わたしと黒い犬 ~うつへのカギ~
大学2年生の夏に楽しんだ友人との旅行。
行き先は、沖縄。
沖縄といえば、海。
海といえば、水着。
当然の如く、私はダイエットを始めた。
大学生でお金もそんなになかった私。
人生初のアルバイトを始めた。
友人に誘われて始めたウエディング関係のバイト。
時給は良かったが、それ以上に仕事はハードだった。
アルバイトの経験が全くなかった私は、それが普通なのだと思っていた。
しかし、初日を終えてみると
「ハードすぎる。もう辞めたい。」
と、友人が一言。
私は、その言葉で、このバイトがとんでもなく大変なのだと気づいた。
それほど、私は世間知らずで育ったのだ。
私の家は、田舎だ。
しかもシングルマザーの家庭だ。
でも、幸いなことに一般的な普通世帯よりも裕福な生活を送っていた。
それもすべて母の仕事のおかげだ。
大学に入学した時でさえ
「バイトは、しなくてもいいよ。」
と、軽く言う母親だった。
だからこそ、私は早く看護師になって、母を楽にさせてあげたかった。
下に弟もいて、まだ学費もかかる。
いくら裕福な家庭とはいえ、我が家は一般世帯と変わらない負担を背負っている。
そんな思いを10歳の頃から、かかえて生きてきた。
その思いの正体が、「アダルトチルドレン」と呼ばれるものだと知ったのは、2~3年前の話だ。
こうして始まった人生初のアルバイト。
ハードなバイトだったけど、嬉しいことも1つだけあった。
水着を着こなすべく始めたダイエット。
学生の分際で、高価なダイエット商品に手をだせるはずもなく、節約にもなる食事制限を始めた。
当時、キャベツダイエットが流行っていたこともあり、ミーハーな私は、すぐに飛びついた。
しかし、私のキャベツダイエットは危険なものだった。
毎食大盛りの千切りキャベツをどんぶり1杯。
最初は、ハムやコーン、ドレッシングなどトッピング。
その後に、軽くおかずを食べ、いわば炭水化物抜きダイエットをしていたのだ。
効果は、てきめんだった。
一人暮らしを始め、好きなものを好きなだけ、好きな時に食べれるようになり、私の体重は、人生最高値を記録していた。
そんななか始めた食事制限ダイエットは、みるみるうちに私の体重を減らしてくれた。
しかし、ダイエット経験者なら皆が通るであろう敵が現れた。
「停滞期だ。」
それまでは、毎日500gずつ減っていた体重がピタリと減らなくなった。
「なんで?どうして?」
旅行までの期間を考え焦っていた私だったが、アルバイトの後に体重を計ると、なんと1㎏も体重が減っていた。
ハードすぎるバイトではあったが、私の停滞期を脱出させてくれたことには感謝している。
結局、ハードすぎて続けられないと友人が嘆いたため1ヵ月でバイトは辞めることになったが…。
食事制限に加え、ハードなバイトのおかげで私のダイエットは成功した。
5㎏ほど体重が減った頃には、
「なんか痩せた?」
と、周囲からも体型の変化に気づかれるようになった。
そうして、ダイエットを成功させ思いっきり楽しんだ旅行。
このダイエットが、黒い犬との服従関係に大きな変化をもたらす鍵になっていたことに気づくのは、これから2~3年後の話。
※キャベツダイエットの方法をのせておりますが、本当に危険なダイエット方法です。私の場合は、うつ病への入り口になってしまいましたが、人によっては、摂食障害など、最悪の場合、死に至る病気になってしまうこともあります。絶対に真似はしないでください。私のように苦しい思いをする人が一人でも、減ることを祈ってこのnoteを書いています。
自分の身なりを綺麗にしたいと思うことは、決して悪いことではありません。しかし、それが自分自身を苦しめ、家族を悲しませることになっては元も子もありません。健康的なダイエット。そんなものは、世の中に存在しないのかもしれません。「痩せたい」「綺麗になりたい」その欲に飲み込まれてしまうと、いつしか自分自身では戻ることのできない道に入り込んでしまうことを決して忘れないでください。
to be continued…
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