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トレーナーのためのコーチング育成



トレーナーとは、トレーニングや体の知識を持ってお客様の悩みを解決する職業です。

トレーナーは人間力というフィルターを通してお客様と接します。

いくら技術が高くでも人間力が低ければ伝わりません。

コーチングを学び人間力を高め、結果的に運営の安定を目指します。

トレーナーはティーチャーでありコーチでもある

トレーナーはトレーニングを教える先生ですが、忘れてはならないのがサービス業である事です。
私達のお客様は多くの場合、身体の何かしらに悩みを持っているからトレーニングを受けて頂けます。
お客様から悩みを伝えられた時、私達が解決方法も持っていればすぐに実践もしくは教える事をしますよね。
ここで気をつけて欲しい事が、私達から一方的に情報を伝えすぎてしまう事です。私も良くしたい思いで1時間のセッションを自分だけ喋りっぱなしの事はよくありました。
これはお客様にとってはどうなのでしょうか。
本当に知りたい事であれば、とても有意義な時間になると思いますが、多くの場合私達の自己満足に終わる可能性の方が高いのです。
つまらない授業を1時間受けるのと同じで、お客様にとっての価値はそれほど高くないものになります。
これが私達が陥りやすい、ティーチャーのみで関わるリスクです。
トレーニングを行っているシーンを想像してください。

トレーナー『いまのトレーニング、効きはいかがでしたか?』

お客様『んーなんだろう。よくわかりませんでした。』

トレーナー『OKです!私が見ていた感じはフォームはまぁまぁ良くてここをもうすこしこんな感じにするともっと良くなりますよ。』

お客様『なるほど、わかりました。』

トレーナー『では行ってみましょう!』

ここまではいつものティーチャーとしてティーチングでトレーニングを行っています。
ここに先ほどの続きでコーチング要素を入れてみましょう。

トレーナー『いまのは先ほどと比べていかがでしか?10点中どれくらい?

お客様『んー6点くらいです。先ほどより少しわかりやすくなりました。』

トレーナー『おー!6点!素晴らしいです!あと一点のばすとしたら?

お客さま『なんかこのあたりに力が入っていたかも。少し抜いてやってみます。』

トレーナー『そう!かなり的確ですよ!ここの力を抜くにはこうしてみるともっと良くなりますよ!』

お客様『なるほど!確かにそうですね。これは普段にも使えそうですね!』
トレーナー『そうです!どんどん落とし込めるようになってきましたね!素晴らしすぎます!

これはスケールという割と使いやすい方法のコーチングになります。
何点だった?と聞かれると、自分の中で何が出来たのか、何が出来なかったのか考えるようになります。
そこで導き出した6点に対して、まずは褒める事で出来た事に対して肯定し、あと1点という手の届くところに照準を当ててティーチングする事で、教えてもらった事への取り組み度が変わってくるのです。
ティーチングのみの時は、まぁまぁ良かったという曖昧な表現でしたが、スケーリングされて具体的になっていくとイメージがしやすいですよね。
実際に私のジムではトレーナーはスケーリングを多様しています。
『よろしくお願いします!今日の調子は何点?』
とか
『2点ですか!でも2点あるって凄いですね!本当に頑張りましたね!』
とか
2点という少しネガティヴ気味な低い数字を出されても、点数の中身を聞いて肯定します。
何でも褒められるようになるし、前向きになっていきます。
ティーチングのみでは、出来てない自分に対してのアドバイスになるので、基本的に学ぶ姿勢であり、自己肯定が低い状態になりかねません。
トレーニングは楽しい!凄く良かった!またやりたい!
と気持ちの良い時間を過ごしていただければ、継続率は驚くほど上がります。
そして何より、内省といって自分で考える事をするので、お客様が伸びていくようになります。
私達は技術者だから教えたいです。しかし、教えるだけというのはお客様は肯定されません。出来てないんだという思いのままトレーニングを受けています。
コーチングのスキルを身につければ、ティーチングのポイントが肯定的に作用します。
お客様はポジティブになり、心身共に健康になっていく価値のある時間提供が成されていきます。
お客様にとって価値のあるものを提供でき、初めてサービス業として成り立ちます。

コーチングを1から学んでいく事は容易な事ではありません。
私達のトレーニング技術と同じく、コーチング技術であるため、一朝一夕で得られるものではないのです。
この課題をクリアにする画期的なものをご紹介します。
実際に私のジムではこちらを使用して研修を継続的に行い、成果に結びつけています。

