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批判なく回数券システムは運用したいね

皆さん、どうもこんにちは。

廃業から再起中(3年10ヶ月)の鍼柔セラピストです。

前回のnoteから半年くらいですかね。来年以降どうしていこうかと、色々考えながら準備などをしていたら、あっと言う間に時間が経ってしまいました。久々に筆を取りましたので、書くのに時間がかかっておりますw

さて、

2017年に開業して半年で廃業。その後、再度開業したものの、ジリ貧の中でなんとか経営を継続してようやく可能性を見出せてきた3年目4年目でした。

一度廃業を経験したから、どうなると廃業するかは知ってるし、まさか二度目の廃業は無いだろうと、よく分からない自信と根拠で安易に再起しましたが、いつもいつも考えるのはお金のことばかりで本当に苦労しました。

なので、

「一度失敗したから、次は失敗しない」

と言ったことは全く無いんですよ。

むしろ一度失敗した人の方がまた失敗する確率が明らかに高いと思います。

国試だって、現役に比べて既卒の方が合格率は低いのは周知の事実ですし、刑務所に入った人の再犯率だって50%くらいあります。

基本的に人は繰り返すんですよね。

失敗をする人の半数は同じ失敗をします。

なので、今後独立開業する人は、廃業しないつもりで突っ走らないとダメですよ。「廃業したらやり直せば」なんて考えてると、確実に沼にハマっていきます。

僕自身、かろうじてですが、ようやくそこから抜け出した感じが得られた3年目4年目でした。(まだまだ試行錯誤の最中ではありますが。)

多少上手くいったからと言って同じことを続けていると、どんどん自堕落になっていくのは分かってますので、再起5年目からは方針を転換して運営していくつもりです。

そこで、3年目4年目を支えてくれた独自のチケット制のシステムをここで整理してまとめておこうということで今回のnoteは書き始めております。

過去に書いた回数券の記事がありましたので、その記事をリライトする形で現在執筆しております。その記事を書いた時とはまた状況が変わり、考え方も洗練されてきた感じですのでほぼ書き直しに近いです。

何かと批判が多い回数券やサブスクなどの前払いシステムですが、もちろんクリーンに使うことは出来ます。ただ、クリーンに使うと儲かりません。

クリーンってどんな感じかと言うと、

・売り込みをしない
・判断を迫らない
・高額にしない

こんなところでしょうか。

僕の店舗は、物販を除けば、ほぼ全て回数券の売り上げで成り立っています。上記の要素でやってますので批判もクレームも文句もなく、継続して回数券だけで収益を得ています。

そんな僕が2年ほどチケット制でやってきて思うのは、クリーンに販売しようとする限り、回数券と金儲けは相性が悪いということ。

とにかく不安定です。

売上月と消化月が大きな波で来るので、全く先が読めず不安定で安心できません。こんな感じなので、これを続けていては今後成長させるための決断が出来ません。

もちろんコロナの影響を多分に受けてですので、終息した後だとどうなるかは分からないんですが、終息を待ってもいられませんので、、、。

そんな訳で、5年目以降は今のチケットシステムを補完する取り組みをしていこうと、考えて色々準備しているところです。

一応色々やってきましたので、

その前に回数券という仕組みについて、ここで一度整理しておきたいと思います。

残念ながら、昨今の治療院における回数券はあまり良いイメージがありません。大手グループ接骨院の影響もあると思いますが、回数券を使って儲けようとすれば必ず歪みが生じてきますからね。

今回の記事は、回数券を扱っていて、

・上手くいっていない人
・回数券の考え方を知りたい人
・今後導入しようと思ってる人

こんな人に楽しんで読んで頂ければということで書いていこうと思います。

ちなみに僕自身、勤務の時は都度払いのみで、回数券を扱ったのは独立してからで、ここ2〜3年になります。

回数券を作って置いておくところから始まって、全く売れないことも経験してきましたので、今うまく販売できない人の気持ちもよく分かります。売ることが苦痛に感じる時期もありました。

