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【読書感想文】すみれ荘ファミリア

読んだ本:凪良ゆう『すみれ荘ファミリア』(講談社タイガ文庫)


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表紙(上のamazonのトップ画だと本屋大賞について書いてある辺り)に『流浪の月』と対比したフレーズ(帯のキャッチフレーズみたいなやつ)があって、でも本質は同じじゃないかと思った。



流浪の月は映画しか見てないんだけど、『他人には認められないけれどこれはひとつの純愛(愛のかたち)である』というニュアンスが感じられる気がしている。(とっても大雑把に言うと、ろりこんの青年と彼にかつて拉致された少女が再会し、穏やかなふたりの時間を過ごそうとする話、みたいな認識でいます)

ーー世の中一般には認められないけれど、これはひとつの愛である。。人にはそれぞれ口にはしない別の面がある。ーー


今回の作品では、純粋無垢な(?)主人公の周りに隠れていた物事の別の面が明らかになっていって、(読者から見て)理解できない(ように描かれた)愛のかたちが明るみに出る。

神さまのビオトープでは、死んだ夫の幽霊と暮らしている(と信じることにしている?)主人公が様々な人の愛のかたちを肯定していくようなストーリーだった。


全部同じなのだと思う。描き方は純愛っぽい方が重くなく読みやすい傾向はある気がするけど、どちらでも本質は同じなのだと思う。


次は流浪の月を読んでみようかしら。

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