見出し画像

3連敗から王者とドロー。繋がれたジェラード監督の首。だが当然ヴィランズは満足していない。22-23プレミアリーグ 第6節 アストン・ヴィラvsマンチェスター・シティ

「引き分けたくらいで満足してんじゃねえ」
これがアストン・ヴィラのサポーター、ファンたちのツイートです。
一昨季のようなミラクルがあるかもしれないと信じたサポーターはいないでしょう。システム、人選、選手交代。どれをとっても申し分のない実力不足を見せつけるジェラード監督はサポーター達の逆風に晒されています。


夢を見ていた開幕前


開幕前はトップ10は堅く、ビッグ6食いも狙えると思っていました。ジエゴ・カルロス、ブバカル・カマラといった実力者達を新たにチームに加え、各ポジションにいぶし銀の堅実なプレーヤーが揃っている状況は他クラブなら目移りするような素晴らしいことでした。それが結果に結びつく世界線で応援したかった。それは監督の技量、コーチのアドバイスあってのものでした。


開幕6戦で4敗はクラブ史上最悪の数字


ご覧の通り、ヴィラはとんでもない状況に陥っています。開幕から6戦で1勝。順位は下から数えて3番目。開幕戦は昇格組に黒星を喫し、唯一勝ち星を拾った相手エヴァートンは開幕から勝ち無し。つまりはどんぐりの背比べだったということです。開幕であれだけ心配したユナイテッドはあれよあれよとトップ5へ。早速監督を解任したボーンマスでさえ13位。そしてそれが開幕戦の黒星相手です。

ジャック・グリーリッシュというスーパープレーヤーを売り払ったヴィラはチームとしての戦い方を忘れてしまいました。左サイドでタメを作ってゴール前逆サイド気味に早めのボールを入れるスタイルがどれだけ美しかったか。シンプルで一見工夫のない攻撃ですが実は全選手の良さを最大限生かしたチームによる攻撃だったと断言できます。

後半、値千金の同点ゴールを決めたレオン・ベイリー

チームのモチベーションは下がっている


ジェラード監督は良くも悪くも優等生です。つまりは出る杭でないということ。プレミアリーグの監督はひとねじ、ふたねじ、ねじ曲がった人も多い中、イイ子ちゃんに分類されるでしょう。

  1. コウチーニョとの懐かしき師弟関係を大切にしすぎている。

  2. 【言葉にはしないけど、信頼してるぞ】みたいなのがある。

  3. 成功した形を突き詰めようとせず、失敗した形をひねりつぶそうとしない。

  4. ある類の選手と一定の距離間が存在し、プライドでそれがなり得ている。

  5. 【スタイル】を持っていない。統率力が弱い。発信力が弱い。

  6. 真面目で不器用である。

  7. イマイチサポーターの気持ちを掴みきれていない

ジェラードは立っているだけで華のある監督であることは間違いない

これらはジェラード監督の私が思うネガティブポイントです。
これらの事柄を全て解決する気持ちを、行動をサポーターに見せるのが早いか、解任が早いかのレースとなります。しかし、ヴィラの首脳陣がジェラード監督に荷物をまとめるように伝えるのは簡単なことではないはずです。

当然、ジェラードは選手としてスリーライオンズの歴史に名を刻みました。リヴァプールレジェンドとして英国のみならず世界中の人々の記憶に残る選手でした。昨今の英国の枯渇した新人有望監督事情はこの解任をより難しくさせています。本来なら倍率が高くなるであろう欧州カップを制した古豪のマネージャーのポジション。その現状は選手としての栄光のみのジェラードに託すしかないのです。今、英国人で、エディ・ハウより勝てる監督は存在するのでしょうか。答えはNOです。そのエディは北部の古豪で長期政権を目論み、任されています。サポーターとの関係も好調です。

クラブのアイコンとして、メディアに取り上げられるジェラード監督は華があります。コウチーニョと共に現在のクラブの象徴であり、客引き要素が高すぎる彼を解任するのはクラブの情報担当にとって痛手でしょう。選手獲得に資金をこんもり使った現状で集客ができなくなるとクラブとしては資金面でも経営スタイルの面でも勝ち筋ではないでしょう。

引き分け後、途中出場のヤング(18)と抱擁を交わすコンサ


次節は運命の一戦とも言えるレスター戦


では、今日の結果による今後のチームの動きを見てみましょう。


レスターに大勝した場合

  • 監督は続投。

  • スタメン、フォーメーションは継続。

レスターに僅差で競り勝った場合

  • 監督は続投。

  • スタメンは継続。フォーメーションはわずかに調整。

レスターに引き分けた場合

  • 監督は続投。

  • スタメンは2,3人調整。フォーメーションは調整。

レスターに僅差で競り負けた場合

  • 監督は続投。

  • スタメンは半分入れ替え。フォーメーションは調整。

レスターに大敗した場合

  • 監督は交代。

  • スタメンは2、3人調整。フォーメーションはわずかに調整。


これらの結果が予想されます。また、エリザベス女王の死去により、次節の開催を延期することがプレミアリーグ各クラブから発表されました。したがってアーセナル戦後に獲得を発表したデンドンケルも貴重な戦力として計算することができます。次節は第8節?のサウサンプトン戦。火曜日の開催です。(勝敗による結果はみすぼらしい文章だったので削除しました。)

この試合で負けるようなことがあればジェラード監督の解任もいよいよ秒読みといったところでしょうか。サポーターからは前任のディーン・スミスを戻せという動きがあるようですが、そこに関しては一切賛同しません。このチームに必要なのは有能なコーチであるということをそろそろ自覚しないとチャンピオンシップで格下クラブと対戦し、結果的にエレベータークラブの仲間入りを果たしてしまうかもしれません。あとコンサは変えましょう。引き分けで失点しているのに試合後にへらへらと笑っている選手をスタメンで起用する意味は存在しません。

新加入のベドナレク。次節のスタメン抜擢もあり得る実力者だ

チームをまとめ上げ、勝たせることができる監督とコーチが必要だということをもう一度記して、このノートを終わろうと思います。

Special Support For AVFC

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?