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【灼熱の】あの2023-24シーズンの千葉ジェッツを思い出したいときに読むやつ【花束を】

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(訳:千葉ジェッツブースターは、マニアクス会員だとしても全員買っていけ。石油王は3部買え。)






10年後も千葉ジェッツブースターの君へ



○はじめに

2023-24シーズンの千葉ジェッツも、予想だにしないことばかり起こってバグレベルに面白かった。

後々振り返ることができるように、本記事に残します。

ちな、2022-23シーズン↓

今回も、この記事を読む千葉ジェッツブースターのために「千葉ジェッツサイッキョ!!ボタン」を作りました。

□千葉ジェッツサイッキョ!!

記事を読んでいて「アカン!千葉ジェッツ強すぎる!!」と思ったら □ の部分を押してください。すると、あなたの心の中のカエルが「うおおおおおおお!!」と吠えます。

ちなみに、こちらのボタンもありますが、

■千葉ジェッツサイッキョ!!

こちらはすでにワイ氏が押した後なので、もう押せません。


○チーム編成

・千葉ジェッツ「オレ、オ金、ナイ」

まず、開幕時のロスターを見てみよう。

2 富樫勇樹
3 小川麻斗
5 ジャスティン・マッツ
9 二上耀
11 西村文男
12 金近廉
13 大倉颯太
20 ディー・ジェイ・ステフェンズ
25 荒尾岳
31 原修太
33 ジョン・ムーニー
50 アイラ・ブラウン

昨シーズンのロスターから、
得点源としてエースムーブができたロー
理不尽なほどの正確無比のスリーポイントシュートを持つクリス
206cmのビッグマンでフィジカルが強く、アウトサイドシュートも打てるギャビン
日本代表経験もある長身でスリーとディフェンスが得意な佐藤
というバリバリの主力が抜け散らかした。

代わりに入ってきたマッツは大学を卒業したばかりの新卒プレイヤーで、バリバリの即戦力というよりは未来を見据えた育成枠の印象が強かった。
アイラも日本代表経験がある優秀なフォワードだが、41歳となる年齢でどれだけ動けるか未知数な部分があった。

そう、千葉ジェッツは再建(リビルディング)モードでシーズンを開始したのだ。

池内GMからのコメント↓

今シーズンの千葉ジェッツはアリーナ完成を翌年に控えた大事な一年であり、クラブとして多くの支出を想定しております。今季は、チーム編成に対してこれまでのような投資をすることは難しいという方針の中で進めざるを得ませんでした。

https://chibajets.jp/news/detail/id=21998
ノンデリカシーロボ

そして、公式から「オレ、オ金、ナイ」と表明しているにも関わらず、イメージだけで「金満チーム」と罵られる悲しきモンスターが誕生した

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・昨シーズン終了時ぼく「Bリーグは立ち上がる者たちの物語」

シーズン開幕前ぼく「あっ」

何かを察したワイ氏

ワイ氏は開幕前、不安がっていた千葉ジェッツブースターから「このロスターは強いですか!?」と2万回くらい聞かれたんだが、「伸びしろはある」としか言えなかった──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

○シーズン序盤─ヨッッッッッッッッッッ!!─

・ハラに続き、初っ端からムーニーさん離脱の「オワ!」展開

昨シーズンの主力である、ロー、クリス、ギャビン、佐藤が退団しただけでも「キッツ!」なのに、さらに追い打ちをかけるように、大黒柱のムーニーが第1節ゲーム1で足を負傷して離脱してしまった。

ちな、ハラはオフで手術した足のリハビリのため、開幕の合流は間に合わなかった。

ハラ:序盤7試合欠場(長崎、長崎、信州、信州、仙台、仙台、北海道)
ムーニー:序盤4試合欠場(長崎、信州、信州、仙台)

バリバリの主力である彼らの離脱により、チームは、オフシーズンも日本代表でずっと休みなくプレイし続ける富樫と若手と新加入外国籍を中心として戦うことになる──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・B2上がりに村を焼かれる千葉ジェッツ

