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指定席券売機で長距離の普通乗車券が買える。

これから私は読む人が読めば当たり前の話をします。当たり前の人にとって当たり前過ぎて気がつかない「当たり前じゃない人が困っていること」は世の中に結構あるんじゃないかと思っていて、私にとって「長距離の普通乗車券を券売機で買う」がまさにそれ。私にとってそれは夢のまた夢の話でした。

夢を諦める前に雑に調べて見たところ、あっさりと買い方が見つかり、実践し、感動したのがつい最近の話。この感動を誰かに伝えたいと、筆をとった次第です。

沼津近辺に住んでいると、電車利用でたびたび困るのがJR東海とJR東日本を跨ぐ、私の中での通称「熱海越え」です。イントネーションは「天城越え」と同じです。この「熱海越え」で何が困るのかと言えばICカード乗車券が使えないということ。同じJRと言えど管轄が違うから仕方ないよねと頭で理解はしていても、4000円以上ごりっと持っていかれる名古屋着で使えるのに1000円もしない小田原着で使えないと、バグか何かかな? と思ってしまうものです。

さて、2021年10月に私は3週間連続で海浜幕張に行く用事がありました。これも、もちろん「熱海越え」です。「熱海越え」なのにICカード乗車券を使った場合、到着駅に「熱海越え」をどうにかしてくれるのりこし精算機があれば精算することができます。残念ながら海浜幕張駅の精算機は対応していませんでした。海浜幕張の改札の駅員さんに「今後は気をつけてくださいね」と言われながら精算するしかありません。普通の券売機では一定額以上の乗車券を扱っていないので、私の言い分としては「みどりの窓口を使わずに券売機で簡単に買えるなら買ってますぅ!」なのですが、3週間連続で言われるのも何だか癪だったので、本当に券売機で買えないのか、改めて調べることにしました。

買えた……!
買えたよ……!

私が知らないだけでした。正確には以前に似たような話をした際に「新幹線の券売機で買えますよ」というアドバイスを頂いて試そうとしましたが、試行錯誤をするには後ろに並ぶ人の圧が強く、うまく買うことができないままだったのです。今回改めて調べてリベンジ。

正式名称は指定席券売機。JR西日本では「みどりの券売機」と呼ばれているようです。パネルや搭載機能も管轄によって違うとかなんとか。私がお世話になっている指定席券売機はこちら。

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乗車券、乗車券。そう呟きながらパネルを探しても該当のボタンは見つかりません。新幹線の乗車券が欲しいわけではないし……と、ここで詰んでいました。正解は「のりかえ案内」でした。まさか案内だけでなく、そのまま購入することができるとは。いやまぁよく見ると「からきっぷを購入」って書いてあるけど! 標準が新幹線利用だったり特急利用経路が優先的に表示されたり、乗車券だけが欲しいだけの身としては、少しばかりクセはありますが、基本的には目的地の駅名を入力して検索して望みの経路を選ぶだけ。無事に普通の券売機では買えない長距離の乗車券を購入することができました。

また、普通の券売機で買える乗車券も買うことができます。いやいや普通の券売機で買えるんだからわざわざ買わなくていいでしょ。そう思われるかもしれませんが普通の券売機ではできないことができるのです。クレジットカードが使える! 最近は普通の券売機で買える距離でも指定席券売機を使う機会が増えました。ただこれは覚えたての言葉を使いたがる子供のように、私が覚えたての機械を使いたがっているだけのような気もします。

ともあれ、私がひとつ賢くなったことで、駅員さんに精算で手間をかけてしまう回数はグッと減ることでしょう。時間がなくてICカード乗車券で突撃する可能性は否めないのでゼロとは言いません。同じ悩みを抱えているどこかの誰かの助けになれば幸いです。もしかするとJR管轄を跨いで普通の券売機で買えない距離を鈍行で移動する人、あまりいないのかもしれないけど。

余談
指定席券売機、いつか普通乗車券を買うつもりがうっかり新幹線チケット買っちゃうんだろうなぁ私。

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