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世界史イメージと異なる古都ローマ #19歳僕のギリシャ2ヶ月放浪記2

長い長い旅の始まり

ギリシャに向けた第一ステップ「大阪ーローマ間」の約30時間程の渡航について書いていきたい。
まずは関西国際空港から広州まで飛び立った。中国に渡航経験がなかった僕は、新たな国(空港だけだが)に行く事にわくわくしていた。

夜中に広州に到着した僕は少し戸惑っていた。なぜなら飛行機から降りた瞬間にローマ行きのサインを持つ空港スタッフに足を止められパスポートを没収されたのだ。厳密には国際線のチケットを発行するからパスポートを渡せと言われ渡したのだが、その空港スタッフはパスポートを受け取った瞬間に颯爽とどこかに消えて行った。ローマ行きに乗り換える僕を含む白人系のグループ数名は驚いた表情で何が起きたのかを話し合っていた。
2時間ほどロビーで待たされていた僕たちのもとに空港スタッフがパスポート+航空チケットとともに帰ってきた。パスポートを返してもらった瞬間皆が安堵の表情を浮かべていたのを鮮明に覚えている。

まだ離陸まで10時間程時間があった僕は広州空港を歩き回っていた。夜中であったためお店はほとんどが閉まっていたが、広州空港はとても清潔感があって好印象を抱いた。後に中国の空港を何度も利用することになるのだが、僕は中国の空港が大好きだ。なんといっても綺麗で人も優しい。いつか中国国内各地を旅行してみたい。そんなこんなで離陸の時間が迫り、広州からローマに飛び立った。

夢のヨーロッパ上陸

ローマにあるフィウミチーノ空港には早朝に着いた。降りた瞬間初めてのヨーロッパ上陸に胸がドキドキすると同時に不安感もあった。ローマは物理的に日本からも遠く、これから一人で2ヶ月間生きて行けるかが不安になった。そんな感情を抱えながらもローマ中心地のテルミ二駅までバスで向かった。駅に近づくにつれて変化していく街並みに僕は驚いた。中心地の道端にはゴミが大量に置かれており、イメージしていた古都ローマとはかけ離れていた。駅に到着した後は宿泊先のチェックインまでの6時間程何して時間を潰そうかと、駅のwifiを拾いながら調べていた(乗り継ぎ地としてローマに数時間だけいるのはもったいない、世界史で学んだ場所に行きたいという思いから、ローマで3日間過ごした)。ただ60Lのバックパックを背負いながら歩き回りたくはなかったため、とりあえずカフェに入ろうとしていた僕に一人の警察官が話しかけてきた。「パスポートを見せろ」それの一点張りだった。当時も移民・難民問題に荒れるヨーロッパでは日常茶飯事なのだろうか、僕はとりあえずパスポートを見せた。なぜか怪しまれながらも本人確認は完了した。パスポートを戻してもらい、カフェに向かった。

イメージとは異なるローマ

カフェ+駅近場を散策した後、チェックインの時間が迫ってきたので宿泊先の最寄り駅(中心地から5駅ほど)まで向かった。駅から出た瞬間、中心地とは異なった少し寂れたかつ荒れた街並みに驚いた。1泊2000円程の激安のAirbnbを取ったせいだろうか、街はシャッター街である上にチャラチャラした若者で溢れていた。とりあえず地図を頼りに宿泊先に向かい、チェックインを完了した。まだ14時くらいだ、今から中心地に観光に行こうと考えた。

その後中心地にまた電車で向かうのだが、その車内・中心地周辺の道・帰り道で計4回人種差別を受けた。次の記事で詳しくは書きたいが、19歳の僕は人種差別に対応することができなかった。人種差別を行ってきた人達だけでなく、視界に入っていた関係ない道端の人達も全てが敵に見え、強い孤独感を感じると同時に恐怖感に支配された。

つづく。

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