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【死語現禁】260.隠居

(日:いんきょ)ここでは、①世辞を捨てて閑居すること。致仕。職をやめるなど世間から身を引いて気ままに暮らすこと。②家長が官職を辞しまたは家督を譲って隠退すること。また、その人、その住居。戸主が自己の自由意思によってその家督相続人に家督を承継させて戸主権を放棄することで、中世の武家法以来の伝統的法制であるが、1947年廃止。(広辞苑第七版)

<用法>
博太郎は酒蔵の経営を息子に継がせ、自分は隠居して趣味の庭いじりを楽しむことにした。

<解説・思い出>
有名な時代劇『水戸黄門』でよく使われていた言葉です。
「越後のちりめん問屋の隠居、光右衛門」
というヤツです。

しかし『水戸黄門』が終了した現在、この言葉は見聞きすることが大幅に減っています。

上記広辞苑の解説②の意味での「隠居」は、制度が廃止されたので現在では使われません。

解説①の「経済的余裕があり、気ままに暮らせる人」といった意味でも、使われることは少ないです。経済的余裕のある人は少数派な上に、そんな方々は隠遁せず、アクティブに様々な事にチャレンジするからだと考えられます。

つまり、「隠居」という実態が無くなって来ているので、言葉も使われなくなっているのです。

それにしても、『水戸黄門』の一行の旅費は藩の税金が使われていると思うのですが、現在なら議会で問題にされそうです。また、藩の政治に勝手に口を出しているので、諸藩からも煙たがられそうです

死語ランク:☆☆
☆☆・・・当時を知る人は知っていて、言った人に「古い人」という印象を持つレベル

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