素人でもプロのコーチングが体験出来る『TOILAB』


『TOILAB』はカード形式になっており、内容が分類されていてる質問カードを出し、タイミングを計りながら同調カードやさらに深掘った質問を投げかけていく事で、受け手は自分の内面を自分の中から見出す事が出来る仕組みになっています。

用途ごとに色分けされている。


自分の内面を自分で見出す事を内省と言ったりしますが、内省された時人は『私は本当はこんな事やりたかったんだ!』『こうゆう事で悩んでいたんだ。』など、自分の事がよくわかり、悩み解決への糸口や方向性などを示せるようになります。
人の事は良く分かるのに、自分の事って意外と知らないものですよね。
同僚や先輩から教えてもらっても、腑に落ちない事なんてよくある事だと思います。これをティーチングと言います。

コーチングは問いかけを受け、自分で考えていくものです。『答えは自分の中にある。』というアルベルト・シュバイツァー博士の格言がありますが、まさに質問を繰り返されると答えのようなものが自分の中からどんどん引き出されてくるような感覚になります。
それが明確な答えなのかはわかりませんが、一歩でも踏み出していくきっかけになるでしょう。
自分自身で見出した答えのようなものは、希望になります。
すぐに見つからないからこそ悩んでいるわけですが、人は希望があれば行動します。行動した結果また内省をし、次の行動に進めるようになっていくのです。
コーチ側においても、長年の経験や学びを必要としますし、コーチとしての向き不向きもあるでしょう。
そこでプロのコーチングスキルがカード形式にまとめられ、順序よく出していく事でコーチングとして成立してしまうのが『TOILAB』になります。
これを繰り返し行っていく事で、感覚を養えるようになりますし、トレーニング指導中に使いやすい手法などが出てきます。
すぐに使えるようになるというのがとても画期的で、均一性のある練習が可能になるため、私のジムでは研修を継続しています。

対話が生まれ、チームが結束する



※私はコーチングのプロではありませんので、一部主観を交えてお伝えしました。

研修を受けたトレーナーの感想

深澤トレーナー

私と共にジムを一緒に立ち上げた、深澤トレーナーにコーチングの研修を継続して受けるようになってからの変化について聞いてみました。

松下『深澤トレーナーは自分で接客が苦手だと話していましたよね。どんな所が苦手だったのですか?』

深澤『相手の気持ちを汲み取らなきゃいけなかったという事を知らなかったのだと思います。』

松下『知らなかったとは具体的にどうゆう事ですか?』

深澤『私はトレーナーの前は鳶などの職人をしていました。そこから柔道整復師の資格を取りトレーナーになったのですが、職人気質だから技術を提供する事が私の仕事だと思っていましたので、相手の想いが必要だという事を知りませんでした。』

松下『コーチングを学んで変わった事はありましたか?』

深澤『相手の事を知ろうとするようになりました。お客様が望んでいる事に対して提供しよう、さらにそれ以上の結果を提供しようとするようになりました。』

松下『それは素晴らしい事ですね。お客様の望みに対して提供するようになってから変わった事はありましたか?』

深澤『よく話しを聞くようになり、お客様の意欲が上がりました。そして予約が入れない程増えました。お客様のご紹介も増えました。予約いっぱいで大変ではありますが、心の余裕も作れるようになりました。』

松下『仕事の向き合い方自体も変わったのですか?』

深澤『人とちゃんと話して、コミュニケーションが取れるようになったのは大きいです。』

松下『これからどのように成長していきたいですか?』

深澤『お客様とコミュニケーションが取れるようになったので、自分らしさをより発揮して、自分の強みを尖らせていきたいと思います。』

松下『尖る!深澤トレーナーらしいですね!コミュニケーションが自分の強みをより引き出せるようになったのはとても素晴らしい事ですね。』

深澤『はい、お客様の想いに対して尖って射抜いて、もっと喜んでいただけたらと思います。』

内省する力が養ってきた

研修担当のトレーナーより

私のジムでは、パーソナルトレーニング事業部の部長であり店長である、武藤トレーナーがコーチングの講師を行っています。
『TOILAB』のプラクティショナー(TOILABの先生)です。
今回は武藤トレーナー兼コーチへ、お話を聞いてみました。

