私がマレーシア留学を決めた理由

私は東南アジアが大好きだ。幼い頃から旅行好きな両親にインドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、ベトナムなど、東南アジア諸国に連れて行ってもらっていた。日本とは全く違う気候、宗教、食文化、建築、排気ガスの匂い、無視された交通ルール、人々のおおらかさにすぐに夢中になった。訪れる度に私の中の常識は破壊され、日本の「普通」とは何かを考えさせられた。

高校の希望者限定の海外研修がマレーシアだと知った時は真っ先に希望を出した。研修では現地の高校や大学を訪れ、マレーシアの人々の優しさに改めて惹かれた。

進路を考える時期には、将来の夢など無く途方に暮れていた。唯一自信を持っていた英語を生かせるような学部がいいなとぼんやりとしたことしか浮かばなかったが、在学中に愛しの東南アジアに留学してみたいという考えは頭の隅にあった。

そうしていざ受験を迎えたが、当然目標がなかったので上手くいかなかった。受験勉強は大嫌いだったので、浪人は絶対にしたくなかった。じゃあ、直接海外大に入学すればいいじゃないか。このふとした思いつきが私の今後の5年間を大きく左右することになった。

調べてみると、マレーシアにはイギリスやオーストラリアの有名大学の分校があって、学費を抑えつつ高いレベルの教育が受けられるらしい。私はこうしてマレーシアの大学へ興味を持ち始めた。

ありがたいことに私の両親は基本的に放任主義と言うか、基本的に私の決断に反対しない。しかし、何年も海外へ可愛い娘を送り出すのは覚悟がいるだろう。私は恐る恐る、計画を打診してみた。

「お〜いいんじゃない?」

返ってきた答えに感謝の気持ちはありつつも、拍子抜けしてしまった。少しくらい驚きや反対があってもいいんじゃないか。僅かな寂しさを抱きつつも、軽い気持ちで私のマレーシア大学進学計画は始動したのだった。

マレーシア大学進学準備編へ続く

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