課題をひとつひとつ解決してきて、現状としてはストレスなく運用するところまでもってこれました。

このnoteはノウハウと言うよりは、あくまで僕の経験を元に、少しでも参考になればと言うことでまとめたものになります。

もしご興味あれば、続きをご覧下さい。

このnoteは基本的に一人・小規模治療院を運営してる方、これから独立開業して始めようとしてる方に合わせて書いております。経営に正解など無いとは思いますが、一般論や既存のセオリーはまったく考えてません。あくまで僕の考え方です。何か参考になれば幸いですが、単に面白おかしく読んで頂くだけでも良いと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

回数券はいつも批判の的

いつでも回数券は批判の的ですよね。

例えば、
「整骨院 回数券」って検索すると検索順位上位に批判的な記事ばっかり出てきます。

どんなサジェスト(検索候補)があるかと言うと、

・整骨院 回数券 クーリングオフ
・整骨院 回数券 断り方
・整骨院 回数券 払い戻し
・整骨院 回数券 違法
・整骨院 回数券 解約
・整骨院 回数券 断り方
・国民生活センター 整骨院 回数券
・整骨院 回数券 高い
・整骨院 回数券 返金

ほぼネガティブキーワードばっかり。

「買った」というより「買わされた」と思ってる人が多いでしょうね。

すっかり、「回数券=悪 」っていう図式が出来上がっています。

整骨院に限らず継続役務提供での前払いにおけるトラブルは絶えません。それ以前ではエステで問題になることが多かったですよね。高額な契約をしておいて倒産とか、詐欺まがいの販売が横行したおかげで、現在クレジットカードでの継続役務提供の取り扱いを出来る代理店は少なくなってしまいました。

