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* 安全な場所から滑り落ちてしまって鉄棒にぶら下がっている、いつからかそんなイメージを抱いている。両脚は宙に浮いていて、そっと下を覗いてみるが地面は見えない。暗闇の中、自分が掴んでいる鉄棒の一メートルほど上に光源があり、ぼんやりと光っている。この鉄の棒の上まで身体を持ち上げよじ登れば休める空間があり、落ちることに怯える必要もないのだと、なぜだか知っていた。 下に広がる無限の暗闇に怯えて焦ってしまうと、きっとこの手は簡単に鉄の棒を離れるだろう。ここは夢の中だ。ならば焦ら