「ままままま、ちょっとくらい選手が揃わなくても千葉ジェッツは常勝チームだから・・・」と楽観視するブースターを現実に引き戻す出来事は、すぐに起こった。

B2から昇格したばかりの長崎ヴェルカ(馬場加入前)にボコられて開幕2連敗したのだ。

今となっては「B2昇格組は怖い」という認識になっているが、当時はまだ「ようこそB1へ(ニチャア)」という風潮が残っていた。
その中で、あの昨シーズン最強を誇った千葉ジェッツがB2昇格チームに開幕2連敗するという衝撃はバグレベルに大きかった

千葉ジェッツブースターには、現実どころか地獄に引きずり込まれた面持ちすらあった。

B2上がりに村を焼かれた後も、戦力がなかなか揃わない千葉ジェッツは、対戦相手が強豪ばかりというわけではないのに勝率5割をキープするのが精いっぱいだった。

なお、ハラとムーニーが戻った後の「B2昇格組 佐賀バルーナーズ」戦でも19点差でボコられ、ブースターが再び絶望の底へ叩き落されたことは言うまでもない。

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・波に乗れない若手と安定感に伸びしろがある外国籍

若手と新外国籍が多くを占める千葉ジェッツは、安定感とは程遠い序盤戦を強いられた。

昨シーズンからのローテーションプレイヤーとして期待された小川はシュートが不調でスコアリングに苦しんだ。
スーパールーキーの金近は、1本のスリーが決まれば立て続けに決めることができ、得点面で貢献した。しかし、ディフェンス面ではボールマンの対応に伸びしろがあり、起用が難しい選手だった。
マッツは、MVP級の活躍をする試合もあれば、「スン…」となる試合もあり、安定感に課題があった。
ステフェンズは、オフボールからのカッティングとショットブロックは千葉ジェッツの重要な武器となっていたが、オンボールディフェンスとビッグマンとしての適正に伸びしろがあり、チームに欠ける役割を補うことができなかった。

完璧な選手はいない。
選手の凸凹の個性を補い合って強いチームは作られていくものであるが、東アジアEASLのリーグ戦もBリーグのスケジュールと並列してこなさなければならない千葉ジェッツには、練習時間があまりにも無かった──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・アイラのスリーが貴重な得点源に【第一次アイラ手のひらクルー期】

そんな苦戦が続く中で、千葉を救っていたのはアイラだった。

アイラは、加入が決まった当初はブースターからの期待値は高くなかった。それもそのはずで、アイラの前の期化枠は、外国籍選手にも見劣りしないフィジカルと高さを持つギャビンだったからだ。

「全盛期ならまだしも、41歳のアイラにギャビンと同等の活躍を望むのは無理がある」

誰もがそう思っていたシーズン序盤に、アイラは輝きを放つ。

10月~11月のゲームで、8.9得点、3FG40.0%とキャッチアンドシュートで地道に得点を重ねてくれたのだ。

「今の千葉ジェッツは、富樫とムーニーのピックアンドロールのラインを潰せば楽勝w」
そう甘く見てくる対戦相手をあざ笑うかのように、富樫とのピックアンドポップからのオープンスリーを次々と沈めて見せた。

千葉ジェッツブースターが手のひらクルーしたのは言うまでもない。

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・「富樫の全盛期に何してんねん!」と暴動寸前のブースター

けが人続出でただでさえ苦しい中、EASLのリーグ戦出場による過密日程で練習もまともにできない状態だった。
そのせいで新戦力のチームへの適応が遅れ、チームの強化が進まない・・・。

千葉ジェッツブースターもその状況をわかってはいる。
しかし、あの史上最強と言われた千葉ジェッツの爆勝を見てきたブースターにとっては、5割前後の勝率でCS圏内のライバルにどんどん差をつけられる現状に、我慢の限界が来ていた

「富樫(とハラ)の全盛期に何してんねん!」

SNSでは怒号が飛び交い、ブースターの怒りは「ファッションデザイナーになるために引退したはずの選手が、いつの間にか他のチームと契約していたのを知ったときの秋田ブースター」くらい爆発寸前になっていた。

失望と憤怒が狂詩曲を奏でる中、”あの男”が奇跡の一手を打つ──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

○シーズン中盤─手のひらクルーの時─

☆救世主クックスを神がかり的獲得!!

