男性の鈍感さについて
一般的に、男性は女性よりも鈍感であることが多いように感じる。女性が当たり前に気がつくことも、男性はなかなか気がつかなかったりする。
わたしは男性の鈍感さについてこき下ろしたいわけではない。ただ人間という生き物である上でそういった特性があるのだなあと思っているだけだ。その鈍感さゆえに、繊細な女性と摩擦が起こることもあるだろう。逆にその鈍感さゆえに気づかなかったことで、丸くおさまったこともあるだろう。
無論、鈍感であっても馬鹿ではないので、男性もきっかけがあれば気がつくことができる。それは女性の水準で考えれば、遅遅としたものに感じられるかもしれない。
男性は、自分の心についても鈍感なように思う。自分が傷ついたことに気づかない男性が多いように感じる。自分が傷ついたことに無自覚だから、それが苛立ちや怒りとして表面化しても本人には本当の理由が分からない。怒りの根っこにはいつも悲しみがある。その悲しみをもっと早くに知覚できていたら、手当ても早いのに。
男性はいつも気張っているように思う。男性社会では弱い者とみなされると、笑われ馬鹿にされ食われてしまうから。こんなに稼いでいるのだ、こんなに女を抱いているのだ、だから弱くないのだ、と表明していなければままならない緊張感がある。
わたしの周りには幸いにも、自己分析を諦めない男性が多くいる。そういう人たちから話を聞くにつけ、男性には男性の苦しみがあるのだなあと思う。この文章を読むような男性はおそらくすでに自己分析とかしてそうな人々だと思っているけれども、もし自己分析をしたことがなければ、ちょっとやってみるのも良いかもしれない。あのときぷりぷり怒っていた自分は本当は傷ついていて悲しかったのだなあと気づくことは、これから先繊細なやつらと上手くやってゆくための足がかりとなるだろう。
男性は精神面においては実際全く女性よりも繊細で、か弱いんじゃないかと思う。傷つきやすくて脆いから、その鈍感さで自分の傷に蓋をしてなかったことにして強がって生きられるようにできているのではないか。あのとき傷ついたことを認めたら、その悲しさに心が耐えられないのかもしれない。わたしには想像することしかできないが。
鈍感な男性と繊細な女性で歩み寄って手を取りあって、お互いを認め合いながらうまいことバランスとってやっていけたらいいね。