回数券においてネガティブな印象を与えたり、トラブルが絶えないのは、患者さん、お客さん側に不利な条件が多いからです。

・解約できない
・使用期限がある
・返金されない

不満を感じる方が多いのは、そもそも対等な条件でないということが根底にあるように思います。

それなのに、患者さんが受けられるのは僅かな値引きだけ。

値引きだけのメリットで強い売り込みに押されて購入されたとすれば、ネガティブな検索キーワードで溢れるのも分かる気がします。

逆に、こう言った不利な条件を克服できればお互いにメリットがある回数券を作ることが出来ます。

回数券を扱ってる方は、ぜひ顧客と相互理解の元、関係性を築くためのツールとして活用していきたいですね。

痛みの治療と回数券は相性が悪い

そもそも痛みの治療と回数券は相性が悪いです。

痛みから逃れたい

その欲求はそんなに長く続きませんし、>痛みの治療だけでは高く売れない でも説明していますが、基本的に強い痛みは瞬間的になんとかしたいと強い欲求が湧いてきます。

ですが、1週間、2週間と日が経つにつれ大抵の痛みは薄らいできて、気にならなくなります。

痛みの治療を目的とした回数券の販売は諸刃の剣です。

欲求が強い時には売れるでしょうが、目的は痛みを取ることですから、それが達成されてしまいえば目的を失うことになります。

痛みが無くなった後の再販が難しく、使い切った時が縁の切れ目になります。

そこでEMSや骨盤矯正など、維持や予防を目的とした自費メニューを回数券やサブスクリプションを販売していくのですけど、これらは症状が落ち着いてからでは売れません。

痛みが強い時、悩んでいる時、困っている時にこそ回数券が売れます。

だからこそ最初からガンガン売り込んで契約を迫るわけですよね。

ちょっとお試しのつもりで行ったのに、検討する時間すら与えてくれず、強引なセールスで、契約するまで帰してくれなかった。

こんな話は今でさえよく聞きます。

もちろんこれはどんな業種でも一緒ですが、治療院や接骨院、整体などは身体の悩みを理由に売り込んでくるので非常にタチが悪いと思います。

あなた腰痛は、
矯正とインナーマッスルのトレーニングを継続しないと治りません。

当院独自の骨格矯正と、最新のEMSによるトレーニングを継続すれば、治るだけでなく再発も予防できます。

なんてことを白衣着た人に言われたら、一定数信じてしまう人もいるでしょうし、疑問を持ったとしても時間をかけて迫られれば、いずれ同意するでしょう。

まぁこれ自体はよくあることですが、

僕自身、この背景に凄く根深さを感じてて、もし意図的にやってるとしたら本当にタチが悪いなぁと思ってることがあります。

実際こう言った売り込みをしてる現場の人達は、

悪意でやってる訳では無くて、本気で正しいと思ってやってる。

大抵こう言った仕組みがあるところは、若いセラピストが多くいると思います。学校を卒業して、初めての勤務先って人も多いでしょう。

新入社員として勤務セラピストを始めて、初めて経験するセラピスト業界で研修としてマニュアルと知識を刷り込まれていく訳ですから、実際それが正しいことで真実だと思い込んでます。

お客から見れば、

若く元気なセラピストが「正しいこと」というピュアな心で、熱心に時間をかけて説明してくるんですよ。

若いセラピストの真剣な眼差しってパワーありますからね。

そりゃその場は同意するでしょうし、断るにも相当精神力がいると思います。経営者がこれを分かってる上で仕組みとして運用してるんだと思うと、何ともタチが悪い。

まぁ経営陣自体が、正しいと思ってるとしたら目も当てられませんがw

人の行動心理を考えれば割と簡単にモノは売れますが、納得した上で購入できていなければ、後から後悔し不満が出てきます。

だからこそ最初に挙げたような不満が、ネット上に溢れかえっているのだと思います。

基本的に組織的に回数券、サブスクを運用してるところは少なからず不利益を被ってるお客、患者がいると思います。

「一定数の評価は得ています」

これが反論なんでしょうが、正直、誠実な言い分とは個人的には思えませんね。

「お得」と「お徳」は違う

批判をしていてもしょうがないので、

どうすれば回数券を肯定的に捉えてくれるか

少なくとも自分の周りだけでも、これを考えていきたいですね。

回数券を売る場合、自分たちが受けられるメリット以上のことを、患者さんに利益として提供しなければバランスが取れません。

一般的によく言われるメリットは、

・1回あたりの費用を抑えられる
・毎回、支払いの手間が無い
・予算を超える不安がなくなる

一般的には「安さ」「利便性」をウリに患者さんに提案するケースが多いです。

提案する時に「回数券の方がお得ですよ」って説明すると、患者さんには「回数券の価値は安くて便利なこと」という認識になります。

価値は、価値があると伝え、知ってもらうからこそ価値が生まれると言う側面がありますが、お得というのはその一部に過ぎません。

金額的なメリットだけでは欲しいという欲求は生まれません。

そこで考えないといけないのは、

回数券を買うと、どんな良い経験が得られるのか?

それを伝えるだけで、患者さんの意識づけは大きく変わってきます。もちろんそれは金額でない方が良いです。

安いことは確かに「お得」

だけど、「お得」を「お徳」にすり替えてはダメです。

「お徳感」はベネフィット、利益であって、

安くなることは「お徳」の中の一部分に過ぎません。

価格が下がるのは単なるおまけですから、患者さんに回数券で利益を得てもらうには、別な視点からのメリットが必要です。

これは自由ですし、たくさん有ると思いますが、

例えば、

・一定期間、専門家と自分の体に向き合うことで知識や経験が得られる。

・セルフケアやトレーニングを継続的に学ぶことでセルフメンテナンスを行えるようになる。

・体についての関心を持ち続けられることで、良くも悪くも変化に敏感に気付ける。

・継続的なサポートを受けることで、セルフケア、エクササイズの習慣づけのきっかけになる。

・チケットも持ってることで来院の障壁が減り、早い段階で対応が可能になる。

こんな感じでしょうか。

忙しい日常生活の中で自分の体のことに関心を持つのはなかなか難しいですからね。定期的に体のことを考えることで、健康の維持増進に目を向けられるのはとても有意義なことです。

このようなことでも、患者さんにとって価値になり得ます。

少なくとも金額や利便性のメリットを打ち出すよりも、もっと前向きに検討してくれるはずですから、金銭的な説明しか出来なかった人は、ぜひこう言ったことも考えてみて頂ければと思います。

多ければ良いってわけでもありませんが、人によって何がキーになるかも分かりませんので、可能な限り書き出してみたり、アンケートなどを取ってみても面白いかもしれませんね。

理想では売れない

回数券が嫌われるのは、強引な売り込みを受けたり、その場で判断を迫られたり、高額なことが多く、購入後の後悔が起きやすいということがあると思います。

でも、こんな感じなら、いかがでしょうか?

