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結論から話すメリットと注意点

上司から「結論から話せ」と言われている人も多いと思います。
結論から話すことには多くのメリットがあるのは事実ですが、注意しないといけない点もあります。今回はメリットと注意点について記載します。

メリット①結論を強調できる。

結論から話すメリットは、伝えたいこと(結論)が会話の中に埋もれてしまうことを回避できることです。「結論は○○です。」と最初に説明することで、伝えたいことを印象づけることができます。

メリット②聞く人が結論を踏まえて会話を聞くことができる

聞くほうとしても知りたいことを最初に聞くことで、心構えを持って会話をきくことができます。
<結論を最後に持ってきた悪い例>
「今月の売上ですが、月初からの○○の影響で上振れ予想だったのですが、昨週はシステムトラブルの影響もあり、達成できるか怪しく、部長に相談しようと思っていたのですが、昨日、新規で大口の契約が取れたので目標達成見込みです。」
この報告を聞いている部長は、良い報告なのか、対策の相談なのかが分からずドキドキしてしまうでしょう。このような場合は結論から話すと良いです。
<結論を最初に持ってきた良い例>
「今月の売上は目標達成見込みです。月初は○○の影響で上振れ予想だったのですが、昨週はシステムトラブルの影響もあり、目標達成すら危ぶまれましたが、昨日、新規で大口の契約が取れたことで目標を達成できる算段が付きました。」

メリット③結論の伝え漏れを防止できる

順を追って説明しているうちに結論が漏れてしまうことがあります。
<例>
部長「昨夜発生したトラブルは解決しましたか?」
担当「サーバの担当者に聞いたのですが、サーバは、正常とのことでした。なのでアプリケーションの担当者に投げてみたのですが、アプリケーション的には仕様通りとのことでした。そのことを業務側に報告したのですが、業務側で再度確認したところ、オペレーションミスが原因ということが分かりました。」
<解説>
上記の説明は時系列に事実を報告していますが、原因が分かったことで会話が終わっています。担当は、説明してるうちに何を聞かれたのか忘れてしまっているのです。冒頭に結論を持ってくればこれを回避できます。

注意点① そもそも伝えるべき「結論」とは?

結論から話すことにメリットがあることは知られていますが、伝えるべき結論についてはあまり意識できてないのではないでしょうか。結論は一つかもしれませんが、どこまでを結論とするかによって、伝える内容が変わってきます。
<例題>
上述した例で「昨夜発生したトラブルは解決しましたか?」という問いに対する返答として、結論から話す場合、どのような回答案が考えられますでしょうか?
<回答案>
例えば以下のような回答案が考えられます。
①「解決しました。」
②「調査・リカバリーが完了したので解決済みです。」
正解は①でしょうか?どちらも正解だと思いますが、私は②のほうがより良い回答だと思います。大事なことは会話の冒頭に「伝えたいこと」もしくは「相手の知りたいこと」を短いセンテンスで話すことなので、やるべきことをやって完了した、ということを短くまとめた②のほうが相手にとって理解しやすい内容だと思います。

■注意点② ネガティブな結論は理由を添える

相手にとってネガティブなことを伝える際、結論から話す場合は注意が必要です。
<例>
部長「昨日中でお願いしたタスク、終わりましたか?」
担当「終わってません。 昨日は15時まで別作業で埋まっており、そこから作業に着手したのですが、16時頃、部長から連絡があり急ぎの資料作成を依頼されました。こちらの対応を実施していたのですが、他部門に確認しないといけないことや、過去の経緯の確認などに時間がかかってしまったためです。」
このように報告をされると、上司は「終わってません」を聞いた段階で「え!?なんで!?」と困惑します。そのあとの説明を聞いて納得はすることになりますが、無駄な驚きを与えてしまいます。以下が改善した例です。
「部長から緊急のタスクが発生してしまったため終わってません。。昨日は・・・」
このように報告されたほうが部長の困惑度はだいぶ下がります。相手にとってネガティブな結論は、いきなり結論を述べないとも言えますが、常に「短い理由」をつけて結論を述べることを意識すると良いでしょう。


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