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2023-24 Mリーグ 全チーム戦力分析③(TEAM 雷電)

※チーム戦力は完全に個人の主観に基づいていますので、気軽に読んでください。

2023-2024戦力分析 
チーム③ TEAM雷電

※()内順位は、戦力合計値の全チーム内順位。先に全チーム集計済み

総評


22-23シーズン、遂に悲願のFINAL初進出を果たし、賞金獲得圏内(3位)をゲットした雷電。毎年晒されてきた入れ替え規定も回避した。
そんな雷電について、過去の成績を語るのは野暮である。粋じゃない。それでも私は語ります。
過去5シーズンの全ステージ通算獲得は-2094ptで8位。レギュラー通算獲得は-1817ptで8位。圧倒的である。だが、それで良い。90年代の阪神のそれである。
なかなか勝てない雷電。それでもハギーが瀬戸熊が、悲壮感を背負いながら、魂の打牌を見せる。このネット麻雀旺盛の時代に20代の黒沢さんが、Vシネの雀鬼シリーズに出て来そうな尖りまくった麻雀でファンを熱狂させる。天然イケメンのジャンルを確立したともくんによって、女性ファンもしっかりカバー。そんな悪魔的な魅力を備えるのが雷電なのである。
データに基づいた予測を立てるなら、今年も雷電の優勝は厳しいだろう。だが、それがなんだ。麻雀に絶対はない。期待値だの何だの言っているうちは真のユニバースはれない。わずかな可能性に賭けて魂をベットする雷電の麻雀が今年も楽しみでならない。

戦力値

昨年健闘するも、過去の成績を踏まえるとこのような戦力値にならざるを得ない。後述するが、攻撃力がありそうに見えて和了率、平均打点ともに平均かやや下の数値のため攻撃は3点。守備力も、放銃率が平均よりかなり高く2点。勝負強さ、安定感共に、成績が伴っていないため、それぞれ2点、1点とした。人気は、オフィシャルサポーター数のランキングで言うと5位。ちょうど真ん中やや下だが、ユニバースの熱さを加味して3点とした。

所属選手の特徴

雷電と言えばまずはこの人ハギー、、、ではなく黒沢咲。全ステージ通算獲得は227ptで12位。レギュラー通算獲得は303ptで11位。チームの圧倒的稼ぎ頭でありエースである。その麻雀スタイルの特殊性は他の追随を許さない。ダブ東、ダブ南を鳴かないのは当たり前。ドラドラの役牌ポンテンは華麗にスルー。雀魂で夜な夜なポンこらチーこらしている我々には到底辿り着けない境地に、彼女はいる。そして何より、麻雀トップの舞台であるMリーグで結果を残している。面前型、守備型、速攻型云々、麻雀にはスタイルの呼び名が幾つかあるが、そろそろ"クロサワ"というスタイルが生まれるだろう。それほど、見ているファンを惹きつける唯一無二のスタイルだ。誰も真似できないのだから、ある意味真のプロフェッショナルを体現しているとも言える。
そんな彼女のスタッツを見ると、和了率が19.5%(20位)、放銃率11.09%(21位)と意外に平均以下の数値となっている。平均打点は7127(7位)で高いが、ずば抜けている訳ではない。副露率は9.25%で、いわずもがな全選手で最も低い、かつ唯一の一桁である。一般的なスタイルとしては面前高打点型で、この手の打ち手は大抵放銃率が低い守備型に位置付けられることも多いが、黒沢はそこまで放銃率が低い訳ではない。ABEMASの白鳥もスタッツが物足りない割に獲得ptを伸ばしているが、黒沢も同様の傾向。恐らく、勝負所の見極めが上手いのだろう。加えて、対戦人数が限定されるMリーグでは"ブランド"が効きやすく、黒沢のリーチ、押しに周りが引きやすい、といったことも影響しているのかもしれない。いずれにせよ、黒沢の活躍無くして雷電の躍進無い、と言って良いほど鍵となる選手だ。
続いて我らがハギー。全ステージ通算獲得は-1653ptで38位(退団済み選手含む)、レギュラー通算は-1473ptで38位。和了率17.7%(33位)、放銃率11.8%(30位)、いずれも下位に沈む。しかし、ハギーの魅力は成績や雀力で計れるものではない。
今オフシーズン、ドリブンズ退団が決まった村上がYoutubeの麻雀番組で成績の低迷を言い訳っぽく語ったとこで炎上した。裏返しで株を上げたと思ったのがハギー。村上の比じゃないほど負けているのに、彼から言い訳っぽい発言を聞いたことが無い。エンタメの表舞台に立ってきた年季の差なのだろうか。あれだけ負けてもいつもインタビューで彼らしい発言で盛り上げる、そんな姿に彼の魅力が詰まっているように思う。初めて聞いた時全く意味不明だった"雪原の求道者"という異名も、1周回って妙にしっくりくる。
続いて、本来エース級の働きを求めらるハズの瀬戸熊。全ステージ通算獲得は-696ptで37位。レギュラー通算獲得は-635で35位。鳳凰位3期、前人未到の最強位2連覇など、Mリーガーでもトップクラスのタイトル保持数を誇るに割には、かなり寂しい数字であることに間違いない。低迷する獲得ptを象徴するように、スタッツ面でも寂しい数値が並ぶ。和了率18.5%で28位。放銃率11.2%で22位。自団体のリーグ戦でも一昨年にA1から降級しており低迷の印象があるものの、一方で現在最強位2連覇中。運だけでここまでの成績を残せる訳はないので、瀬戸熊の爆発には期待せざるを得ない。多井とのライバル対決も、本当に盛り上がる場面で、ファンは見たいハズだ。
最後に、雷電のアイドル本田。まだ2シーズンだが、全ステージ通算獲得が-22.1ptで20位。レギュラー通算獲得が-1ptで18位。調子が悪かった昨シーズン、良かった今シーズンで相殺してほぼトントンの状況。和了率は19.8%で17位でほぼ真ん中。放銃率は、その攻めっ気の強いスタイルを反映してか11.9%(32位)とやや高めの数字となっている。本田については、1年目と2年目でかなりスタイルが変わっており、真価を問われる来シーズンとなるだろう。若そうに見えて実は40歳。とはいえ、プロ雀士の40歳はこれからピークに突入する年齢とも言える。ここ1-2年の出来が本田の未来を左右すると思われるので、是非雷電のエースに上り詰めてもらいたい

終わり

次回は、EX風林火山を予定しています。
(1チーム、時に2チームずつ更新します)

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