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ARIMATSU TOMORROWS 2022.07

お伊勢参りを終えて、最終日は若干お仕事モード。
午前中は有松に行きました。

名古屋駅から名鉄線に乗って約20分で有松駅に到着。
先輩の昔の会社の後輩がやっているのが、2月に日本橋高島屋で見たcucuriの会社の人だというので、縁というのを感じずにはいられません。

車で迎えに来ていただき、まずは有松・鳴海絞会館へ。
東海道一の名産であった有松絞り家並みは名古屋市の町並み保存指定第1号だそうで、タイムスリップしたような街路にある白い建物が会館です。

話すより観て、とのことで2階で紹介ムービーを特別放映してもらう。
有松絞りにちゃんと接したのはsuzusanが最初で、昔からの歴史をちゃんと見るのは初めて。
壁面に実際に色々な種類の絞りとその道具が展示されていて、結構大きいんだな、小さいんだな、と。
隣では学生たちが絞りの体験をしていました。

1階ではどんな商品が実際に「今」作られ売られているか、ショップを見て確認。
いわゆる「お仕事」的な部分です。
有松で作られている製品が集まっているので、作り手によっての個性も見えてきます。

ある程度チェックした後、街中をドライブしながら有松のあれこれを説明してもらいました。
この話は観光では聞けなかった貴重な部分。

志摩半島全体で作られている様々なものが有松に集結して、有松絞りは作られている、それは生地から道具としての焼きもの、染料などなど。
そして絞りの工程は細かく分かれて分業されており、絞り以外でも作業として出来る人は限られているとか。
職人ごとの家を行き来しやすいように細い道を隔て、長屋のようなに家が横に並ぶのが重なって有松の街ができたそうです。

彼はそのオーガナイザーのようなポジションで会社を経営。
ある意味オーケストラの指揮者のような、ある意味、中間管理職のような。
製品を作るためにあちこちに顔を出して調整をしつつ、浴衣だけでなくなった製品の様々な売り先と交渉。
そして、将来の有松の為に立ち上げたブランド、cucuriが、私の今回の個人的なお目当てです。

cucuri

有松絞りの中でもヒートセット技法に着眼し、現代のライフスタイルにあったデザインを展開しているアパレルブランド。

ヒートセット技法とは、1992年の「国際絞り会議」により【Shaped resist dyeing】 −立体的に防染された染め物− という概念により生まれた、"生地の形状記憶技術"です。ここから新しい有松鳴海絞りが生まれ、「染める」ための絞りから「凹凸を付ける」ための絞りに発展。美しさを追求した絞りは、アートとしても世界中に広がっています。
https://www.cucuri-shibori.com/aboutus

直営店に行って、2月から気になっていたものを試着させていただきました!
衝動買いというのとは真逆のお買い物は嬉しさもひとしお。
濃紺のロングスカートを購入しました。
裾部分が大ぶりの蜘蛛絞り。

最後にアトリエの2階で先輩の商談に同席。
ワークショップなどもしているそうで、普通に参加したい…。

この夏はcucuriの宣伝員として、会う人会う人に勝手に紹介する勢いでした。
とっても響いていたけど、有松絞り?という反応で、絞り自体が馴染みのないものになってしまっているんだろうなぁ、と。
だからこそ、身近に有松絞りを落とし込んで、それだからといってでなく、普通に素敵と手にとってもらえるプロダクトを作っているcucuriを応援したいと思います。

で、2着目を8月に買ってしまったのは、色々な偶然が重なっての再開の必然なので、仕方ないということで。
次は来年の春!

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