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第15回放送「理科のおもしろさをどう伝えるか②」をまとめてみた!

こんにちは🌤ボケットです。

今回は、前回の続きに当たる、第15回放送「理科のおもしろさをどう伝えるか②」(2020/7/25)
をまとめてみました😆

前回(第14回)は、僕創(ボクツク)先生の理科に対する熱い思いと生活科の授業実践のお話が中心でした。

前回のnoteはこちら↓
https://note.com/boketto88/n/n35cd230d5dc7

今回は、僕創先生が、本題の「理科」について詳しくお話なさっています🌱

⑴子どもが身を乗り出して問題解決に向かうためには?

理科はよく「問題解決型学習」といわれます。
この点については多くの先生方が取り組んで来られたのではないでしょうか?

「問題解決」という言葉の、私なりの解釈は、
実際の自然や生活における事象に疑問を持って、その解決に挑む。
です。

そういったことが、日々、繰り返される中で、
人は成長することができますし、科学や世界全体の発展にもつながると考えています。

そういった、生産的なサイクルが学校教育を通じて生み出されるとよいですよね💡


では、僕創先生はこの「問題解決」について、どのように取り組まれているのでしょうか??

僕創先生は「問題解決のきっかけになる場面を授業のどこに入れるのか?」について考えながら授業を構築しているようです💡これはすなわち、子どもに「あ、この不思議の謎を解いてみたい!」と思わせる場面を授業のどこに入れるか?という話になります。

なるほど🤔
たしかに、私は授業の「どこで」そういった場面をつくるのか吟味して考えてなかったな…。

では、僕創先生は、いったい授業の「どこで」そのような場面をつくっているのでしょうか??

僕創先生は、その場面を2つに整理しています。

その2つとは…
・授業の導入場面
・実験結果を基に考察した後 
とのこと。

つまり、
・授業の導入の場面で「あ、この不思議の謎を解いてみたい!」と思わせるか、
・考察後に「あ、他にこんなのもあるんだ!確かめてみたいな!」と思わせるか、
のどちらかがベストタイミングではないか🤔、と考えているようです💡

そして、その場合は、そう思わせるための事象の提示をします🌟

これら↑を平たくまとめると…

子どもが自ら問題解決へと向かうためには、
・授業の導入場面での「あ!」」や「あれ?」と思わせる事象の提示
・実験結果を基に考察してから「他こんなのもあるんだ!確かめてみたいな!」と思わせる事象の提示

が必要、
ということになります🌱

たしかに、こういったタイミングで上のような事象の提示があったら、
自然とこの不思議の謎を解いてみたい!と思っちゃいますよね😊

これが、子どもたちが授業中に、思わず身を乗り出して考え始める工夫のようです💡

⑵4年生「空気の圧し縮み」の導入と問題提示

では、僕創先生は実際に、どのような事象の提示の工夫をしているのでしょうか??

そのことについて、ラジオ動画では4年生の「空気の性質」の学習を例に挙げています💡いわゆる、「空気鉄砲」を扱う単元ですね!

「ポンッ」と音を出して、玉が飛び出る「空気鉄砲」。

みなさんは、この空気鉄砲の授業の導入場面をどのようにしていますか??

キット物の空気鉄砲だと、玉の大半はスポンジのものかと思います。
しかし、僕創先生は違います。

僕創先生の授業の空気鉄砲の玉は、なんと「ティッシュ」なんです!

“あれ?「テッィシュ」の玉だと、「鉄砲」にならず、スカスカなんじゃ…😶”

そう思ったあなた!もうすでに、僕創先生の術中にハマっています!笑
その通り。「ティッシュ」ではスカスカです笑。「鉄砲」になりません!笑笑

いやいや、しかし、ティッシュで空気鉄砲の玉を飛ばす唯一の方法があるんですよ…💡

僕創先生は、そのタネも仕掛けもある空気鉄砲で、
まず、子どもたちの前で玉を飛ばしてみて、興味を惹きつけます😳
玉はティッシュですが、細工がしてあるので、子どもたちには普通の空気鉄砲に見えます👀
(ここまでは、まあ、「普通の空気鉄砲の提示」になりますよね)

「では、みなさんもやってみよう!」
という、教師お決まりのパターンで、僕創先生も子どもたちに筒とティッシュを渡すのですが、

“あれれ??😶”

もちろん、筒とティッシュだけでは「空気鉄砲」は成立しません😅
でも、教室の傍では、一人、「ポンッ」「ポンッ」と玉を飛ばし続ける僕創先生。

“なんで??😮”

これです!!
この “なんで??” が、子どもたちの学習にとってすごく重要なんです!!

やがて、僕創先生の空気鉄砲を調べ始める子どもたち…笑。

「あ、先生のティッシュ、水で湿ってんじゃん!😆笑」

子どもたちは、ようやく、その秘密に気づきました。
この後、僕創先生は、子どもたちに湿らせたティッシュでとにかく遊ばせます😃

十分に遊んだ後、僕創先生は子どもたちに問います!

「では、なぜ、水で湿らせるとティッシュの玉は飛ぶのでしょう??」

ここまでが、僕創先生の実際の「空気鉄砲の導入と問題提示」場面になります💡

いかがだったでしょうか??