・売り込みをしない
・判断を迫らない
・高額にしない

こういった事にはある程度賛同をいただけるとは思います。

ただ、単純に理想だけを掲げて売れるほど甘くはありません。

だって、

売り込まないなら、
相手から欲しいと願い出てもらう必要がありますし、

判断を迫らないなら、
自ら進んで購入を決断してもらわないとけませんし、

高額にしないなら、
繰り返し販売しないといけませんよね?

回数券を作って掲示したり、口頭で伝えてもそれなりに買ってくれる人はいるとは思いますが、その程度なら回数券なんていらないと思います。中途半端に置いておくくらいなら明朗会計に都度払いの方がシンプルでストレスがないです。

結局、売れるチャンスがくると提案と言いつつ、身を前に乗り出していき、判断を迫っていくことになるんですよね。売り慣れていないほど緊張するし、その緊張が伝われば相手は警戒して身構えてしまいます。

理想はこちらからの売り込みなく、
「回数券下さい」って、お客、患者側から言われることですよね。

そのためには、お客側が主体で販売していくことが必要です。こちら側からのアプローチではダメなんです。それをするから色々クレームが起きたりします。

もし、お客側から求められるような状況になれば、回数券主体の店舗運営は特に難しいことはありません。

ただ、経営の根幹から見直さないといけませんから勇気は要ります。

覚悟を持って運用出来るか。そこが一番重要ですね。

「回数券下さい」と言ってもらうために

セラピストサイドが提案のみに徹すると、当然ですが購入の意思決定、主導権はお客、患者側にあります。

「お支払いはどうされますか?」

この問いに対して、

「回数券下さい」
「回数券にします」
「回数券の方が良いですよね」

こんな言葉を引き出すためには、自然にその形になるようにその状態を作り出さねばなりません。

購入は何らかの決め手で判断するのか?

そんなことを考えますが、実際それは少ないと思います。

もちろん人によって何らかが判断の決定打になることも有ると思いますが、どちらかと言うと、不安を払拭出来るかどうかだと考えてます。

先に挙げたベネフィットの話と矛盾するようですが、良いことばかり言う人は信用出来ないともよく言いますよね。

「得ですよ」「良いですよ」「出来ますよ」「得られますよ」といった、いわゆるメリットやベネフィットを積み上げていったところで、お客、患者は他のことを考えていたりします。

高額にし過ぎないとはいえ、安くはありませんからね。

お客、患者とすれば色々な事を考えます。

・改善しなかったらどうしよう
・合わなかったらどうしよう
・通えなかったらどうしよう
・解約したくなったらどうしよう
・有効期限が切れたらどうしよう

こんなことは想像しますよね。

なので、

どちらかと言うとネガティブなマイナス要素をいかにフォローしていくかが課題かと思います。もちろんこの他にもたくさんありますので、思いつく限り書き出してひとつひとつ対策をしておきましょう。

