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蓼科キキソソの森でチベットにふれる

4月の末は蓼科に3年かけて切り開かれたフィールド『キキソソの森』のオープニングに行ってきた。去年から蓼科のある場所に何度か通っており、そのご近所さんであるゲルの主を紹介していただいたものの、まだ実際にはお会いした事がなかった。今回ご挨拶できて楽しいイベントにも参加できてよかった。

キキソソの森

『キキソソの森』はチベット祭りというお祭りを主催していたゲニェンさんとしょうこさんご夫婦の場所。かなりベビーな化学物質過敏症であるしょうこさんは畑に使っている農薬などにも反応してしまうそうで、体調が整い安心して暮らせる環境が蓼科の別荘地だったそう。ご近所の仲間達が土地を切り開き、道を作り、象徴的なゲルは小諸エコビレッジから移築したそう。

チベットスタイルの場開きの儀式

初めにチベットの主食ツァンパの原料の大麦を火にくべ捧げ練り歩きながら古典的なお祈りを捧げます。

チベット人は世界で唯一大麦を主食にしている民族で主食の「ツァンパ」はパンではなく炒った大麦の粉にヤクの乳で作ったバターを加えお茶を注ぎ練った食べ物なのだそう。

焚き火を囲みながらの儀式
ツァンパの原材料であるハダカオオムギの粉

キキソソ! ラーギャロー!!

儀式の締めに、その場にいる人たち全員で「キキソソ・ラーギャロ」と言いながら大麦の粉を空に撒きました。

「キキソソ」とは、チベットで神の供養,山や川などの神々を讃える、神々の威風を称賛する叫び声・音声。また神々に感謝し、自分たちをお守りくださいという意味もあります。

キャンプフィールド

焚き火エリア

焚き火エリアではショップや人が集い。初めて出会った人もハーブティーやチャーガ茶を振る舞ってくれて、この場所ができるまでのお話も聞きました。市ヶ谷から出張出店している「タシデレ」さんのモモやお茶も本当に美味しかった。東京のイベントでよく会っていた子とも偶然再会したのも嬉しかった。

盛り土にはお花も植えられてこれから楽しみ
ゲルの下地の盛り土には植物の根が複雑に絡み合っていて本当に丈夫なのだそう。自然の力ですね。
ベンチも全て手作り
手作りエコトイレ
チャーガ茶 サンシャインジュースで売ってたのを見たことがある。
生は初めて見た!


直火なのもこんな大きな木の根っこを燃やしてしまうところも最高でした

TENZIN CHOEGYAL LIVE

TENZIN CHOEGYAL

ゲルの中で3組のライブを鑑賞。
床材は元々この地に生えていた木を製材して使っています。この場所に生きていた木を再利用することでスピリットは受け継がれる。ライブの最中に子供達がゲルの周りを走って遊んで笑いながら覗いていく。そんな心地の良い場所でした。
この日のメインライブはTENZIN CHOEGYALさん。

TENZIN CHOEGYAL
幼少期に父親を亡くし、 母親、兄弟とともにインド・ダラムサラに移住。結婚を機にオーストラリアに拠点を移し音楽活動を始める。ニューヨークのカーネギーホールで毎年開催されている Tibet house's benefit annual concert に出演。
オーストラリアで2008年よりFestival of Tibet、ヒマラヤ映画祭などを主催。
パティ・スミス、フィリップ・グラスなど多数のアーティストと共演するなど世界に活躍の場を広げ、「最後のダライ・ラマ」など数々の映画にも楽曲が使用されている。2020年にはアルバム「SONGS FROM THE BARDO」が63回目のグラミー賞でニューエイジ・ミュージック部門にノミネートされた。
チベット伝統楽器ダムニェンで自在に紡ぐ旋律と、ヒマラヤの山々に響きわたるような圧倒的な歌声は世界を魅了し続けている。

http://www.tenzinchoegyal.com/
最新曲『Wo La So』Tenzin Choegyal with Camerata
https://www.youtube.com/watch?v=PCqc2z5J4FI
Tenzin Choegyal with Camerata <Nomad Song / Snow Lion>
https://youtu.be/dfmMOZ_TqyI

via:event fb page
TENZIN CHOEGYAL LIVE

本当に特別な歌声で聴いているだけで涙が出ました。
音響がガラリと変わり大聖堂で聞いてるみたいな雰囲気に感じました。

「Snow Lion」
スノーライオン(雪獅子)は、チベット国旗に描かれている伝説上の生き物で「恐れなきもの」の象徴でもあります。チベット人は中国の支配に苦しんでいるけれど、それでも誇りを失わず、恐れなきものであり続ける…という意味が含まれています。そしてそれぞれが内なる雪獅子を奮い立たせ、恐れを乗り越えよう、というメッセージでもあります。
歌詞
オグロヅル(チベットに生息するツル)よ私に翼を貸しておくれ
もしくは心を持っているなら故郷へ伝言してくれないか
雪獅子がターコイズ色のたてがみを揺らしながら優雅に、誇り高く歩いていく

via:event fb  page
きなこずんだ・創作楽器がすごく気になった
KIKISOSO BAND

前座もラストも和やかで楽しいライブでした。翌日も周辺でライブがあるらしく、その告知や集まった人たちを見て八ヶ岳エリアの生活は楽しそうだなと思った。

儀式もライブも実際に体験できてとても感動した。動画をお見せできないのが残念なくらい。チベットの情報もいろいろ発信してくれているので、知らない事の多さをまた知る。インドに亡命しているチベット人コミュニティの事も初めて知った。

どんどん進化していくこの土地をまた見にきたいです。
次はキャンプかゲルに泊まりゆっくりと過ごしてから、茅野市尖石縄文考古館で土偶達に会いたい。土偶ガチャガチャもあるそうよ。

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