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仕事は自己実現の場所じゃない。仕事をするところだ。

働くということは、人生においても多くの時間を割くところですが、そのやる気、動機みたいなところに、悩むこともしばしばでした。せっかくの人生なのだから、自分のやりたいことをやろう、みたいなことは、散々聞かされてきました。特に自分のやりたいことをやっている人は声高にそう叫びます。その人に悪気はないんでしょうが、そういう確信を持てない人は、それを聞いてひどく焦るものです。かく言う私もそうだったと思います。
自分のやりたいことをやる、自己実現する、その状態にならなきゃだめ、そう思い込んで、焦って働いていました。ただし、その気持ちを満たしてくれるようなことは、仕事の中ではそう多くありません。多くないというか、ありませんでした。
そのために、外に学びに行ったり、自分なりに研鑽に励んだり、その時間が無駄だったとは思いません。ただ、今思うのは、仕事は自己実現の場なんかではありません。仕事をするところなんだと。組織から要求された、もっと言えば社会から要求された役割を果たしていくことが、働くということなんだと思います。
若い人から見ると、単に迎合しただけとか、諦めただけ、と思われるかもしれませんし、私もそうやって他人を評価していたこともありました。何がどうなって、こういう考えに至ったのか、そこの分析は少しあとにして、今はとにかく仕事をすることに集中したいと思っていますし、そういう環境を与えてもらっています。組織の要求、社会の要求に応えるために何をすべきか、そのことだけを考えて、自己実現なんてとりあえず脇に置いておいて、しばらくは突き進むつもりです。

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