まぁゴチャゴチャ色々書いてますが、

簡単に考えると「無駄になったらどうしよう」ってことなんですよ。

当然ですよね。

未来のことなんて誰もわからないのに、サービスを受ける前に料金を先に払うんですから。誰も「無駄になっても良いや」なんて気持ちで高額決済をするわけがありません。

「損させません」「無駄になりません」「安心してください」

そう思うならば、その理由や根拠をしっかりと固めましょう。

ワーク、課題って訳でもないですが、上記に挙げたことで構いませんので、お客、患者が思う不安要素を想定して少し考えてみてください。

・改善しなかったらどうしよう
・合わなかったらどうしよう
・通えなかったらどうしよう
・解約したくなったらどうしよう
・有効期限が切れたらどうしよう

投げっぱなしなのもアレなので、僕なりの考えを簡単に書きます。

参考にしてみて下さい。

改善しなかったらどうしよう

そもそも改善の見込みがない人を集客することが間違いだと思いますが、それは置いておいて、そういう不安がある場合にどうするか。

ベストを尽くすことは約束出来たとしても結果についてはやってみないと分かりませんよね。

重要なのはお客、患者が未来に期待を持てるかです。

なので、初回を体験、デモンストレーションとして位置付けてあげて、期待を持ってもらえる結果を出しましょう。

「結果が出なかったら?」とか考えるかもしれませんが、基本的に回数券は商品力在りきです。技術に自信があるから回数券を販売する訳ですよね?

そもそも技術に自信が無いのなら、回数券なんて販売してはいけません。

ここで言う技術というのは「問題解決能力」です。もちろん悩みの全てを解決することは出来ないかもしれませんが、出来ること出来ないことの交通整理をしてあげれば、一定の結果を示すのはそれほどハードルが高いことでもありません。

あと誤魔化すのはナンセンスです。

「続けていけば変わりますよ」なんて言い訳は信用されませんよ。

合わなかったらどうしよう

改善しなかったらどうしようとも近いですが、

改善はするけど施術の内容が「物足りない」「シンドい」「辛い」「痛い」「苦しい」ってことはあるかと思います。

ただ、実際これもやってみないと分かりませんよね。

確実に解決する方法は無いですが、

しっかり対話する時間を設けます

これを認識してもらうことが大事です。

それは口頭で伝えるということでなくて、初回や体験時に「疑問点を消化できた」という経験をしてもらうことです。

なので、カウンセリングや説明の時には、必ず対話をする時間を設けましょう。

「この人はちゃんと話を聞いてくれる人だ」

これを認識してもらえれば、ちょっとした不満点も素直に話してくれるようになります。人の心なんて想像するのは自由ですが、素直に言語化して伝えてくれないと分かりませんからね。

それを踏まえれば、

何か気になることはありますか?

お気軽にLINEなどでご質問下さい。

不安なことがあれば聞いて下さいね。

当たり前のような、こんな声かけが活きてきます。

声のかけやすさや、聞きやすさって大切ですよね。余談ですが、僕は街でよく道を尋ねられます。何でしょうね?声かけやすいんですかねw

通えなかったらどうしよう

これもよくありますよね。

意味するところは、ほぼ「定期的に通えない」って意味ですね。これも当然ですよね。人間いろんな事情を抱えて生活してますからね。

・育児や介護で自分の時間がない

・物理的な距離が遠くて来るのが大変

・生活、仕事で忙しくて予約が取りづらい

まぁ人それぞれ色んな事情があります。

一昔前?今でもかはよく分かりませんが、治療計画書なるものを渡して、しっかり納得してもらえれば優先度が上がって指示通りに来てもらえる。

そんなことを言われたこともありましたが、目安を伝えるならまだしも、タイミングを指定したりすれば「やっぱり無理かな」ってなりますよね。

引き出したい感情は「それなら続けてみようかな」って感情ですから、来院間隔が空くなら空くで、それに対応できる仕組みを用意する必要があります。

この時代、色々やりようはありますが、基本的に放っておいては何も前に進まないので、自分でセルフケアやトレーニングを行っていくことが主体になると思います。

・オンラインでのフォローアップ

・オンラインコンテンツでセルフケア

・セルフケアトレーニングの資料の配布

・運動療法中心の施術で施術中にコツを伝える

・ケアグッズを販売してセルフケアをしてもらう

実際に自分一人で取り組めるかどうかは分かりません。と言うか、難しいと思います。

でも、そこで一人は出来ないことに気づいてもらえれば、多少通院が難しかったとしても何とか都合をつけて来てくれるようになりますので、そこからスタートくらいの感覚でも良いと思います。

何事もやってみないと分かりません。

なので、まずは焦らずきっかけをもってもらうことも大切だと思います。

解約したくなったらどうしよう

検索サジェストにもいっぱいありましたね。

整骨院 回数券 クーリングオフ
整骨院 回数券 払い戻し
整骨院 回数券 解約
整骨院 回数券 返金

例え自分の意思で回数券を購入したとしても、「やっぱりやめたい。」こんなこともあるかと思います。

その時に返金、解約に素直に応じるかどうか?