池G「千葉ジェッツ!新しい外国籍よ!!」

千葉Jブースター「!?!?!?!?!?」

なんと、池内GMがワシントンウィザーズからウェイブ(保有権放棄)されたオーストラリアリーグMVPのゼイビア・クックスを連れてきたのだ。

他チーム「クソがああああ!!
ズルじゃん!!」

クックスは、千葉ジェッツに欠けている「ディフェンス」「リバウンド」「ドライブ」を高水準で補ってくれる選手と目され、千葉ジェッツの飛躍は約束されたかに見えた。

しかし、現実は甘くなかった──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・クックスと入れ替わるようにハラが離脱…

クックスが加入し、「うおおおおお!!」と盛り上がる千葉ジェッツ。

しかし、ここでアクシデントが発生してしまう。島根戦ゲーム2でハラが手を負傷して離脱してしまうのだ・・・。

ハラは、千葉にとって数少ないオンボール/オフボール両方に対応できるディフェンダーで、ビッグマンも守れる貴重な選手だ。

クックスが加入してもハラの離脱により±ゼロの形になり、千葉のディフェンスは改善されない悲しみを背負ってしまった──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・パトリックHCの采配どうして…【第一次JP手のひらクルー期】

オーストラリアMVPのクックスが加入しても、勝ち切れない・・・。
12月の戦績は、4勝7敗と暗澹たるものだった。

このころには、パトリックHCの采配を疑問視する声が上がり散らかしていた。

「若手のプレイタイムを2分とかの短い時間で区切るのやめろォ!経験が無い彼らではリズムがつかめない!」
「懲罰交代やめろォ!選手が積極性を失っている!」

そんな声がワイ氏から聞こえてきた。

また、前半戦は調子が良かったアイラも、ボールが手につかないポロリTOとレイアップを決めきれないポロリが「ままままま」と評され、手のひらクルーされている時期でもあった──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・ターニングポイント① VS 三遠(23/12/30・31)

そんな勝ちきれない、勝ったとしてもスリーの調子が上振れしただけの再現性の無いモヤモヤした試合を続ける千葉に転機が訪れた。

年末に行われた三遠との2連戦だ。

結果から言うと千葉はホームで2連敗する。

しかし、B2上がりに村を焼かれたあの日とは全く違った内容だった。

まず、ディフェンスが違った。
今までの羽毛布団のような肌触りのディフェンスとは打って変わって、ビッグゲーム仕様に近い仕上がりの強度の高いディフェンスだった。

そして、スカウティングが違った。
これまでは、相手の強みを押し付けられて敗戦するパターンが多かったが、この試合では、三遠のストロングポイントとウィークポイントを把握して的確に対応していた。

その結果、連敗したものの当時リーグ最強と呼び声高かった三遠とワンポゼッションを争うゲームをすることができた。

CS進出すらも絶望視される中、千葉ジェッツブースターは
「あれ?しっかり準備すれば今年のチームは強いんじゃないか・・・?」
と希望を持ち始めていた。

□千葉ジェッツサイッキョ!!

・復活の脱法ON4!!

勇者謎外の爆誕から1年後──────

千葉ジェッツは謎外入りの脱法オンザコート4なしでは生きられない体になっていた。

そして、オールスターブレイクを挟んだ1月20日についに、

_人人人人人人_
> ハラ復活 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

待望の原選手こと謎外(NG)が戦列に復帰した。

昨シーズンのベスト5・ベストディフェンダーであるハラがもたらすディフェンスとドライブは千葉に枯渇していた要素ということもあり、千葉のゲームは一気に安定し、連勝を重ねていった

