マイキーとドクロ団の秘密 12

エミコの祖母マギーは駄菓子屋を営んでいる。
軒先の「マギーの駄菓子屋」と書かれた暖簾が印象的で、これはエミコの父親がマギーにプレゼントしたものである。「ん?なんだいこのヒラヒラした変な布は。ん?手触り良し。ん?文字も良い。ん?店の軒先に。ん?ん?」と言いながらすぐに店に飾っていた。
エミコは暖簾をくぐり中へ入った。
「おばあちゃーん」
マイキーとコリンも後に続いて中に入り呼んでみる。
「おばあちゃーん」
やっぱり居ないか、、と思い表に出ようとしたその時。
「誰がクソババァだいこのちんちくりんが!」と棚の影から人が飛び出しオモチャの日本刀でコリンの頭をぶっ叩いた。
「きゅー」
コリンは喉を締めた様な音を鳴らし白目を剥いている。
「おばあちゃん!!」
エミコは驚いて大きな声をだした。
「おぉ〜エミコよく来たね。どうしたんだい驚いたりして」
エミコは思わずマギーに抱きつき、きつくハグした。
「あいたた。エミコどうしたんだい落ち着きな、何かあったのかい?」
エミコはマギーを離し今見てきた事などを順を追って伝えた。すると「くぁくぁくぁ」と独特な笑い声を出した。
「なるほど、事情は分かったけど大丈夫!みんな森の神殿に行ったんだよ。そうかアンタ達ちょうど町にいなかったんだね」
「神殿に?収穫祭はまだひと月先だよ?」
エミコよりはやくマイキーが質問した。
「いやー。町長から急に連絡が回って来て何でも神殿の屋根の一部が壊れているから急いで直さないといけないとの事さ。神様の事だからね。早急に対処しないと」
「そうか、それで町中の人が手伝いに行ったんだね」
コリンは頭を押さえながら言った。人がいた嬉しさと事情が分かった安心で頭の痛みも何処かへ飛んだ様だ。
「そう。そうだよ。以外と話がわかるじぁないか。さっきババァって言ったのは忘れてやるよくぁくぁ」
コリンは言ってないよーと心の中で言った。
「アンタ達も行ってみたらどうだい、きっと皆んなそこにいるよアタシァちょっと足が痛いもんで此処にいるけどね」
「おばあちゃんどうしたの?足」
エミコが心配そうに足を覗き込むと右足首に包帯が巻かれていた。
「いや大した事じゃないよ。ちょっと転んでね、、」
エミコ達は早速神殿に行く事に決め、じぁあ行って来るねとマギーの駄菓子屋を後にした。マギーは見送った後「ふう。足が痛いね。まったく、。」と足を引きずりながら店の奥へ引っ込もうとした。その時、、
屋根から何かが降ってきた。
「まちな」
それは猫のハッピーだった。
 

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