見出し画像

古代マヤにおける黄道帯の星座(1)

「獅子座」生まれの私は、夏が大好きである。ただし、それは陽射しが強くてもカラっと晴れていて、ちょっと日陰に入れば爽やかな風も感じられ、青空に積乱雲がモクモクと湧き立つ「夏」であって、夜になってもじっとりとした蒸し暑さが残る亜熱帯的な昨今の気候が好きな訳ではない。

そして、何故か西洋占星術にピンと来るものが無い私は、自分が「獅子座」であることくらいは知っていても、未だに12星座の順番が覚えられないでいたりもする。かといって、星空の動きに関心が無い訳ではなく、かつては天文学者になろうかと思ったこともあったほどだ。

マヤ遺跡チチェン・イツァで真夜中に見た満天の星空は、今も私の心に深い印象を残していて、そこには西洋とは異なった星の繋がりを見出していた人々が存在していたことを、実感させてくれる何かがあった。

トーテムアニマルの起源】で触れた通り、「13の月の暦のトーテム(精霊動物)」は『en El Zodiaco Maya』』(ヒュー・ハールストン著)にその根拠を求める事ができる。

しかし、パン・ジャパン・ライブラリーの「黄色い倍音の種の年(3)・資料」に明記されていた事に気づかずにいた私は、1992年にアグエイアス夫妻によって記された「動きの中の13の月」文中にある「伝統的なマヤの占星術に基づく」という一文しか認識しておらず、アグエイアス夫妻が何らかの資料を参考にしつつ動物の種類や順番を決めたのだろう、と勝手に想像していた。

結果的にそれは私の認識不足だった訳だが、ある意味そのお陰で全く異なる切り口から「トーテム」について調べ、重要な情報を得る事が出来た。そのプロセスを2回に分けて記して行きたいと思う。

*本記事は2020年10月13日配信のメルマガ『驚きは魂のごちそう』Vol.16に掲載された記事を一部修正したものです。ご了承下さい。

ここから先は

1,889字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?