はつうみ
友人の展覧会を観に、西へ西へ。海際にある木造の倉庫は、梅雨の狭間の夏日の陽射しからホッと一息、ひんやりと心地よい。
坂を少し降りると、そこはすぐ、海。瀬戸内海だ。
地元の子供たちがあそんでいる。
簡単な装備で海に入る。
何年ぶりだろう、もしかすると、10年くらい前か?
水温は暖かく、こんなに身体が浮くのが不思議だった。長い間忘れていた感覚。波打ち際で上を向いてずっと空を見る。少し曇ってきたがちょうどいい。
波の音と遠くの舟のエンジンの音。
暑い夏がこれから始まる。ことしは海へ行こう。いかねばならぬと、身体のなかの私が言っている。
©️松井智惠 2024年6月15日筆
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