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すばらしい空の世界 【013 広電宮島口〜東京】

名残惜しいが、宮島よりフェリーで対岸へ…広電宮島口駅より、可能な限り広島電鉄の路面電車に乗って廻る。 予定より2時間遅れのスタートになったので、まだ乗ったことの無い路線に絞ることにした。 ちなみに先述の『西部警察PART II・広島ロケ』の撮影は、広電宮島口駅の留置線でも行なわれた。
ここからは系統番号では無く、路線名で表記することを予めご了承頂きたい。 宮島線より本線→江波線→本線→横川線と乗った後、原爆ドーム前電停で降りる。 いわゆる『被爆建物』が、原爆ドームとは別に存在するという情報を得たからである

原爆ドーム…もとの『広島県物産陳列館』。 この場所に
来ると様々な思いがよぎる。 心静かに、合掌。

その建物が、次にご紹介する『広島市平和記念公園レストハウス』…原爆ドームより元安川に沿う様に進み、橋を渡った所に建っている。 広島市の観光案内所とお土産コーナーが1階に、被爆ピアノの展示されているカフェが2階にある。

広島市平和記念公園レストハウス…被爆前は、呉服店の
ビルであった。 モダンな戦前の、美しい建物である。

原爆ドーム前電停より、本線→宇品線と乗り継ぐ。 次に向かうのは、広電本社前電停。 隣りの千田車庫に、どんな車両が停まっているかを歩道より観察するためである。 嬉しいことに、旧大阪市電の762号車に出会うことが出来た。 他にも普段は見かけない車両が、まだまだ現役だとアピールするかの様に車庫に停まっていた。

広電本社に隣接した、千田車庫。 左から2番目の
762号と同形式の車両が、西部警察のロケで使われた。

広電本社前電停より、宇品線で広島港(宇品)へ。 最後に皆実線で広島駅電停に戻った。
尚今回白島線は、以前広島城を訪れた時に乗っているので割愛した。 ホテルに戻ったのが21時前…白島線の再乗車は、次回のお楽しみとしたい。

ホテルでもう一泊した後、チェックアウトの時間直前まで寝て…後は帰りの新幹線に乗るだけである。 ホテルを出発し、再び広島駅電停へ。 現在広島駅の建替え工事の最中で、旧駅舎(駅ビルASSEがあった。)は解体されていた。 次回訪れた時、電停はどうなっているのだろうか…。 
移設後は雨に濡れずにJRに乗り換えたり、駅ビルを利用したり出来るらしい。

現在地平にある路面電車乗り場は、工事により新駅ビル
2階に移設される。 併せて、ルートも変更となる。

そこで一番気になったのは、以前駅ビルASSEでよく利用していたお好み焼き屋さんの動向である。 新しい商業施設ekieの1階で、営業を継続しているとのこと…まずは一安心である。
それにしても…新しい施設になっても、ズラリと並ぶお好み焼きのお店とそのお店毎の独特の空気感は変わらない。

『そば入り』という、シンプルなのをオーダーした。
以前年末に訪れた時の『カキ入り』は、珠玉の逸品。

新幹線に乗る前に買い忘れてはならないのが、銘菓『もみじ饅頭』。 こし餡の代わりにチーズやチョコレート、さつまいもなどが入っているのもある。 季節限定品もあり…バリエーションが豊富で、何を買って帰ろうか迷う。

『もみじ饅頭』と聞いて、条件反射であの漫才コンビが
思い浮かぶかどうか…ジェネレーションギャップか!?

ということで、予定していた用務を全部終え新幹線ホームへ。 とここまで書いたところで『天気の話しも、空の話しも無いじゃないか!』とツッコミが入るかもしれない。 だが、もちろん忘れてはいない。 本日は5月16日…毎月恒例の『ソライロの日』である。
『のぞみ32号』は、広島駅14時22分発…京都駅発が16時01分なので、おそらく滋賀県内を走行中の車内からであろう。 それまでの間、仮眠を取る。
新神戸駅付近で目が覚めた。 あとは16時16分になるのを待つだけである。 京都駅を発車…時計とスマホのカメラに、全神経を集中する。

のぞみ32号は16時16分、滋賀県東近江市を走行中。
ソライロの結果は『アクアグリーン』。

写真を送信すれば、あとは東京までまた仮眠…到着した後、そのまま職場に向かうのである。
ということで、3回にわたりお伝えした広島編。何十年振りに訪れたが、街の景観やその日のお天気は変わっても、街で生活する人の心意気は大きく変わってはいない。 それは甚大な被害を受けても街の灯を消してはならないという人々の思いが、底力となって現代に受け継がれているからではないだろうか…。

◆前回は『しゃもじ』と『お好み焼き』のお話しをしましたので、今回は『路面電車』と『もみじ饅頭』のお話しを…。
まずは『路面電車』…広島電鉄の運行開始は、大正元年(1912年)11月23日。 つまり令和4年(2022年)が110周年という節目の年にあたります。 主要大都市がモータリゼーションの影響を受けて地下鉄にシフトする中にあっても路面電車を守り続けた『日本一の路面電車の会社』です。
各地で活躍した路面電車を受け入れて走らせていた時期もあり『路面電車の博物館』と呼ばれ、愛好家の聖地でもありました。 近年の『公共交通のバリアフリー化』や『環境負荷低減』などの、時代の要請にも応える施策を推進している注目度の高い企業です。
最後に、『もみじ饅頭』…明治後期、宮島にある紅葉谷公園で営業している旅館よりお茶菓子を納入していた和菓子職人へ『紅葉の葉の形をした菓子を作って欲しい』と要請され作ったのが始まりとされています。 また伊藤博文初代内閣総理大臣が宮島を訪れた際、茶屋の娘さんの手を見て『紅葉の形をした菓子を、焼いて食べたら美味しかろう』との仰せにより作られたという説もあるそうです。 
宮島には、もみじ饅頭の手焼き体験の出来るお店があります。 また広島駅ekieの2階には、もみじ饅頭を機械で作っているのを見学出来るお店もあります。 ご来訪の時にお時間があれば、立ち寄ってみてはいかがでしょうか…。

参考文献等:広島電鉄株式会社ホームページ
広島市平和記念公園レストハウスホームページ
JR西日本ホームページ『広島駅ビル開発』
広島駅商業施設ekieホームページ
広島県ホームページ『もみじ饅頭』
『広電と広島』:路面電車を考える会/交通新聞社



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