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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第8話から第11話~2期最終話でどこまでやれるのか~

TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第8話「Chance Way」から第11話「夢」までの感想記事です。以下、ネタバレが含まれますので、その点ご了承ください。

昨日2022年10月8日、第3回目となる結ヶ丘のみんなで振り返り上映会が開催されており、まさに第8話から第11話までの振り返りとキャストトークショーが行われていました。が、うっかり申し込みを忘れて当落以前の問題でした。四季メイのキャストが揃っていたのに。揃っていたのに! 悔しいので、本日の最終話前に私も個人的に振り返っておこうと思います。

第8話が何の話だったのかと言われれば、ラブライブ予選で歌う会場を探す話でした。何やかんやあって銀杏並木の道でお祭りソングの「Chance Day, Chance Way!」を歌って予選突破。和テイストなAメロBメロに続けてサビでもうひと盛り上がりするのかなと思いきやそうでもなかったので、同じ和テイストのラブライブシリーズ!アニメ曲の「MY舞☆TONIGHT」に比べると大人しいなというのが最初の印象です。何度か聞いていくうちにじわじわと好きになっていくのでしょうか。銀杏の黄色と衣装の紫色の対比がよいのでライブのライティングにも活かされているといいなと思います。この第8話の裏テーマには1期第8話「結ばれる想い」との対比もあったのではと考えています。1期第8話はまだ生徒会長葉月恋がひとりで生徒会を回し、スクールアイドルについて敵対関係にあり、普通科と音楽科の生徒の関係も文化祭の出し物を巡って最悪でした。それが2期第8話では、副会長澁谷かのんを含む新生徒会体制が発足し、生徒たちが学校を愛し、「(葉月恋の)お母さんが願った通りの学校」と澁谷かのんが言えるまでになりました。もうひとつ気になったのはめちゃくちゃさりげない唐可可の「姉妹というのはいろいろなのですね」というセリフ。存在しか明らかにされていない唐可可の姉と唐可可の関係はどうやら澁谷姉妹とは違うようです。文脈的には唐姉妹のほうが性格や好みが似ているのかしら。Sunny Passionの自慢の海上の会場については……ここではそっとしておきます。

第9話が何の話だったのかと言われれば、四季メイ……違うな。Sunny Passionの敗北……違うな。クゥすみ……かな……。情報量の多い回でした。ストーリー的には優勝を目指して決勝を5人で戦うか9人で戦うかを決断する話です。え、この件については第3話くらいで決着ついたでしょ??? この問題を再燃させた切っ掛けは、2期で現れた新ライバルのウィーン・マルガレーテが1期からの旧ライバルのSunny Passionを下して決勝に勝ち上がってきたことでした。いや例えSunny Passionが勝ち上がっていたとしても「あのウィーンを破ったサニパ様」という形で同じ展開にはなっていたでしょう。なるほどなぁ。第3話の感想で私は「現状のLiella! がいきなり1人と1組を下すとは思えない」と言っていました。だったら1人と1組をぶつければいいじゃない。選ばれたのはウィーン・マルガレーテでした。Sunny Passionの使い捨て感は可哀想だなと思います。3rdライブもスペシャルゲストとして決まっているのはウィーン・マルガレーテのみ。ツアーの最終地であるベルーナドームくらいはSunny Passionが追加されたりするのかしら。「気づいたときには終わってる」というSunny Passionの聖澤悠奈のセリフがキャストに当てはまってないといいなぁと思います。せっかく2ndライブで盛り上がってきたのに。未だに彼女らの色が公式ペンライトにないのはそういうこと? と勘繰ってしまいました。話をアニメに戻します。2期全体として「勝ち」に拘っているところはあるのですが、特に平安名すみれは、彼女と張本人である唐可可しか知らない「勝てなければ可可帰国」を深刻に受け止め、勝ちに拘っています。実力不足の1年生を引き連れて9人で挑むか、5人の精鋭で挑むか。かつて9人派だった平安名すみれが悪役を買って出て5人を提案するんですよ。澁谷かのんに平手打ちされそうになっても。唐可可のために。いい子過ぎるやろ……! 何やかんやあって唐可可が平安名すみれを泣きながら抱きしめて「大嫌いです。大嫌いで大好きです」と和解。そのあたりの平安名すみれ役のペイトン尚未さんのお芝居が素晴らしく、お涙頂戴過ぎて冷めた目でみていたとしても泣かされてしまうくらい感情が乗っています。それだけに抱き着く瞬間のBGMの強い入りは蛇足のように思わなくもありません。平安名すみれに想いを伝える1年生のハーモニー再現はライブでやるのでしょうか。直後に曲が入るわけではないのでやらないか。好きなんだけどなぁ。初見ではこのハーモニーの後に「私たちはこんなに歌えるので9人でやらせて下さい」と言うのではと思っていて、歌で想いを伝えるのは難しいなと思いました。

