8月9日は「箔（はく）の日」

８月９日は「８と９」で「箔（はく）の日」。箔業界の発展に貢献された先人をしのび、感謝を捧げるために、石川県箔商工業協同組合が1971年に定めた。

弊社、株式会社エイチツーオーも、石川県箔商工業協同組合の一員であり、金沢箔を活用して新たなデザイン商品を開発できるのも、ものづくりの歴史を受け継がれた諸先輩と、技を駆使して今も箔を作り続ける職人さんのおかげである。

「箔業祖記功碑」は金沢市内を見下ろす卯辰山に設置されている

この日は、早朝から金沢市内を見下ろす卯辰山に設置された「箔業祖記功碑」の前で、物故者供養が営まれた。引き続いて卯辰山のふもとでひがし茶屋街にほど近い、東山１丁目の宇多須神社では箔職人の方々による奉納箔打（はくうち）があった。

業界の発展に貢献された先人に感謝する物故者供養＝金沢市の卯辰山

早朝とはいえ、連日の猛暑。すでに気温も上がり、汗をかきながらいずれの行事にも参加させていただいた。若手の箔職人は白装束をまとって境内で向き合い、槌を交互に打って金箔をのばす伝統技法を披露され、打ち上がった金箔を奉納した。

伝統的な技法で奉納する箔打ちが行われた＝金沢市東山１丁目の宇多須神社

さらに、横笛奏者、藤舎眞衣さんが金箔で装飾された笛で神前奉納演奏を披露し、厳かな雰囲気に包まれた。

新しいものづくりに取り組んでいくには、歴史に培われた伝統を踏まえながら、いかに革新を取り込んでいくかが肝要である。先人の築いた文化と想いに思いを馳せながら、新たな伝統工芸を生み出していきたい。