輝け甲子園の星で取材して感じたこと 履正社編

第92回選抜高校野球が中止になった。

2年前から「輝け甲子園の星」で甲子園大会の取材に行っている私は出場校の選手たちと甲子園で会うのを楽しみにしていたが、それは叶わなかった。

プロ野球の開幕が延期になった時点で開催は厳しいのは感じていたが、実際に中止が決まった時の、喪失感はとてつもなかった。

私もかつては高校球児だったので、彼らの心情は多少なりとも理解しているつもりである。

もし、自分が出場校の選手だったらと考えると、悔しいとか悲しいとか単純な感情では片づけられなかっただろうというのは容易に想像できる。

夏にもう一度、出場権を獲りに行けば良いと気持ちを切り替えることもできるだろうが、誰かが悪いことをしたわけでもないのに、憧れの舞台を取り上げられるのは辛いに違いない。

私は2月1日に発売された「輝け甲子園の星2020年3月号」で履正社、明石商、天理、智辯学園の4校を担当させてもらった。

この4校は優勝を目指して練習に取り組んでいたし、それを成し遂げるだけの力は十分にあったと思う。

今回はこの4校を取材して感じたことやセンバツが開催されていれば期待していたことを書いていきたい。

まずは夏春連覇を目指していた履正社だ。

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