綾辻行人『びっくり館の殺人』

 読みました。以下犯人について触れます。

 綾辻先生また人を狂わす男を生み出してるよ! よりによって児童文学で!!

 犯人はわかりませんでした! 残念!! と、いうか考える間もなく犯人がわかるところまで読んでしまいました。冒頭を読んでいるときに「大急ぎで先にしなければならないこと」ってなんだろうなとは思ってたんですが、終盤を読んでいるころには忘れていましたね。

 今回諸事情あり単行本で読んでいたので、犯人がわかってから表紙を見て、ぎょっとできてよかったです。読書体験って本の形も重要なんですね。

 鹿谷さんの出番またちょっとでしたね。館シリーズは別に鹿谷さん主役の作品ではないことはわかってるんですが、ちょっとさみしいですね。子供にジャングルジムのてっぺんから声をかける鹿谷さん、ほぼ不審者だけど鹿谷さんならやるのはめちゃわかる。

 推理小説というにはホラーに近い読み応えがありました。これ小学生のときに読む体験をした人の感想が聞きたいですね。私ならおそらく夜寝られなくなってるんじゃないかな。表紙なんてしばらく見るのも怖いだろうし。

 今作は阪神大震災も出てきてどんどん時代が今に近くなっているなという実感があってよかったです。今連載されている『双子館の殺人』の舞台について全然知らないのでそこらへんにも期待して待ちたいです。

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