コロナ禍の詩③~再延長

「緊急事態宣言 首都圏1都3県 2週間の再延長」
また路頭に迷う日々を続けさせられるんだな
生活は日を追うごとに苦しくなっていく
ストレスで仕事をする身体が悲鳴を上げている

あの人がまた「自助」と「絆」を持ち出している
また「それかよ」と政治に対して失望が増える
国の財布の紐は固いままだ
自分たちには甘くて国民には緩めることすらしない

僕は職場に届いたPCR検査キットの管に唾液を垂らす
やっと検査ができると安堵するが時間がかかる
もしここで陽性と分かったら非難が起きるのかな
ただでさえ非正規で生活が苦しいのに余計苦しくなるのかな

改めて今の僕は何に怒ればいいのだろうか
アメリカでは再び国民に追加給付があるという
日本は布マスク2枚と10万円1回きりだ
政権与党のあいつらはこんなときにも身内に甘い

そんな中10回目の3月11日になった
この10年で変わったことも変わらないこともあるけれど
相変わらず分断は今も強く残っているよな
そこに差別が加わり雁字搦めになってしまった

僕はどうだろうと自問自答する
良かったことよりも悪かったことのほうが多かったけれど
ヘイトに抗い陰謀論に足を掬われないように必死だった
今は10年前よりその色が濃くなってしまったから

復興も再建もまだ終わっていない
情報が開かれていたあの頃はもう遠い過去なのか
今は隠す嘘を吐く誤魔化す黒塗りする忖度するが常態化して
ドス黒い空気がいつまでもいつまでも消えない

国民のことよりも
GoToに日本経済やオリンピック開催のことが心配で
いつだって泣きを見るのは
生活をしている生きていかなきゃいけないわたしたちだ

再延長されたからといって
お店に何かが補償されたり
再び給付金があったりするわけでもない
そんな日々の中の生活が続けば死活問題だ

小売店に飲食店やライブハウスが閉店する
生活があるのに補償もされないまま
アーケードにシャッターが閉まり
閉店のお知らせが貼り付けられている

この現実を知っているのだろうが
知っているのであれば現場の話を聞くだろう
議場だけで話が進むだけでは何も変わらない
生活は誰にでもあるというのに

これからどう生きようか
模索し続けるにも限界があるけれど
生きていかなければ意味がないから
理不尽があれば声を上げていきたい

これからどうなるかなど
今も分からないまま日々を過ごす
生活をしているわたしたちのことを
どうか無視せず忘れないでほしい

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