空気鉄砲をただ提示するのではなく、
きちんと「問題提示につながる導入の工夫」がなされていましたよね🌱
・提示用のティッシュの玉は水で湿らせておく
・子どもに配布するティッシュは水で湿らせておかない
・タネが明かされた後は、とにかく遊ばせてみる
・そして、十分な体験をさせた後に、本題の問題提示に移る

これが、僕創先生の考える、
「子ども自らが主体的に問題解決に向かうための事象の提示」(導入場面) の一例になります🌱

まあ、子どもの方には普通のティッシュを配布しているところに、多少のいじわる感はありましすけど笑、

でも、そこで「先生のいじわる〜😠」というネガティブなトーンにならないところは、普段の教師=子どもの関係性が良好ということ証でもありますから、僕創先生には、普段の子どもたちとの関係のつくり方についても聞いてみたいところですね😉

まあ、その話はさておき…

このような問題の提示をされた子どもたちは、この後、どうなるのでしょう??

⑶子どもたちが動き出す「問題解決型学習」🌱

この後、授業の中で子どもたちは、

「普通のティッシュだと、空気が逃げて玉が飛ばないんじゃない??」
「空気が逃げない状態だと…、空気が圧し縮められて、元に戻ろうとする力で玉が飛び出るんじゃない??」

などと、積極的に考えていったそうです💡

これはつまり、「空気は圧し縮められると元に戻ろうとする」という、
空気の性質へ自ら思考を働かせていますよね!

さらに、中には、
このことを視覚化して「空気のつぶを擬人化」して書き出す子も現れたようです😆!!

これは、まさに理科の学習指導要領で言うところの「質的・実体的な見方」になりすよね!!すごい🤩!!

「質的・実体的な見方」とは、
見えないものをあると考えて、その変化を捉える時に使用する見方です💡

だから、「空気のつぶを擬人化」して、その変化を捉えようとしたその子は、
まさに、「理科の見方」を使って、その変化を捉えようとしている証拠になります👀!!

あ、そういえば、実は、子どもたちは、
・水で湿らせたティッシュの玉
・水で湿らせていないティッシュの玉
という、2つの比較から、この学習をし始めていましたね💡

つまり、これは理科の学習指導要領で言うところの「比較する考え方」となります!!

このように、子どもたちが思わず身を乗り出して考え始める授業を念頭において、
問題提示につながる授業の導入場面を工夫すると、子どもたちが自然のうちに「理科の見方・考え方」を働かせる「アクティブ・ラーニング」となり得るのです!!


そして、一度アクティブになると、子どもたちの動きは止まりません!!

僕創先生は、子どもたちに呼びかけます。
「では、そのこと(空気は圧し縮められると元に戻ろうとするらしい)を確かめてみよう😃!

もちろん、子どもたちは乗り気です!
そして、それを「確かめる方法」として、「注射器実験」をします。
空気を注射器の中に閉じ込めて、ピストンを押す、という実験ですね💡

自分たちが考えた「空気の性質」が本当かどうかを確かめる。
「注射器実験」自体は一般的な方法ですが、ここまでのリードの仕方が卓越しているために、
子どもたちの思考に即した自然な流れで、実験を行える💉

僕創先生曰く、「問題解決型学習は、これらの一連の流れが “子どもたちの中で” つながっていないといけない」そうです💡


つまり、子どもたちに、
「あれ?」と思わせ、
「なんで??」と思わせ、問題が浮かび上がり、
「あれこれ」と予想させ、
「確かめてみよう!」と実験させ、
「こういうことなんだな!」と考察し、結論づけ、
「なら、これはどうかな?」とさらに問う。

これらの一連の流れが “子どもたちの中で” つながっていなければ、
質を伴った「問題解決型学習」とは言えないんじゃないか🤔ということだそうです💡

たしかに。
私は、一番初めに「問題解決」は
実際の自然や生活における事象に疑問を持って、その解決に挑む。こと。
と書きましたけど、

それじゃ、全然足りませんね汗。

僕創先生の言う「問題解決型学習」は、
上に挙げたような6つの一連の流れが “子どもたちの中で” つながっていること。

これが僕創先生の考える「問題解決型学習」のようです🌟

さすがです😆

「子どもと一緒に寄り添いながら『このままじゃ、わからないよな〜。どうしよっか』と、一緒になって悩むスタンスを大切にしている」という僕創先生。

こういった一連の流れが “子どもたちの中で” つながり、
「理科って面白い🤩!!」という子が一人でも多くなるように、
私自身も楽しんで、努力したいな〜と思います☘


以上、今回は第15回放送「理科のおもしろさをどう伝えるか②」のまとめでした!

みなさん、いかがだったでしょうか??
僕創先生の考える「問題解決型学習」。めっちゃ楽しそうですよね😆!!
みなさんも、子どもたちと一緒になって悩みながら、授業を創ってみてはいかがでしょうか??

きっと、1時間1時間の授業がすっごく楽しくなるはずです☘

では、また!

(2020/10/3:ボケット)


記事を見て「ラジオ動画を視聴してみたい!」と思った方は、
Facebookグループ「僕創とスッチーの二人語り」
https://www.facebook.com/groups/futarigatari/ へ。
放送は「10分×3回」程度が、毎週土曜日に更新されています!


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