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虹ヶ咲3rdライブのイープラス同行者登録で試されるAqours×サイバーセキュリティ。

虹ヶ咲3rdライブの同行者の扱いがよくわからないけれど、少なくともこれまでの感覚で何も考えずに野良から連番募集を探してやるもんじゃないなという話です。2021年2月25日時点での仕様になります。

2021年5月8、9日にメットライフドームで行われる「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 3rd Live! School Idol Festival ~夢の始まり~」のチケット情報詳細が出ました。行きたい。

びっくりしたのはシリアル1つにつき2枚まで申込みできることです。

2021年3月20、21日にぴあアリーナMM行われる「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 校内シャッフルフェスティバル」や2020年10月17、18日、11月7、8日に行われた「ラブライブ!サンシャイン!! Saint Snow 1st GIG ~Welcome to Dazzling White Town~」はシリアル1つにつき1枚までの申込みでした。

1枚に制限された理由は、感染症の流行により座席の間隔をあけなければならず半分しか客を入れられないから。ではなく、参加者を厳密に把握し、もしも感染クラスターが発生してしまった場合に正しく濃厚接触者を追跡調査できる状態にしなければならなかったからであると想像しています。ラブライブ運営がここで突然2枚までの申込みを許容したのは、2枚の申込みであっても同行者を厳密に把握できるイープラスの「同行者登録サービス」を適用することにしたからでしょう。これは2020年11月26日から始まった比較的あたらしいサービスです。

一部の公演において、チケット申込み時に、【公演当日に来場される方全員のお名前】を事前にご登録いただく同行者登録サービスが開始となりました。チケット申込みの際に【来場者設定】が必要な受付では、申込み者(代表者)の「同行者申請」と、同行者の「申請承認」を相互に行う【同行者登録】の手続きが事前に必要となります。

詳しくはこちら」と飛ばされた先を読んでみるも、いまひとつ仕様と挙動が掴みきれません。今日の12時から始まっている申込み操作でわかってくることもいくらかありそうです。同行者登録自体は申込みの前に行わなければならないため、とりあえずそちらを触ってみることにしました。

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スマートフォンからだとこんな感じの画面です。最大15人まで登録できるようです。「新しく同行者を申請する」で以下の画面に遷移します。

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とても簡単に申請できます。登録しながら操作に既視感を覚えていました。そうです。ソーシャルゲームのフレンド申請とほぼ同じです。メールアドレスを入れるとその持ち主に申請が飛ぶのでそれを承認してもらいます。それぞれが同じ操作をする必要はなく、一方の申請と承認を経ることで相互に登録済みの同行者となる仕様です。

仕様は似ていますが、ソーシャルゲームではないので、Twitterなどで雑に募集して登録することは個人的にオススメできません。なぜなら、ソーシャルゲームで使うIDは主に数字の羅列で名前はニックネームである一方、同行者登録で使う情報はメールアドレスと本名だからです。メールアドレスを教えてもらって申請すると、相手に「〇〇さんから申請が来ました」的なメールが飛びます、本名付きで。相手が承認すると「△△さんが承認しました」的なメールが飛んできます、本名付きで。承認が終わると双方の「登録済の同行者」の一覧に本名と一部マスクされたメールアドレスが記載されます。

何が言いたいのかと言えば、悪意があれば「よければ同行者登録するのでメアド教えてください」という正攻法で簡単に相手の本名とメールアドレスを引き出すことができるということです。メールアドレスがただのメールアドレスならまだしも、それってイープラスのログインIDじゃないですか? 他のサービスのログインも同じメールアドレス使っていませんか? これでパスワードが(いまどき設定時点で弾かれることが多いですが)数字8桁だったりすると1000分の2秒で破られるらしいですよ?

奇しくも虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の先輩であるAqoursがサイバーセキュリティとコラボしているところです。先の1000分の2秒の情報もその一環として配信された動画内で触れられていました。

同行者登録してもらえればそのぶんライブに行ける確率はあがるので「同行者登録しましょうか?」は魅力的なお誘いに聞こえます。しかしその相手は本当にライブに同行させてくれるような人なのでしょうか? あなたの情報がほしいだけなのではないでしょうか? 自分の身と情報は自分でよく考えて自分でしっかりと守りましょう。まさにサイバーセキュリティに対する感度を実戦で試されているのです。

リスク許容度は人それぞれだと思いますが、互いにそれなりの信頼関係がなければ使うべきではないシステムだというのが今のところの私の認識です。大きなトラブルが起こりませんように。

念のために断っておくと、システムの方向性自体は「特定の人と一緒に行きたいから2枚申込む」という本来あるべき姿を想定していると思われるので間違ってはいません。「誰でもいいからとりあえず2枚で申込んでおくか」と、これまでどおりの感覚でいると危ないかもしれないですよという話です。

余談
「Aが代表者でBが同行者」「Bが代表者でAが同行者」のとき、Aが代表者のチケットが当選したらBが代表者のほうは抽選対象外になったりするのでしょうか。そんなめんどくさいことはしないのでしょうか。両者が当選しても予備候補者なるものにCやDを登録しておけば当落後にCやDに変えられるのでしょうか。というか予備候補者ってなんだ。来場者順位ってなんだ。いつどのタイミングで何ができるのか一応は書いてあるですが、読んでもよくわからないことだらけです。仕様と挙動によっては行きたい人がライブに行きやすくかつ転売しにくい状態が作り出せるのではないかという淡い期待もあったりしますが、はてさて。

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