武藤トレーナー

松下『そもそもコーチングというのはどういうものですか?』

武藤『コーチングは、コーチとクライアントとの対話、問いかけを通してクライアントの自発的な行動を促し、クライアント自身の気づきを支援する事です。』

松下『支援というのは具体的にどのような事を行うのですか?』

武藤『コーチングが終わる時には何かしらのアクションが出てきます。明日から具体的にこういう事をやっていこう。○○さんだったらきっと出来ますよ。何か手助けが必要でしたら声をかけて下さいね。など、コーチからの応援をします。これが支援です。』

松下『お客様がコーチングによって何か変化をした事例などありますか?』

武藤『ダイエットして痩せたいと思っていたから、辛いトレーニングを頑張っていたお客様がいらっしゃいました。別のジムから私達のジムへ変更いただいた方なのですが、コーチングを取り入れて何故痩せたいのか、その未来に何があるのかお客様は気付きを得られ、その先の未来に目の前のダイエットよりも大きな目的を見出されました。これにより毎回我慢しながら辛いトレーニングを行なっていらっしゃいましたが、学ぶ視点が変わり、自ら行なっていきたいと前向きな心の変化がありました。』

松下『研修を重ねる事で、このジムのトレーナーはどのような変化をしましたか?』

武藤『みんなお客様に対して、問いかけをするようになった事で、お客様がよく話すようになりました。トレーナーからの一方的なアウトプットではなくて、お客様のニーズにあったアウトプットになり、さらにお客様の嬉かった事悲しかった事など沢山お話いただくようになりました。人間的な関わりが深まったように思います。』

松下『そうですね、継続率も安定してきたように思います。これはお客様から信頼を頂いているのだと思います。』

武藤『トレーナーは何でも話せる第三者として存在します。家族にも職場にも話しにくい事でも私達なら話せる環境を人と空間の側面から提供する事で、信頼関係は深まっていきます。』

ジムにコーチがいる存在はとても大きい

3rd Person を目指して

お客様にとって、何でも知っている第三者を私達は目指しています。
家族とも職場とも繋がっていないけど、毎週私達とトレーニングを通して深い関わりをさせてもらっているから、家の事も仕事の事も何でも知っています。
お客様にとってちょうど良い距離感なのです。
このちょうど良い距離感である事は、お客様にとってトレーニングの目的以外にも価値を見出していただけます。
しかし、私達も多くの問題を抱え運営をしてきました。コーチングをトレーナー教育にと入りれる事になった経緯からお話しています。

運営上の問題をコーチングで解決する

私のジムは創業12年目になりますが、少しずつトレーナーが増えていく中で、品質の差が問題となっていきました。
コミュニケーションには得意不得意があるのは当たり前で、今まではトレーナーそれぞれの価値観で接客を行っていました。
接客スキルの違いによって、トレーナーの月間に指導本数に差が出てくるようになったのです。
このような問題を抱えているジムや、自分自信が接客に自信が無いと悩まれているトレーナーさんは多いでしょう。

この問題を解決するために、立ち居振る舞いの仕方だとか、立つ位置、目線など、コミュニケーションをする上で大切だろうと思う事を研修などで話しをしましたが、このような事はそもそもコミュニケーションが得意であるから自然と行えるものであって、苦手ならここを考えながら本来の仕事であるトレーニング指導の集中力の欠如に繋がり余計な事故を起こしてしまう事にもなりかねません。
更にホテルのような均一の接客を求めると、トレーナーの個性を奪いかねません。お客様はトレーナーとコミュニケーションをとりながらトレーニングを受けにきていらっしゃるので、ホテルのようなサービスを望んでいるわけでは無いのです。

パーソナルトレーニングは技術と人間の相性が合う事で継続率が高くなります。
コミュニケーションに継続率の依存性が高くなるという事は、技術的研修と同じレベルで、ジムとして均一化が可能で、さらに継続的に学んでいけるもの。が必要になります。
これをクリアするものがコーチングでありました。このコーチングを体系的に学べる『TOILAB』は私のジムにとってドストライクな物だったのです。

コーチングは問いかけを学びます。言葉はとても簡単なものです。
問いかけの一言を言うだけで、お客様は自ら考え悩みを引き出し、会話が成り立っていきます。
コミュニケーションが苦手だったトレーナーも、コーチングの研修で1言2言使えそうな問いかけを覚えておき、次の日のトレーニング指導から早速使っているのを見る事ができました。
この研修を月に1回のペースで行う言で、段々と定着してくるようになります。

