「11.8三遠VS横浜のOT残り26秒の選択」について公式から回答があったので見ていく【ワイ氏のコラム】
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○大事にして正直スマンかった
横浜BC関係者の皆さん、事を大きくしてしまって正直スマンかった。「見切れ席をフルプライスで売っている問題」のときもワイ氏が騒がなければ、あそこまで大きな騒動にならなかったはずや、それもスマンかった。
このポストをした時さ・・・みんなが審判批判ばっかりしてたから試合の話をしたくて投稿したんだが、こっちがこんなに盛り上がるとは思わなかった。
伊藤大樹氏、病み上がりなのにnoteで見解を示してくれてありがとう。
・・・
・・・
・・・
・・・文章だけだったらよかった・・・文章だけだったらよかったけど、数字を使われたらワイ氏も指摘せざるをえない。
数字とは圧倒的な説得力を持つ劇物だ。
それの精査は、第三者の役目だと思っている。気が進まねえ・・・人の間違いを指摘する記事を書きたくねえ・・・そんな記事、面白いか?
○横浜BCアナリスト伊藤大樹氏の見解
・伊藤氏からのメッセージ
素晴らしいメッセージだ。
まさしく、ワイ氏も「理解不能だが、プロ競技者が選択した以上は何か意味があるのか・・・?」と思っていたから、その疑問に答えてくれてありがたいとしか言いようがない。
・伊藤氏の結論
で、フロントコート(ショットクロック14秒)を選択した方が勝率が高いという結論とのことだ。
ワイ氏の意見としては、計算に関しては一部を除いては妥当だと思う。
でも、その前提条件に大いに疑問がある。そして、伊藤氏が挙げている前提に自己矛盾があることが気になる。
○ワイ氏の疑問
ワイ氏が疑問に思っている前提条件を下の太字で示す。
1.延長に持っていければ成功・・・ってコト!?
延長になったら、勝率は50%でいいと思う。
計算も1/2にするだけなので簡単だ。
2.クラッチシュートを外した後はオフェンスリバウンドが取れない・・・ってコト!?
上記の文章だけではわかりづらいが、伊藤氏が言いたいのは、
ショットクロックを使い切るシチュエーションでは、エースのアイソレーションしか選択できない。
↓
そのときは、ドライブから崩せることは少なく、ジャンプシュートでのフィニッシュとなる。
↓
インサイドが崩れていないため、ガチガチにボックスアウトされて、オフェンスリバウンドが取れない。
っていう論理だと思う。(間違ってたらご指摘願います)
い や 、 取 れ る 。
統計を見たことが無いから強くは言えないが、下手すれば、通常時よりもオフェンスリバウンドが取れてもおかしくないと思う。
その理由は、次の通りだ。
①シュートを打つタイミングが明らかだから「せーの」のタイミングでリバウンドに参加できる。リバウンドへの準備不足が起こらない。
②「入らなかったら負け」のシチュエーションなので、カウンターに対するセーフティが必要ない。つまり、全員がリバウンドに参加できる。4人VS4人のリバウンド争いなら、多少のポジション取りの不利を覆せる。
そもそも、ディフェンスリバウンドが圧倒的に有利なのは、参加人数がディフェンス側が多いからだ。(もちろんボックスアウト時のポジショニングの良し悪しもクッソ大きいが)
③河村くんさんが、ピックアンドロールを選択したときに、隙を作りたくない三遠がスイッチする可能性がある。その時は、ビッグマンを一人アウトサイドに釣れている状態なので、インサイドにいるビッグマンの数で横浜有利(オフェンスリバウンドが取りやすい)の状況を作れている。
④ボールはどこに跳ねるかわからない。
以上の理由より、オフェンスリバウンドを取ってスコアできる確率を加算するべきだと思う。
あと、バックコート選択24秒使い切りではパターンではオフェンスリバウンドが取れない前提なのに、フロントコート選択の14秒パターンではオフェンスリバウンドが取れる可能性がある確率を入れていることに矛盾に感じた。
どちらも同じくエースのアイソレーションをするとして、伊藤氏の言う「良いシュートが打てないからオフェンスリバウンドが取れない」というのであれば、条件を同じにすべきだと思った。
3.オフェンスリバウンドを取った後は再びセットする・・・ってコト!?