世の中的には応じないようですね。そうでなければ、こんなサジェストで溢れかえるようなことは無いですからね。

こう言ったことは強引に押し売りすると増えますが、求めに応じて販売するようにしてれば、まず返金解約はありません。

ただ、絶対に無いとも言い切れませんので解約する場合の規定はしっかりと明示して、納得の上購入して頂いた方が良いですね。

「返金は可能ですが、〇〇になりますよ」とか、

「返金は出来ませんので、慎重にお申し込み下さい」とか。

ただ、基本的にヒトはヒトの話を聞いてませんし、覚えてません。

言った言ってないの水掛け論を防ぐためには、その場で判断させないことが重要です。全てを書いた資料を渡して、自宅に帰ってゆっくり冷静に考えて頂いて、後日購入いただく流れがベストです。

それじゃ売れない?

それで売れないのなら回数券の取り扱いは、再検討した方が良いかもしれません。

正直、これが出来ないのなら商品力や技術が弱いので、回数券を考える前にもっとやるべきことがあるように思います。

有効期限が切れたらどうしよう

これはうちでもよくあります。

大抵症状が落ち着いたり気にならなくなったかで、間隔が空いてそのまま忘れてしまうって感じですね。

こちらからは一切連絡をしませんのでよく起こります。

うちは回数券の決済ではSquare(スクエア)を利用してますので、継続役務提供では5万円まで有効期限1年の縛りがあります。もちろん「有効期限は1年間です」とは伝えてあるし、回数券裏にも記載があります。

ただ、人間は忘れてしまいますよね。こればっかりはしょうがないです。

Squareの取り決め通り、有効期限切れは使えないことにしてます。

もちろんそれ以降は回数券としては利用できませんが、その代わりに未消化分と同額の金券としてご利用出来るようにしています。

新たな回数券の購入費用、施術の都度払い、物販の購入費用など、お釣りは出せませんがお支払い頂いたお金は無駄なく利用頂いてます。

ですから、

「例え有効期限切れになっても、金銭的には損しないようになってます。」と言えるわけですね。


ざっと簡単に挙げて来ましたが、

回数券の購入を妨げるネガティブ要素ってたくさんあります。

もちろんそれは店舗によっても違うでしょうから、しっかり書き出して、こういったネガティブ要素を取り除くことを怠らずに取り組む必要があります。

お客の判断で「購入しよう」と言う納得の上の決断を引き出すにはストレスを感じさせないのが大事ですからね。

繰り返し、何度も売る

回数券は一回販売で大きな利益を得られますが、一般的には回数券を使い切ったタイミングで通院を終えることが多いように思います。

「最初しか売れない」「一回しか売れない」って思ってるからこそ、なるべく高額にして多くの利益を得ようとするんですよね。

正直その判断は間違いだと思います。

治療院におけるバックエンドである回数券は、繰り返しの販売が原則です。

もちろん再購入するかどうかはお客、患者次第ではありますが、最初からそのつもりで説明もしていきます。

なので、治療計画とか作ると足枷になるんですよね。回数券を扱うなら正直お勧めしません。治療という考え方からも離れるべきくらいに考えてます。

そもそも「治療」と「回数券」は考え方として矛盾してますので、治療として回数券を販売するとほぼ単発で終わるように思います。

でも、治療って言わないのなら何て言うの?

それはコンディショニングでも、体作りでも、体調管理でも何でも良いのです。とにかく続けることが前提で、終わりがないってことが重要です。

もちろん、セルフケアやセルフトレーニングをお伝えして自分でコントロールできるなら卒業しても良いかと思いますが、人間一人になって続けられるほど強い意志もを持ってる人はそういません。

そう言った意味でも伴走者としての役割はとても意味のあることです。

だって、

お客さんにはずっと良い状態で過ごして欲しいですよね?

何か困った時にはすぐに対処してもらえた方が良いですよね?