クックスの手記より~
2024.01.27

私は日本に来て、充実した日々を過ごしている。

愛するバスケットボールを存分にプレイすることができ、チームメイトにも恵まれている。

千葉ジェッツに誘ってもらえたことに感謝しているし、リスペクトしている。

・・・・・・

しかし、現在、私はある悩みを抱えている。気が付いてはいけないことに気が付いてしまったのだ。



千葉ジェッツは、重大なルール違反を犯している。



外国籍が2人しかコートに出してはいけないはずなのに、3人出しているのだ。

最近加入した、ハラという選手だ。

彼のことは、ただの日本人のグッドガイという印象だったが、それは間違いだった。

フィジカルレベルが日本人のそれを明らかに凌駕している。今日の試合で疑惑は確信に変わった。

相手のベストスコアラーのガドソンにマッチアップしてフィジカル負けせずに止めていた。オフェンスでもパワフルな相手のファウルをものともせずにバスカンを決めていた。

間違いなく、日本人ではない。

私は悩んでいる。愛する家族のためにプレイを続けるか、愛するバスケットボールへの矜持のためにチームを告発するか────

ああ、明日も試合がある。私ができることに集中しよう。

https://basket-news.com/%e3%80%9023-24%e7%ac%ac19%e7%af%80g1%e3%80%91%e5%af%8c%e5%b1%b1%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%82%b8%e3%83%bc%e3%82%bavs%e5%8d%83%e8%91%89%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%83%e3%83%84%e3%80%90%e3%83%af%e3%82%a4/

そして2月14日、天皇杯準決勝で永遠のライバル宇都宮と相まみえる──────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

◆【天皇杯準決勝】宇都宮相手にうっかり0-16の開幕から逆転勝利してしまう

当時からリーグ最強と言われていた宇都宮の強さは半端じゃなかった。

ありえんほど強く、これまでの相手とのあまりの違いにビビり散らかした。

千葉はゲーム開始直後、宇都宮の異次元の強さにアジャストできず、開幕

_人人人人人人_
> 0-16 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄

のランを食らった。

誰もが「オワ!」と思った。

しかし、千葉ジェッツは諦めなかった。

オフェンスでは、序盤に宇都宮にビビって積極性を失っていた選手たちが、徐々にアグレッシブにアタックに行き、リズムを掴んだ。

ディフェンスでは、小川がニュービルをスローダウンさせ、シュートタッチの悪い宇都宮は得点の手段を失っていった

さらに宇都宮は、Wエースの1人の比江島がファウルトラブルでベンチに下がらざるを得なくなり、ニュービル一辺倒になる悪い癖が出てしまっていた。

攻めてくるポイントがわかっていながら失点を許すほど、今の千葉のディフェンスはソフトではなかった。

ニュービルからの謎外の伝説的なスティールで宇都宮の勢いを止めた千葉は、この試合29得点(FG10/17)9アシストの富樫が終盤に攻撃を加速させ、宇都宮に大逆転勝利を収めた。

クックスの手記より~
2024.02.14

絶望的だった。

3Qにチームは素晴らしいカムバックを見せていた。

4Qもこの調子で行けば、遠かった宇都宮の背中をとらえることができる・・・!
チームの誰もがそう思っていた矢先だった。

この試合の分水嶺となった4Qの初め、ディフェンスリバウンドからカウンターのワンマン速攻を出されたのだ。
しかも最悪なことにボールを持って前線を走るのは、エースのニュービル!

これを決められれば、宇都宮に流れが行く・・・!
これを決められれば、私たちの負けだ・・・!!

そう、絶望だった。

絶望感にまみれながら、私はニュービルを追いかけ、望みが薄いショットブロックに飛んだ───

その刹那、信じられないことが起こった。

ありのまま、起こったことを話そう。

「ニュービルが持っていたボールをハラが保持していた」のだ。

何を言っているかわからないと思うが、私も何が起こったかわからなかった。

頭がおかしくなりそうだった。

千葉ジェッツが外国籍登録人数を無視しているとか脱法ON4を敷いているとかそんなチャチなものではない恐ろしいものの片鱗を見てしまった────

https://basket-news.com/%e3%80%90%e5%a4%a9%e7%9a%87%e6%9d%af23-24%e3%80%91%e5%8d%83%e8%91%89%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%83%e3%83%84vs%e5%ae%87%e9%83%bd%e5%ae%ae%e3%83%96%e3%83%ac%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e3%80%90%e3%83%af/

シュートタッチが悪い上に比江島がファウルアウトしてしまうという最悪の状態の宇都宮だったとしても、もぎ取った勝利はバグレベルに大きかった。

シーズン序盤の千葉だったら、宇都宮が隙を見せてもそこを突くことができなかっただろう。

千葉ジェッツの何かが変わり始めていた────

□千葉ジェッツサイッキョ!!

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