トレーナーに人間力があり、お客様が離脱をしない環境を作る事は運営上大変重要な課題です。これが成されれば、集客のための広告費が必要なくなります。
実際、私のジムでは広告を出した期間は12年間で、googleの1日500円までの広告を2ヶ月のみです。新しくフロアを増設した際に試しに利用してみましたが、現在は行っていません。

コーチングによりトレーナーは人間力を向上させ、運営は売り上げの安定を目指す事が研修を継続していく理由です。

経営者として個人的な想い

運営上の問題点解決に焦点を当ててコーチングのお話をしてきましたが、私個人の想いをお話しします。
一時期、会社は何のために存在をするのか大いに悩んだ時期がありました。
理念を作り、戦略を立て、売り上げをどのようにして出すか考えていた際、当然目標とする売り上げは高く設定します。
しかし、この売り上げを達成してチームが喜びボーナスが上がったとて、ここまでの過程は目標のために毎日疲弊していく社員を想像しました。
実際私も1月に180時間以上の指導を年単位で行っていましたが、こんな働き方をしていたらいつか身体が壊れる事を覚悟で行っていました。
人が何時間動いていくらのパーソナル業界では、高い売り上げ目標=社員の高い疲弊度です。
売り上げ目標はひとまず潰れない運営が出来るところに置いておいて、別の目標を置こうと考えました。
では会社は何を目標にしていけば良いのか。
行き着いた答えは、『幸せになること』でした。
幸せな状態とは何なのか、実はこれはそれぞれに深く深く考える必要があるのです。
考える力を内省力と言いますが、内省力が高くなければ幸せにはなれないのではないかと考えました。
本や新聞を読み、資格をとり、勉強をする事は確かに考える力が身につきます。
しかし、自分のことや他人のことの幸せを考えられる力が身につくわけではありません。
この答えはコーチングでの問いかけにありました。
『幸せになるにはどうしたら良いですか?』
直球な問いかけですが、聞かれたら『どうすれば私は幸せになるだろう』と考えるのです。

会社は社員が人生で最も長くいる場所です。
パーソナルジムでは常に人と接しているので、トレーナーの一生のほとんどが人との時間を過ごします。
この時間をどう幸せに生きるか、何を幸せにするかは自分次第です。
この自分次第というのを考える力を身につけることそのものが大切で、会社は研修などで考える時間を提供していく意味になります。
私が思う会社の存在意義とは、『人が幸せになり、幸せを知れる人を養う場所』これを達成するには、絶え間ない教育と人間的な良い関わりを続けていきます。

お陰でほとんど目標売り上げには興味がありません。
潰さないように最低限はコントロールします。もっと指導本数上げろなど言ったことはありません。
それより、体調大丈夫か?やりすぎていないか?休めてるか?と問いかけます。
こんなジムなので、勝手に頑張り、勝手に考えてくれて、勝手に良いチームになろうとしています。
それが勝手に黒字化して、会社として良い状態でいれるのです。
理想論のようですが、私はずっとこのスタイルで経営をしていきたいと思っています。
この根底にコーチングがあると思っています。

人間力向上のための育成プログラム

トレーナー育成プログラムの一つとして、コーチングカード『TOILAB』を使用した研修を実施致します。
個人として活動している中での課題、ジムでの課題は常に沢山ありますよね。この中に人間力やコミュニケーションといった、サービスを提供するための根本のプログラムを行います。

『TOILAB』開発者の船橋さん、坂本さんに研修を受けました

①トレーナーのコミュニュケーション力に悩んでいる。

②人間力向上のための研修を探している。

③均一なサービス提供の方法を探している。

④コーチングを取り入れ、価値を上げたい。

⑤ジム経営を安定させたい。

等、問題点解決に向けてお手伝いいたします。
コーチングを1から学ぶ事は大変な時間を要しますが、『TOILAB』は素人の私達でもプロのコーチングスキルを体験し、トレーニング指導の中に落とし込みやすい優れたものです。
私達にはこの実績があり経験があるため、活用の仕方もご教授いたします。

又、ジム経営上の問題点が明確でない場合も様々な情報を元に改善の方法を一緒に模索出来ます。
個人のトレーナー、又はジム、店舗を展開されている経営者の方、お気軽にご相談下さい。

ジムやトレーナーでお悩みの方はご連絡下さい。
強み作り、マーケティング、戦略、経営、運営、資金、人材等

shinji.matsushita@basics-m.jp


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