動の夏

こんにちは、お久しぶりになってしまいました、ぼく我わたしです。
何をしていたのか、と問われれば諸々、、としか答えられないくらいには大したことのない日々を送っております。

昨日、ついに僕の住む地域でも梅雨明けが発表されました。
テンション上がりますね、夏ですよ、夏。
と言いながら既に夏バテギリギリの今日この頃です。
いやー、しかし暑い、とにかく暑いですね。
雨が降れば機嫌を損ね、猛暑になれば夏バテを起こし、寒くなれば動かない。
果たして僕が1年の内で活動的な期間はいつなのでしょうか。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな「夏」が僕はとても好きです。本日はそんなお話。

僕の生まれ育った日本という国は「四季」と称される程に季節の移り変わりがはっきりしている。
海外に行った経験はないのでぶっちゃけピンとこないが、どうやらそう言われている、らしい。
そんなこんなで「春夏秋冬」の2番目に位置する「夏」が今年もやってきた。

「夏」と聞いてイメージできるものは非常に多いな、と感じる。
ジージー、ミンミンと耳を劈くほどに鳴く、セミ。
暑さからは信じられない程に爽やかな、たくさんの緑。
大きく雄大で僕たちの心も開放的にさせてくれる、海。
かぶりついて口の周りをべちゃべちゃに汚しては種を飛ばしあ、スイカ。
澄んだ青と様々な形の白で飽きもせず眺めていられる、空。
走って跳んで叫んで競う、運動会。（僕の中学時代までは夏の終わりに運動会が行なわれていた）
意味もないのに思わずあ”～～とやってしまう、扇風機。
羨ましい程に上だけを向いて伸びる、向日葵。
不思議なことにその音色１つで涼しさを感じさせる、風鈴。
先輩たちの背中を目に焼き付け自分らの背中が伸びる、部活動。
叫んで跳んで目の前にいるアーティストと感情をぶつけ合う、夏フェス。
友と騒ぎはたまた意中の相手の浴衣姿に緊張感溢れる、花火大会。
金魚すくいに射的にかき氷に恋が入り乱れる、お祭り。

しょっぱく、甘酸っぱくて暑苦しいたくさんの夏、が僕は好きだ。
平坦な日常を過ごす僕でさえも不思議とワクワクしてしまう。

そんなたくさんの夏が、今年は来ない。
正確にいうと、今年”も”来ない、だ。

2年前から世界を騒がせているウイルス騒動のおかげで当たり前だった季節や毎日を送ることはできなくなった。
ウイルスが恐ろしいのはもちろんのこと、飲食店やイベントはことごとく活動を停止し、人々は数人の仲間と顔を合わせることですら世間に対しての罪悪感を抱えなければならなくなった。

騒動が始まって最初の夏、昨年は「静の夏」だったといえる。
あらゆるイベント、飲食店、僕たちの日常は「来年こそは」という希望を支えに停止した。

騒動が始まって2度目の夏、今年は「動の夏」となりそうだ。
「今年もダメか」という絶望の中で思い通りにいかない非日常に人々は皆苛立ちを隠せずにいる。
そんな中、今年の夏は僕の住むこの国日本でオリンピックが開催される。
昨年、異例の延期措置が施され遂にもうすぐ開幕するわけだが不安要素はあまりに多い。
それでも当オリンピックのために人生をかけてきた選手たちのことを考えると「中止しろ」とは言い切れない。

希望の象徴である大会がどうか絶望の象徴にならないように。
僕たちの当たり前な日常が一刻も早く帰ってくることを強く願うばかりだ。