第10話が何の話だったのかと言われれば、合宿を経て、東京大会決勝で「本当の歌」を歌う話でした。第6話と同じく今度は2年生も含めて9人で北海道で合宿です。9人の距離を縮めるために。いやいや第6話でやれ……! この回でそれぞれの役割が改めて明確になりました。ダンスは嵐千砂都と若菜四季。曲は葉月恋と米女メイ。詞は澁谷かのんと桜小路きな子。唐可可と平安名すみれと鬼塚夏美は……にぎやかし?(衣装と小道具と大道具です) キーワードは「本当の歌」で、これはウィーン・マルガレーテが決勝アピールタイムで発した言葉。ウィーン・マルガレーテにとって「本当の歌」とは勝つための歌でした。ではLiella! にとっての「本当の歌」とは? 合宿を通して「一生懸命頑張って、みんなに応援してもらって、みんなと一緒に成長できる。すっごく楽しくて、すっごく大変。でもここにしかない喜びがあって、その気持ちが溢れたもの」と定義づけました。そして披露したのが「Sing!Shine!Smile!」です。直前のウィーン・マルガレーテの圧倒的なパフォーマンスを観ても、怖気づかない、自分たちの「本当の歌」に確固たる自信をもっている澁谷かのんがいいですね。楽曲はみんなで手を叩くのが楽しそうな、みんなで作り上げる楽曲。ウィーン・マルガレーテのようなごりごりのつよつよな楽曲ではありませんが、Liella! が「本当の歌」であると言うのであれば「せやな」と言うしかありません。ライブを通してどんどん好きになる楽曲なのではと思います。人差し指を頬にあてる振り付けはライブで見たい。勝敗の行方は第11話に持ち越されました。

第11話が何の話だったのかと言われれば、澁谷かのんが大きな選択を迫られる話でした。東京大会を制したのはLiella! で、ウィーン・マルガレーテは負けました。ウィーン・マルガレーテが勝ちに拘っていた理由は、受験に失敗したウィーン国立音楽学校(「ウィーン」が名前か国かややこしいんだよ)に編入するためでした。しかしLiella! に勝てなかったことで編入の道も断たれます。そのウィーン国立音楽学校への留学案内が澁谷かのんの元に届いたことで事態は一変。一度は留学をしないと決めた澁谷かのんでしたが、最後の最後に事情を知った嵐千砂都からひと言。
「私、かのんちゃんに留学してほしい」
どうする澁谷かのん!? 結構面白い展開を持ち込んできたなと思います。ウィーン・マルガレーテの受験失敗に共感することができる受験失敗経験者の澁谷かのん。結女の音楽科以上に音楽に長けた進路の可能性を掴んだ澁谷かのん。澁谷かのんが留学すれば一緒に編入することができるウィーン・マルガレーテ(なぜそうなるのかは聞いてはいけない)。ウィーンへの留学を進言したかつてダンス大会で自身の進退を優勝か留学に絞った覚悟の女、嵐千砂都。2期で新しい1歩を踏み出し挑戦してきた嵐千砂都と1年生。留学しないと聞いて安堵していたメンバー。いろいろな要素が絡んでいます。描き方によっては1期2期含めていろいろなものを回収した最高の最終話が作れるのではないか。そんなワクワクする引きでした。あとは「澁谷かのんの元で歌を学べ」と言われたウィーン・マルガレーテの命運も気になります。ウィーン留学についていくか結女転校かの二択だと思うんだよなぁ。

最終話はどんな話になるのでしょう。澁谷かのんの決断と、もう1曲残された新曲の披露はマストです。新曲はラブライブ全国大会決勝曲になるのか、「WONDERFUL STORIES」的な楽曲になるのか。いやしかしこれ今までの展開スピード考えると30分で風呂敷畳める気が全くしないんですが……。正直なところ、雑にまとめるくらいなら、うまいこと3期や劇場版に繋いだ方がいいんじゃないかなぁと思っています。

余談
アニメ最終話のあとに生放送があります。第3回目となる結ヶ丘のみんなで振り返り上映会は第8話から第11話でしたが、途中で制作が遅れていたので本当であればもう最終話は終わっていて、上映会で第9話から第12話まで振り返って、新情報を出していたんじゃないかと思います。それがずれ込んだために、今日生放送をするんじゃないかと。新情報を出すんじゃないかと。1期の第3回上映会ではアニメ2期の製作が発表されたので、今回もその手の発表がされるんじゃないかと、そんな気がしています。

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第7話の話。

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