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ため息一つ、春。其の二
下宿で聴いていたのはラジカセだったけ。
大学院ごろにようやくカセットデッキ。
soloのピアノ曲を聴くと、かなりしんみりしする。
不協和音を使わない、白鍵の美しい音。
チャイコフスキーの「花のワルツ」を毎日帰宅後聴いては、大泣きしていたのは、小学生の頃。
その後、音楽を聴くと身体が動くので仏壇の前で踊るようになる。
隠れて昼間ディスコへ行く高校生。
踊るか、泣くかどちらかしか無いのか青い時期。
大人になると、歌と音の違いがなんとなくわかるようになって、その間もあったり。
美術作品を観て、大泣きしたことも、踊り出したこともない。
それはなぜなのか、ずっと掴めないまま。
泣いたり踊ってしまう作品を作りたいと、ティーンエイジャーの頃から思っている。
カセットが懐かしくてアップしてみた。
今日生まれた人たちのために。
©松井智惠 2023年4月3日
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