明日、人に話したくなる「ゆる言語学ラジオ」がゆるくて面白い。
「間」「聞」「開」のうち、部首が異なるのはどれでしょう?
え、全部「もんがまえ」じゃないの?? と思ったあなた。私もそうでした。門の中に何かある漢字は全部「もんがまえ」だろ、と。辞書によってはそうであるものもあるらしいですが、言語学的に紐解くと正確には違うそうです。
漢字は音を表す部分と意味を表す部分の組み合わせで出来ていることがあり、その場合、部首とは意味を表す部分とのこと。先の「間」「聞」「開」のうち、「もん」と読めるのは「聞」だけです。また、「門」と意味的な繋がりがないのも「聞」だけです。「聞」にとって「門」は音を表しているに過ぎないので、意味を表す部首は「耳」になるのだとか。面白い! 「問」についても同じことが言えます。もう部首はおわかりですね?
どこからそんな話を仕入れてきたのかと言えば「ゆる言語学ラジオ」です。クリエイターフェス2022のとあるセッションに、パーソナリティである言語学素人と言語学専門家のお二人が参加しており、彼らのポートフォリオとして、第107回の「赤ちゃんの言語習得が無理ゲーすぎる」が紹介されていたので、軽い気持ちで聞いてみたら見事にハマりました。彼らの収益を考えるとYouTubeで聞くのがよさそうですが、音声だけで概ね成立していることや途中に広告が入らないことを考えると作業BGMにはPodcastが向いています。
少し前にnote公式twitterで言語学に関する記事が紹介されており、それを読んで「へぇ、言語学という学問があるのか、そりゃあるか」と思ったばかりだったという下地があったのも再生ボタンに手が伸びた要因のひとつかもしれません。
2022年10月12日現在、第167回まであるうちの第16回までくらいしか聞いていないので、まだにわかもにわかなのですが、それでも言語学の面白さをわかったような気になっています。冒頭の話は第4回で語られていました。
ふだん使っている言語に基づいている内容なので、「へぇ!」が止まらず、ついつい誰かに話したくなり、専門的すぎなければ誰に話しても「え、何を言っているのかサッパリ」となりにくく、共感の得やすい話題が選択されているのも、ゆる言語学ラジオの面白さの秘密だと思います。
「「象は鼻が長い」の主語は何なのか」や「なぜ春も泉もspringなのか」など、「当たり前のように使っているけど改めて言われてみるとよくわからん!」という問いの答えが気になる人はゆるりと聞いてみてもいいんじゃないでしょうか。
しばらく飲み会の席で言語うんちくを垂れ流すめんどくさい人になりそうだな、私。但し、部首の話も含めて学説的に本当に正しいかどうかは原典を当たる必要があるとのことで、入り口としての「ちょっと面白い話」程度にしておくのがよさそうです。
余談
私は最初にPodcastから入ってしばらくしてからYoutubeを見ました。イラストで描かれている2人について、音だけ聞いていたときは、言語学素人が右の面長さんで言語学専門家が左の眼鏡さんかなと勝手に思い込んでいたのですが、映像を見たら逆で驚きました。一度認識してしまうともう認識する前のイメージに戻れないので面白いものです。
頂いたサポートは、美味しいものを経て、私の血となり肉となり次の作品となる。