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私が思う金融リテラシー②様々な投資の選択肢を知る

前回の投稿では投資のリターンとリスクにはトレードオフの関係があり、楽に稼げる方法は怪しいと説明しました。

この投稿で出てきた投資商品(預貯金、債券、株式、投資信託)について触れてみます。

1.私が伝えたいこと

日本人は預金・現金好きとよく聞きます。それは資産に対して、「安全」、「いつでも使える」ことが多くの人にとってプライオリティが高いからかもしれないです。
では現状維持ができる資産を大部分持っていれば将来安泰でしょうか。
逆に積極的に値動きが激しい資産を持てば得するのでしょうか。
それぞれの投資商品の特徴やこれらを持ち続けた時の成り行きを見てみましょう。

2.各投資商品について

2.1 預貯金

多くの人が利用していると思います。利用者は銀行にお金を預け、銀行は預けたお金で投資活動をし利益を得ます。それにより、利用者は「利息」という形でお礼をもらうことができます。
預貯金の魅力としては、以下が考えられます。
・いつでも預けたお金を引き出せる
・預金保険制度(ペイオフ)によって守られている
預金保険制度とは万が一銀行が破綻したときに預金の保護を目的とした仕組みで日本国内に本店をもつ銀行全てが対象となります。利息のつく預金の場合、元本1000万円+利息が保護の範囲となります。

2.2 債権

企業や国が事業を行うための資金集めの方法です。
企業や国が債権を発行し、お金を貸してくれる人を募集します。
お金を貸してくれた人には、利息を支払い、満期になったら元本を返却します。債権のリスクとしては、募集元が破綻したときに預金のような保険制度がなく、元本が返ってこない可能性があることです。その他にも政策金利などによって債券価格が変動します。

2.3 株式

こちらは企業がある事業を行うための資金集めの方法です。
投資家は投資した企業の業績が良いと、配当金という形で企業からお礼を貰えます。また、多くの株を持っている株主は経営の決定権を持つことができます。
株式の価値基準である株価は、企業個別の業績だけでなく国の金融政策や海外情勢など外的要因によって日々変動します。債権との違いは元本の払い戻しの必要がないことです。そのため、ここで取り上げる4つの投資商品の中では最もリスクが高い位置づけになることが考えられます。

2.4 投資信託

先に説明した株式や債券の詰め合わせパックのようなものです。
詰め合わせの内容によってリスクは変化します。リスクの位置付けとしては株式と債券の間くらいです。

3.資産価値はどのように変化する?

投資商品をいくつか説明しました。どれを持つのが得策なのでしょうか。全資産を1000円とし、預貯金、株式を例に全資産を振り分けた場合の将来の価値(どれだけ多くのものを購入できるか)を考えてみましょう。ここでは物価の上昇率が2%として考えてみます(多くの中央銀行が2%の物価上昇を政策運営の目標としています)。

☆預貯金100%の場合

銀行の利息を0.001%として考えてみますと1000円という数字自体は20年変わっていないですね(少数点以下まで見ると微妙に増えていますが)。この数字だけ見ると安定しているように見えます。しかし、購入できる量を見ると、年々下がっていっていることが分かります。つまり、預貯金の残高自体は変わらないですが、物価の上昇率を超えるリターンを得られなければ年々購買力は落ちていきます。

購買力の推移(預貯金)

☆株式100%の場合
では物価の上昇率を超えるリターンが得られる資産を持っていれば良いかというとそうもいきません。株式100%を持てば、下記の図の20年後のように長い目で見れば購買量を増やすことがきるかもしれません。しかし、リターンには相応のリスク(価格の変動)が付きまといます。5年後のように、いざほしいと思ったときに株価が下がってしまい購入量が預貯金している場合と比べて落ちてしまうことだってあります。

購買力の推移(株式)

4.最後に

ここまでいくつかの投資商品の特徴や資産価値の推移を見てきました。
結局どの投資商品を持てば良かったのでしょうか。この答えは資産を1つに絞らず複数の資産を持つことが良いと考えられます。どのような割合で資産を持てば良いのかの理論にポートフォリオ理論がありますが、こちらについては次回以降の記事で触れていきたいと思います。

ここまでありがとうございます。次回の記事でお会いしましょう。

                           チャウチャウ

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