りで建物が腐食するでしょう
・景観が損なわれるでしょう
・ご近所トラブルの一因にもなるでしょう
この古民家を作り上げた僕の祖父、そして僕が過ごしてきた少年時代の思い出、今に至るストーリーが途切れてしまうのです。
見渡せば、もうすでに途切れかけている空き家が近所にもたくさんあることに気づきます。
サラリーマンとして都心に通っていた3年前の僕には、地元でさえこの状況を正確に把握することができませんでした。
やりたいことを先延ばしせず、「やりたいのだったら今だ!」を貫き
僕集づくりをしてきたからこそ実感する達成感や危機感が僕にはあるのです。
僕集の活動テーマ
「今あるものでつくり続ける」
には、
そんな思いがつまっています。
そう言えば、本日のもう一つのお題のことに触れていませんでした・・・
僕集前の土手にちらほら、空き缶やレジ袋みたいなゴミが目に入って、
約100mくらいかな、土手の両脇のゴミ拾いをやってみたんんですよ。
すぐ脇の農道を走り抜ける車を横目で見ながら、
「俺って良い事してるなぁ」
ってちょっと優越感に浸っていたのもつかの間、ある疑問が僕の心を押し潰してきました。
「ゴミをポイ捨てする人は悪い人」(捨てたと思われる人)
「ゴミを拾い集める人は良い人」(この場合は僕)
単純に考えるとそうなのだけれども。
でもさ、
「世界中で見たら、ゴミ発生量の多い日本でモノに溢れた生活をしている僕が、良い事している風に目の前のゴミ拾いしたところで全然偉くないじゃ~ん」
「しかも僕、普段から色々買い物して、毎日たくさんゴミ出してるし」
ということで、
結果・・・
「空き缶拾いしている悪い人 笑」
という結論にたどり着きました!!!
(これは以前撮影した大雨後の流れ着いたゴミたち)
どうせなら
「空き缶拾いしている良い人」
になってみたい。
そのためには、今できることって何?
・これからもゴミ拾いをしていくこと?
・ゴミを減らしていく暮らしをすること?
色々あるし、誰もがそれを理解しているしね。
でもなかなかできない。
でもそれを可能にするのがコミュニケーション。
ごみをひたすら拾うだけではなく、ごみを捨てる人を減らすためのコミュニケーションが大事だよね!