それなら長く関係性を維持する方向性に振った方が良いのではないかと思います。そして、繰り返し販売の方針でいくならば、短期間で使い切れる回数券が好ましいです。

さらに言えば家族や関係者で共有して頂くとなお良しです。共有できると「無駄にはならないだろう」という安心感を与えられますし、家族間での情報の共有も出来るし、協力してもらうことだって出来ます。

そして、回数券の消化サイクルが早くなりますので、家族の誰かが通院途中であれば間違いなく再購入します。

回数券の追加購入による好循環は一人が繰り返し購入するってこともありますし、家族間で共有することでも起こります。そうなると、数回数万円程度の回数券であれば、当たり前のように繰り返し勝手に売れていきます。

繰り返し販売するってそんな難しいことじゃありません。

チケット制の課題

これは最初にお話しした通り、

・売り込みをしない
・判断を迫らない
・高額にしない

僕はこんな感じで回数券を運用して、回数券だけで収益の9割を確保しています。都度払いの方はいません。残りの1割は物販の売り上げです。

ただ、チケット制を前提とした集客をしてたのもあって、月によっても売上のバラツキが大きく不安定です。

回数券が高確率で売れるとはいえ計算は出来ませんし、ムラがあるので先が読めません。1日で数十万売り上げることがあるかと思えば、0円の日が続くこともあります。

売り上げ0円は、慣れない内は結構精神がやられますw

「このままずっと0だったらどうしよう...」って感じでw

一般的な接骨院での回数券って、回数券で先に自費を売り上げて、あとは保険を使って日銭を稼ぐってことをしますよね。やたらとマウント気味に言われることが多かったので、なんかムカつきますがw

ただ、基本的にはその考えが必要なんですよね。

安定させようと思ったら、
先払いの売り上げと、日々の現金収入を同時に作っていく必要があります。

僕の場合は、日々の現金収入を作らず別のことに時間を使ってましたので、来年からはボチボチやっていこうと言うこと準備を進めていってるところです。

今の回数券システム自体は悪いものではないので、これはこのまま残しつつ都度払いを充実させて、足りない部分を補完していく感じですね。


それと、

ずっと課題として付きまとうのは、健康管理、趣味や生活の制限ですね。

これはチケット制だと余計に気をつけなくてはなりません。回数券はいわばお金を預かっている状況なので、もしこちらの都合で役務が提供出来なくなれば返金する必要も出てきます。

継続的に役務を提供する約束で回数券を販売してる訳ですから、自分のプライベートには注意を払っていかねばなりません。

ちょっとした病気や怪我程度ならなんとでもなります。

最悪は考えたくは無いですが、

もちろん、自分が死んだ時のことも想定しておかないとなりません。

そう考えれば余計に、高額回数券などの消化期間が長いものの販売などもってのほかだと思います。

もしもの時はきっちり精算できるようにしておく。

それは、この回数券という仕組みを運用する者としての最低限の責務だと思っています。

さいごに

色々書いて来ましたが、回数券にしてもサブスクにしても、長期の契約になったり、高額になるのもあって、一般的には不満を持つ方も多いのは事実です。

それは今後も無くならないでしょう。

ヒトの人生、健康に関わることですし、悪質なことをしていれば、それが業界の一部の人や組織だったとしても業界全体のこととして捉えられてしまうのは残念なところです。

ただ、何を言ったところで業界が変わるわけでも無いですからね。

僕自身、別に他人の考えを変えようと思ってるわけでは無いですし、皆んな自分の思う通りにやれば良いですよね。

僕は僕なりのカタチで、「回数券」というツールを使って、顧客に不満を与えることなくビジネスを円滑に進めていくだけです。

僕の真似しても良いですけど、顧客に不利益を与えることはありませんが収益は不安定でムラがありますので、これ単体で行うのはお勧めしません。僕自身、来年に向けて舵を切ってますからね。

僕自身まだまだ発展途上ではありますが、

今回は回数券について色々試行錯誤して来た者としての考え方をお伝えできたらそれで十分かと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございまいた。

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それでは!

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