オフェンスリバウンドを取ったあとは、ゴール下にいるから(なんならチップインもある)、成功率を通常時の210/490(43%)とするのは過小だと思う。あと外してもサードチャンス(チップイン)もある。
成功率70%はある。(データは無い)
4.残り時間が少なくても、通常時と同等の質のオフェンスを展開できる・・・ってコト!?
疑問というほどではないが、ファウルゲーム後の横浜のシュート確率が高すぎると思う。計算が大変(できない)だからしょうがないが。
ゲームクロック26秒から始まるじゃん。
10秒くらい使ってくんさんがシュートまでもっていくじゃん。
ボールが空中に滞在して、リングに当たって、跳ねて、リバウンドを三遠に取られるまで3秒かかるとするじゃん。残り13秒じゃん。
ファウルするまで1秒かかるとするじゃん。残り12秒じゃん。
FTを決められてフロントコートまでボールを運ぶのに2秒かかるとするじゃん。残り10秒じゃん。
普段の24秒と半分の12秒のオフェンスのクオリティが同じになるとは思えない。
しかも、無駄のないファウルゲームの流れで、10秒しか残らないのだ。
現実にはファウルをさせてもらえない、ファウルの際のアンスポ等のリスクが十分にある。
10秒も残らないと考える方が現実的かもしれない。
そう考えると、ファウルゲーム後の横浜のシュート成功率はもっと低くても良い。
○ワイ氏の再計算
1.バックコート選択時
(1)横浜のファーストシュートが決まる確率
ここは、伊藤氏の計算と同じ。
27/98+7/98+32/490+8/490 = 210/490 ≒ 42.85%
(2)横浜のシュートが外れ、オフェンスリバウンドを獲得した後シュートが成功する確率は、(伊藤氏の計算からオフェンスリバウンド後の成功確率を70%として計算)
42/98*14/44*0.7 ≒ 9.5%
(1)+(2)= 52.4%
2.フロントコート選択時(実際の横浜が選択)
(1)横浜のオフェンスが成功してかつ三遠のオフェンスが失敗する確率は、(伊藤氏の計算と同じ)
210/490*7425/12375 = 1559250/6063750 ≒ 25.7%
(2)横浜のシュートが外れ、オフェンスリバウンドを獲得した後シュートが成功する確率は、(伊藤氏の計算からオフェンスリバウンド後の成功確率を70%として計算)
42/98*14/44*0.7 ≒ 9.5%
そこから、三遠の次のオフェンスが失敗する確率60%(伊藤氏の計算より)をかけると
9.5*0.6=5.7%
(3)横浜のシュートが外れ、ファウルゲームで2点取られた後、横浜が3点決めて延長になる確率は、(伊藤氏の計算より)
280/490*196/625*7/98 ≒ 1.28%
延長突入後の勝率を50%とすると、
1.28*0.5=0.64%
(4)横浜のシュートが外れ、ファウルゲームで1点取られた後、横浜が2点以上取って勝つか延長に入る確率は、(伊藤氏の計算より)
(280/490*308/625*24/98)+(280/490*308/625*7/98)+(280/490*308/625*32/490) ≒ 10.75%
それに、同点のケースに延長後勝率50%をかけると、
6.9%*0.5+2.0%+1.8%*0.5=6.4%
(5)横浜のシュートが外れ、ファウルゲームで点が取られなかった後、横浜のオフェンスが成功して勝つか延長に入る確率は、(伊藤氏の計算より)
280/490*121/625*210/490 ≒ 4.74%
(1)~(5)合計すると、
25.7%+5.7%+0.64%+6.4%+4.74%=43.2%
43.2%・・・
○結論
バックコート選択して24秒使い切った方の勝率
52.4%
フロントコートを選択して14秒でオフェンスしてファウルゲームも考慮した場合の勝率
43.2%
_人人人人人人人人人_
> バックコートの <
> 方が勝てる <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
ちなみに、この結果は、「ワイ氏の疑問4」の「残り10秒で通常の24秒と同じクオリティのオフェンスは無理でしょ」という疑問を譲歩しての結果ということを注記したい。
平たく言えば、現実的には、もっと大差でバックコートの勝率が高くなるとワイ氏は考えている。
【蛇足】
三遠のホームということを考えれば、長引けば長引くほど横浜不利になる。つまり、延長を考慮しないバックコート選択の方が地の利的にも有利。
○まとめ
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