マガジンのカバー画像

せめて私は、それを大切にしたいんだ。

42
自分が書いた詩や小説等を集めています。
運営しているクリエイター

2023年12月の記事一覧

【詩】余白

小さな声が聴こえるから 確かな声が聴こえるから 目を閉じても平気よね? 砂時計のかたちした 星座を見上げてみるけれど 手持ちのレンズを通したら 簡単に消えてしまうと知っている 言葉で伝えましょう 眠らない夜にも届くように 声で届けましょう 息をする夜が伝わるように *** 声、と書いておきながら声の方の準備がありません、ふと思いついたものを詩にしたので…… これでほんとに、おやすみなさい、です。

【詩】そむけ顔

最後にあとがきあります * そむけ顔 まるい瞳ですり寄って その膝のあいだでまるくなって 眠気をさそう声に眼を閉じる 気まぐれに現れる特等席 いっそ光栄に思いなさいよね いつも見上げているんだからたまにはいいよねと 少し高いところから見下ろして 降りておいでと伸ばされた手を知らんふりして つんとすまして見ていてあげる 誰にもなびかないんだから いい子にしていてあげる 上手く生きるのには大事なことよ たまには甘えてたまにはすまして ときどき困らせてあげる だけどほんと